カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

キリスト教と児童性虐待

1

以下メモする。

http://www.mainichi.jp/select/world/news/20100403k0000m030065000c.html
カトリック教会:神父の性的虐待次々発覚 バチカン窮地に
 【ローマ藤原章生カトリック教会神父による子供に対する過去の性的虐待が、3月以降に米欧で相次ぎ発覚している。しかもローマ法王ベネディクト16世(82)が虐待を知りながら見逃していたとの疑惑も報じられ、法王の辞任を求める抗議デモが起きるなどバチカン法王庁)は窮地に追い込まれている。
 騒動の直接のきっかけは、アイルランド政府の調査委員会が昨年11月に出した報告書だ。それによると、アイルランドでは1930〜80年代にかけ、学校など教会運営の100以上の施設で、数百人の神父や尼僧が少なくとも2500人の未成年者に性的虐待を加えた。9年がかりでまとめた報告者は「組織的な隠ぺいがあった」と結論付けた。
 また、ドイツのシュピーゲル誌によると、ベネディクト16世の生地ドイツでも75年から83年にかけ、西ベルリンのイエズス会系の名門校で約500件の性的虐待があった。
 被害はドイツの他の都市や、スイス、スペイン、オランダでも続々と発覚している。
 こうした中、3月25日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、法王が枢機卿時代の93年、米ウィスコンシン州のろう学校で、少年約200人に性的虐待を加えた神父の処分を見送っていたと報じた。
 法王はこの報道の前の3月20日、アイルランド性的虐待隠ぺいに関連し、工作をした神父らに向け「神の前と法廷で答える必要がある」と諭したばかりで、バチカンの権威は大きく傷ついた。
 だが、法王は28日、米紙報道を「つまらぬゴシップだ」と批判。周辺の司教らも、聖職者による性的虐待について「一部の者の過ち」との主張を崩さず、「性的虐待カトリックだけの問題ではない」「何者かの陰謀だ」などと逆に反撃を強めている。
 こうしたことが「火に油を注ぐ」形ともなり、英国では28日、法王の辞任を求める異例の抗議行動が繰り広げられた。欧州の一部メディアは退位問題に触れ始めた。米国では被害者の代理人弁護士が「法王を証人として法廷に出廷させるべきだ」と訴えているという。
 発覚した過去の性的虐待は氷山の一角とみられ、被害報告は今後、さらに広がる可能性がある。今月19日に就任5年を迎える法王は苦境に立たされている。
毎日新聞 2010年4月2日 21時00分(最終更新 4月3日 1時20分)

児童性虐待に悪影響のあるキリスト教を禁止するべきじゃないのかとか、日本では児童ポルノ法推進勢力の中心がキリスト教矯風会で、マンガ規制ばっかり要求しているのは、児童救済や個人法益に焦点を当てるとキリスト教による性被害が露見するからじゃないか、とか、色々意地の悪いことを連想する。

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ブクマコメントで教えてもらった、日本でのキリスト教性被害の事例 

http://www.christiantoday.co.jp/main/society-news-732.html
聖公会性的虐待問題、信徒らが審判廷へ懲戒申し立て
2008年07月12日
 日本聖公会の元牧師が、当時小学4年〜中学3年であった信徒の少女に対して性的虐待を行った事件で、同事件をこれまで取り上げてきた「京都教区の対応を糾す会」(堀江静三代表)らの呼びかけてで10日、司祭2人を含む9人が申立人となり、元牧師の終身停職を求める懲戒申立書を日本聖公会京都教区の審判廷へ提出した。今年秋には第一回審判廷が開催される予定で、開催が実現すれば日本聖公会としては1860年の設立以来初めての審判廷となる。糾す会では、同牧師に対するこれまでの処分が「無罪放免ととられかねない」ものであるとし、「自浄作用が働くかどうかの岐路に立たされている」と今後の行方を注目している。

3

生長の家神の国寮」における児童虐待事例 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20080421#1208742093

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画像は http://piapro.jp/content/xc0bdiv5cwie783d から。

