カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

「やる気」の問題じゃないよ

宮台先生を批判するのは色んな意味で気がとがめるが、言及しておく。

http://www.miyadai.com/index.php?itemid=311
■ここで漸く「希望格差論」を論じるべき段取だ。「やる気」が親の階級的位置で決まる(ので本人責任に帰属できない)とする苅谷剛彦や山田昌宏の議論である。前述のリベラル左翼は、これを再分配や平等教育(反ゆとり教育)による階級格差是正論へと結合する。
■それは違う。上述の歴史を踏まえて言えば、否定されるべきは「(親の)階級格差による(子の)やる気の決定」で、「やる気による(本人の)階級格差の決定」は肯定されるべきだ。「階級格差によるやる気の決定」の緩和こそ、学校教育に期待される機能だろう。

格差社会化で問題になっているのは「やる気」の問題じゃなくて、「土俵に上がるチャンスがない」問題なんですよ。酷いこと言うけど、宮台先生は御育ちがお宜しいから、「やる気」の問題という、「非社会学的な」問題に回収しているのだけど、それは宮台先生の目に「階層」が見えていないからだと思いますよ。
批判ついでに、もっと深刻なことを批判しておこう。
宮台先生が世に出るきっかけとなったオウム事件と、宮台先生が多く言及された酒鬼薔薇聖斗事件、この両事件は警察による情報操作がたくさんあり、情報操作が実際にあった、ということを宮台先生は何回か勇気を持って発言くださったけど、しかしながらオウム事件の後ろにいまだ未解決で横たわる、警察官僚と宗教団体と暴力団の結託の問題はすげえ深刻な、何より深刻な問題だと思うのだが、宮台先生の言説はそこから大衆の目を逸らすために機能していたと思うんだが、それは意識してのことだろうか? 実は長いこと不思議に思っていたんですけど。ついでに言うと、酒鬼薔薇聖斗事件で「情報操作」していた「加害者」も、同じ連中だと私は踏んでいるんですが。で、結果として宮台先生は「加害者」と共犯関係を結んでいるように思うんですが。

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