カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

女子小学生に貸した本

いつも話題に出す美少女小学生とは別に、読書能力だけはべらぼうにある美少女小学生が、受験用に何か本を紹介してくれとせがんできたので、小熊英二『日本という国』(理論社)を貸した。3日で読了した。
その女子小学生、『ダヴィンチ・コード』を読んでえらく面白かったそうで、ダ・ヴィンチかキリストに関する本を教えれ、とせがんできた。学校がつまらなすぎるからどうにかしてほしいとも愚痴ってきた。そんなこと知るかとは突っぱねたが、ホブズボウム『創られた伝統』を話題に出してみたところ、読みたいと言うので、一応持っていった。一緒に持っていったコリン・ウィルソン『世界不思議百科』(青土社)のほうを貸した。ダ・ヴィンチやキリストの暗号が紹介されていたから。この本はひどく彼女のお気に召したらしい。
とはいえ、このままではオカルト腐女子に育ってしまいそうだったので、受験にも出た川北稔 『砂糖の世界史』 岩波ジュニア新書をその直後に貸した。3日で読了した。
外人の書いた作品を紹介してくれ、とその女子小学生がせがんだので、少し悩んで、サマセット・モーム『月と六ペンス』を貸した。それなりに気に入ったらしい。本当はオーウェル動物農場』かチャペック『山椒魚戦争』を貸したかったのだが、自分の部屋の中で発掘できなかった。
マスコミで「自殺」やらなんやらが話題になっていたのでそれに関する本を教えれ、ともせがんできたので、とりあえずデュルケーム『自殺論』を書名だけ教える。「人間はなぜ生きているのか」という凄いことを質問してきたので、遠藤周作死海のほとり』を貸した。現在それを読書中。読了後はゴルデル『ソフィーの世界』を貸そうと思う。
この子は間違いなく腐女子になる。
ところで、彼女をライバル視しているそれなりに国語偏差値の高い男子小学生が「僕にも何か貸してくれ」とせがんだので、小熊英二『日本という国』をとりあえず貸したら、早速挫折した。エンターテイメントジュニア小説しか読んだことのない普通の小学生だと、そうだろうね。

日本という国 (よりみちパン!セ)

日本という国 (よりみちパン!セ)

世界不思議百科

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砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

月と六ペンス (新潮文庫)

月と六ペンス (新潮文庫)

死海のほとり (新潮文庫)

死海のほとり (新潮文庫)

ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙

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ぽちっとな