呪縛

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http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20100404#1270389433 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20100402#1270139749の続き。
私の前半生の生活環境は色々なものが狭く、接する人間の数が著しく限られ、そのため社会常識を欠いて私は成育した。エロマンガ家の分際で「児童ポルノ法」に関わったりロビー活動したりというのは、ステータスといった常識を欠いていたので相手にビビらなかったからだというのは一つある。議員には道理が意外に通じると知ったのはこちらの発見だった。*1
我が家は自営業であったので、私の前半生の生活時間のほとんどは家業の単純肉体労働で潰された。同級生はヤンキーで酷いやつばかりだったので、村の人間とはほとんど付き合いを持たなかった。親戚も自営業者ばかりだった。いわゆるサラリーマンな家とのつきあいはほとんどなかった。父の弟たちはサラリーマンとサラリーマン経験者だったが、体を壊したりして、あまり出世成功していなかった。
我が父は悪人ではないが、私と仕事を一緒にしているとき、「偉くなろうと思うな」「偉ぶっている奴は最低だ」ということを折に触れて言っていた。その影響は父が思っている以上に私に強かった。父のその台詞は一面において真理だが、その言葉は私に社会的権威や威信のあるもの一切への軽蔑感と嫌悪感を刷り込んだ。
我が父母は「勉強しろ」と私に言ったことは一度もなかった。勉強とは父母にとって遊戯に似た何かだった。少なくとも私はそう感じていた。私としては、遊戯にしては楽しくないことがあまりに多すぎ、苦痛の多い何かだった。
私の受験勉強期間は1年半、ラジオ講座以外ほとんど独習だった。私の通える範囲に受験予備校なんてなかった。父母は受験勉強の邪魔はあまりしなかった。家業の手伝いをさせることを、その1年半の間、父母は控えた。そのことはずいぶん恩義に着せられた。受験勉強は家業の単純肉体労働をしないことへの負い目を感じながらの独習だった。父母は機会あるごとに負い目を感じさせた。父母に悪意はなかったが、単純肉体労働>学習(頭脳労働) という価値観を私に刷り込ませた。
合格した時父母は喜んだが、何に喜んでいるのか私には分からなかった。村に大学生進学者は少なく、見栄として喜んでいたと感じた。
大学に進み、以前書いたように、鬱な状態になった。思うに、大学というところは「偉くなりに行く」ところで「偉くなろうと思うな」という私に刷り込まれた価値観との間にコンフリクトが起きたのだと思う。「田舎に帰ってこないのは親不孝だ」と父母は言っていた。どういう意味で言っていたのか分からない。前後の文脈から東京で就職するな、という意味だと理解していた。大学で勉強すると「偉く」なってしまう、という矛盾は、「大学で勉強しない」という行動を選ばせた一つの要因だ。私の進学が人文科学系ではなく社会科学系だったらコンフリクトが起こりにくかったかもしれない。
私が学生の時、何かの法事で、その出席者の一人に工学博士がいる、と、父が私に教えた。「あれはすごく貧乏をしている、ああいう人間になるな」と私に言った。私の前半生の周辺は失敗例と反面教師だけ腐るほどあり、成功例が少しもなかった。学生の頃、最も苦しんだのは、私にはロールモデルがなく、憧れの対象を持てなかったことだ。
私が社会的地位とか収入とかについての常識を得たのは30歳を過ぎてからだ。マンガ規制反対運動に関わり、社会的地位による扱いの差というのを体で覚え、枝野幸男という尊敬に値する存在を知り、天ぷら学生して、やっと世の仕組みが理解できるようになった。
学生をしていた当時は、弁護士とか大学教授とか政治家とか官僚とか、そういう社会的威信のある全てのものへ嫌悪感と軽蔑感を持ち、それ以前にそれらが社会的威信のあるものだとすら気づかなかった。それに気づいたのが30歳を過ぎてからだった。手遅れだ。残念だ。
私の学生当時、父母は「息子は東京の大学で勉強して偉くなるはず」と思っていたらしい。そういう視点に私が気づいたのはごく最近だ。「偉くなれ」と言われたことは一度もなく、「偉くなろうと思うな」とは何度も諭されていた。父母が予想した以上にその価値観は私に骨肉化し、「偉く」ならないよう行動を選択し、成功することを避けるようになった。父母は要求の矛盾に気づいていない。父母は社会的地位などに酷く疎いので、妹が社会的地位の高い仕事に就いたことにも無頓着だ。妹がかなり高給取りであることにも無頓着だ。なので妹を傷つけることを平気で言い、妹と父母の折り合いは、私と父母の折り合いが悪いのと同様に悪い。父母との仲が良好でないのが心に影を落とし、妹もいまだに独身だ。父母は悪人ではないが自己撞着が激しく、感情移入能力が弱く、世間が酷く狭く、そのため、私と妹はムダな苦労を背負った。残念だ。
関連 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070119#1169154250 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070901#1188593463 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20091103#1257184620 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20080517#1211034580

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散々恨み言を書いたが、今思うと、塾講師業が軌道に乗って小銭を得るようになった時に社会人入試をさらにもう一度受験すればよかったんだなhttp://d.hatena.ne.jp/kamayan/20100124#1264284075。自分は気づくのが遅すぎる。

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*1:議員には道理が通じる、という事柄は、現在のオタク同志諸姉諸兄にはわりと感覚的に受け入れやすい事柄だと思うが、13〜14年前にはオタクと国政が完全に分断されていて、「国政に道理が通じるわけがない」という偏見が強かった。

バカ親列伝/受験に不熱心な親、受験の邪魔をする親

塾講師をして知ったことはいくつかある。バカ親はたくさんいること。子供の様子がおかしい時は親はたいがい輪をかけておかしいこと。
忘れないうちにいくつかメモしておく。

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今年小6になる男子生徒。私の授業が気に入ったそうで、それが理由で入塾した。本人は頭の回転が早い。落ち着きを欠き、他の講師にはそれが困ったことのようだったが、私はその生徒で困ることはあまりなかった。
受験学年になったのに、受験生としての意識を欠き、他の担当講師がその生徒を扱うのを困りだした。
保護者に電話した。算数担当と最近相性が悪いことと、受験への意欲を欠くので、塾を辞めさせることも考えている、とのこと。学校をまだ全然見ていないとのこと。「本人の意思が問題」だと母親は答えた。保護者は中学入試を経験していないが、本人の姉は中学入試していて、結局公立に通っているのだそうだ。公立中学校が楽しそうだから、本人も受験への意欲が湧かないのだろう、とのことだった。
本人と話をした。「どうしたいのか?」という問い方は適切ではないと思ったので、「どうすべきだと思うか?」と本人に問うた。受験すべきかそうでないか。「受験すべきだと思う」と本人は答えた。ならば真正面から頑張って取り組め、と激励した。学校を全然見ていないようだから、保護者に学校を見せてくれ、とお願いしろ、と言った。「どういう学校がいいですか? どのあたりなら目指していいですか?」と生徒が問うた。この生徒は大規模な模試を全然受験していないので、現時点の偏差値が見えない。模擬試験が近くあるのでそれを受けてその数値で判断すべきだ、とまず答えた。
この出来事は私が塾を辞める数日前のことなので、その模擬試験の数値が分る時には、私は塾にはいない。とはいえこの生徒が一番信頼しているのは私なので、翌日、生徒本人に、いくつかの学校を提示した。これらの学校なら目指して無理がなく、行って損がない、と。
「本人は受験をしますとおっしゃいましたよ」と母親へ伝えた。「けれど、何のために受験するのか、本人が分っていないでしょう」と母親が答えた。いや、小学生にそこまで要求するのはおかしい。何のために受験をするのかという意味づけはそれは保護者が考えるべきことで小学生に考えさせることじゃない。と私は言った。生徒へ伝えた学校名を上げ、これらの学校なら目指せるし損はないから、ぜひ学校を見てください、と保護者に伝えた。
保護者と話をしているうちに感じるのは、保護者が中学受験にやけに消極的だということだ。金銭的な問題かと思っていたがそういうわけでもないらしい。中学入試というのは、勉強する以外のほとんどのことは保護者がするのだから、保護者がまず受験モードに入ってもらわないと困る。
この保護者はなぜ受験に消極的なんだろうね、と、同僚と話した。
おそらく、と、同僚は言った。保護者は二人とも公立学校の、たぶん公立中学高校あたりの教員なのではないか。だから私立中学入試に消極的なのではないか。
なるほど、と思った。そう考えると符合する。保護者は受験モードに最後までならないだろう。この生徒は親のその気持ちを受けて、受験モードに最後までなれないかもしれない。クラスが受験モードになりきらないと、中学受験は色々難しい。
[追記]この生徒は本日塾を辞めたそうだ。私がいなくなったことを知ったからかもしれない。違うかもしれない。

2

http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20100204#1265213023で少し触れた、5人兄弟で、長女で、受験勉強しながら家では弟妹のオシメを替えたりしている生徒の例。
彼女は6年生の秋に他の教室から来た。前の教室の担当と関係がこじれ、それで教室を変えた。
彼女の志望校は女子最難関校だった。国語が不得意だったので、私の責任は重かった。受験学年は秋から宿題として、週に1回分4科目の過去問演習をうちの塾では課している。その添削と解説書きを私たちは毎週行なう。この添削と解説書きの濃度は教室によってずいぶん差があり、うちの教室は他の教室より丁寧に濃密に解説を書く伝統があった。この生徒へはとくに力を入れて解説を書いた。塾講師をしていた数年間に書いた解説をまとめればわりと良い受験参考書ができあがるだろう。ただ問題は、国語得点力の乏しい生徒というのは、そもそも文が読めないから、あまりねっちり書いても読み解けないということだ。いかにコンパクトに伝わるように書くかに苦心した。
この生徒はやれという課題は物凄い勢いでこなしたので、記述力をつけさせるために、難易度中級の記述の多い学校の国語の問題も解かせ、その添削解説も行なった。
成績は思ったほどは伸びなかった。第一志望の女子最難関校には合格できない、というのが我々の判断だった。しかしそれに次ぐ学校なら合格可能性がある。
彼女は第一志望の女子最難関校だけ確定していて、第二志望以下は学校名ばかりたくさん挙がり、難易度がほぼ同じで、受験日も重なっていて、絞られていなかった。これを絞る必要があった。入試まで、過去問を解ける回数は限りがある。
なんとか第一志望校を合格できないか、と、母親はずいぶん食い下がった。子供のことをこの母親は考えていないのか、と我々は案じた。電話ではいつも母親と話をしていたが、父親に決定権限がある、ということで、母親と父親の双方に来てもらい、面談した。
父親は異様な人物だった。面談には一番しまいの子を連れてきていた。父親は優しさを感じさせない我侭な人物で、しまいの子はその緊張感に耐えられず面談中によく泣いた。なので面談は彼女の父母同時に話を進めることができず、片方が子供をあやしに外へ出ている状態で片方ずつとの面談になった。
父親は自分自身が中学受験経験者だった。中学受験は自分もしたから娘にさせるのは当然だ。自分の時は受験の時にテレビも見ていて余裕があった。娘の受験にそんなに余裕がないのは娘の能力が低いからだ、ダメな子だ、といった内容のことを父親は言った。
志望校を絞ろう、という話に父親は不熱心だった。学校を父親は全く見ていなかった。ブランドだけで選び、学校を絞ることは難航した。話が煮詰まると父親はすぐに母親に丸投げした。しかし母親には決定権がないのは明瞭だった。この繰り返しで話は全く先に進まなかった。この父親は他者に高い要求ばかりして、自分は責任を負いたくない、ということで一貫していた。
押さえの学校を決めよう、という話には父親は不愉快がった。成績からして順当な学校を挙げると、娘を軽蔑するような言葉を吐いた。押さえはK女子校に決まった。彼女の偏差値では合格可能性は高いが必ず受かるとはいえない難易度の学校だった。
保護者との面談の後、同僚は言った。「母親の気持ちが判った。母親と娘は、父親を見返してやりたいんだ」
数日して、彼女と面談した。この父親の出身校を彼女に聞いた。父親が受験した当時、その中学校の難易度はそれほど高くはなかった。受験内容も父親の時の中学入試の内容は、今よりだいぶ易しい。小学校で教える内容との落差もそんなに大きくはなかった。
彼女が5年生の時、弟が小学受験した。そのため、家庭内がピリピリし、彼女に負担が溜まり、それもあって前の教室での担当の関係がこじれたようだ。彼女は幼い弟妹のオシメを替えながら受験勉強をしている。なぜ彼女がそんなに苦労をしなくちゃならないのか。
「君は父親よりずっと苦労している。父親は、自分が勉強以外で苦労をしないよう環境を整えられていたことに気づいていないんだ。だから君の受験環境を整えようとせず、それで君は苦労をしている。」
と、彼女に言った。
彼女の受験校は寸前まで確定せず、彼女は受験校を見せてもらいにいくことがなかった。父親の不熱心ぶりには我々は腹が立った。本人がどれだけ努力しても、父親が邪魔をしていては合格するものが合格しなくなる。
彼女が見たことのある学校はO女子校だけだった。そこでいこう、という話に一度決まった。決まった後で父親がひっくり返してT女子校を第一志望校にする、と言い出した。この2校は難易度が同じで入試傾向がかなり違う。T女子校にすると言い出した父親は彼女を学校見学にとうとう連れて行かなかった。見たこともない学校を受験することに全力になれる生徒なんていない。しかもT女子校には面接があるのでT女子校について詳しく知る必要もあるのに。T女子校を彼女が見たのは、受験の本当に直前、母親に自動車で連れて行ってもらい、外観を眺めただけだった。
入試が始まった。1日目午前O女子校受験、2日目午前K女子校受験、午後N中学受験、3日目T女子校受験、4日目5日目O女子校受験、のはずだった。
2日目午後、塾に彼女がいた。N中学は受験しないで、翌日のT女子校受験のための勉強をする、ということに家で決まった、とのことだった。彼女の顔は青く、明らかに集中力を欠いていた。
当日に予定を変えるのはたいへんに良くない。同僚が保護者を叱るつもりで電話した。電話には母親が出た。
受験には公共交通機関を必ず使うよう我々は指示しているのだが、その日の朝父親が「車で連れて行く」と言い出して一悶着あった。午後受験をしないことにその日の朝、父親が決めた。
この父親はどんだけバカ親なんだ、と、暗澹たる気持ちになった。彼女は明らかに動揺していて、これでは合格するはずの学校ですら危うくなってしまう。しかも翌日は本命のT女子校なのに。
「今日は休ませてください、美味しいものを食べさせてあげてください、遊ばせてあげてください」と同僚は母親にアドバイスした。
その日、母親は迎えに来た後、娘に「ゲームをして行こう」と言い、初めて二人でゲームセンターで遊んだという。
受験結果は、K女子校のみ合格、だった。
中学入試が全て終わった後、2週間近く経ってから、T女子校の繰上げ合格の連絡があった。ふだんありえないほど遅い時期の繰り上げ合格だった。

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大阪府条例/大阪府がBL規制検討

1

http://www.pref.osaka.jp/attach/263/00046758/100325shiryo2.pdf
大阪府では、18歳未満の青少年を性的対象として扱う図書類等の状況についてまず、実態把握を行います。
把握した実態を検証・分析し、「大阪府青少年健全育成条例」での規制の必要性等を検討します。
〔略〕
大阪府の運用状況 女性向けコミック誌の規制、ボーイズラブの規制検討

東京都と大阪府で同じような動きがあるというのは、警察が後ろで動いているからなんだろうな、と思う。

東京都青少年の健全な育成に関する条例改正のポイントと大阪府の考え方 http://www.pref.osaka.jp/attach/263/00046758/100325shiryo1.pdf
児童ポルノの単純所持を規制 (第18条の6の4第1項)
■自主規制 (第7条第2号)
図書類の発行、販売又は貸付を業とする者に対して、「18歳未満を性的対象として肯定的に描写している漫画等」の青少年への閲覧防止等の努力義務を設定
■・青少年を児童ポルノ及びジュニアアイドル誌のうち13歳未満を対象とした青少年性的視覚描写物の対象としない保護者、事業者の努力義務を設定(第18条の6の5第1項、2項)
・都の指導、助言、調査権限を設定 (第18条の6の5第3項、4項)
■以下の3つの「青少年性的視覚描写物※」を青少年に閲覧させない環境整備のための都、事業者、都民の努力義務を設定(第18条の6の2、第18条の6の3、第18条の6の4)
※・青少年が性的対象として扱われているものを規制
・ジュニアアイドル誌のうち13歳未満を対象としたものを規制
児童ポルノ法が規制対象としていない非実在青少年を性的対象とした漫画等を規制

都条例の論点整理する体力が私になかったので難儀していたが、この大阪府のまとめは大阪府の意図は別として助かるな。

2

都条例関連で、山本弘ブログが丁寧に書いてくださっているのでリンクする。
http://hirorin.otaden.jp/e94997.html http://hirorin.otaden.jp/e93569.html http://hirorin.otaden.jp/e92767.html 

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河野美代子の「性教育」関係

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河野美代子ダイアリーから以下メモする。

http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-7a4b.html
少し昔を振り返ってみようかと思います。〔略〕
 診療を続けるうちに女子高校生が次々と来るようになりました。口コミでしょう。大学病院にはそんなに若い人は来ませんでしたから、本当にびっくりしました。市中の産婦人科にこんなに若い人が来るなんて知らなかったのです。
 特に、当時ある一つの高校の生徒がとても多く来るようになったのです。そこは、当時広島でも性教育に取り組んでいて、画期的な高校とされていました。そこの生徒が次々と妊娠してくるようになったのです。
http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-6de5.html
 同じ高校の、それも同じクラスの生徒が4人も次々と妊娠してきた原因は、授業にありました。保健の先生が「生理が終わって一週間は安全日で妊娠はしない」と教えたというのです。びっくりです。月経が終わってすぐに妊娠可能な時期になるし、それに終わって一週間、始まりから二週間、それはまさに排卵日そのものです。もっとも妊娠しやすい時期になります。
 罪なものです。間違って教えて、しかもそれを生徒がすぐに信じて実行してしまうという、本当に現実の社会を見せ付けられました。こんなことは、机上の考えでは、思いもつかないことでしょう。〔略〕
 ちょうどその頃、医師会館で性教育の大会が開かれたのです。当時の性教育は、産婦人科医でも結構お年寄りの先生方がしていらっしゃいました。その先生達が中心となっての「性非行と〇〇」というタイトルでの会でした。会場は超満員。学校関係者やPTAの保護者の方たちも沢山いらっしていたようです。
 大会の内容はとても私が見ている現実とは異なりますし、違和感を強く持ちました。その会で、私はついひどい問題発言をしました。そのために沢山のえらい先生からしかられ、大変でした。でも、それが私の性教育の講演、本の出版へとつながっていきます。
http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-e2cb.html
 会場からの質問や意見が求められたとき、私は手を上げました。そして名乗った上で
「私は、今多くの高校生を診ています。でも、私は彼女達を非行少女とは思っていません。普通の家庭の普通の少女達だと思っています。どこかの家庭的に問題のある子の問題と思うのでなく、どこにでもいる若者の問題だと思ってこれからの教育を考えなければならないのではないでしょうか。」
「その上で質問なのですが。私の病院に今、高校生が入院しています。もうすぐ夏休みが終わって二月期が始まります。学校を休むために診断書を出さなければなりません。その診断書がもし性交と関係があるということが学校に分かった場合。今、学校は、どんな対応をされるのでしょうか。これからの彼女をケアし、指導しながら支えてくださるのか。それとも、高校生にあるまじきこととして退学させられるのでしょうか。それに寄って、診断書の内容を考慮しなければなりません。どなたか、学校関係者の方、教えて下さい。」
 司会のドクターの呼びかけで、会場から女性がマイクのところに出てこられました。そして、「そんなことを聞くなんて、どうしたらいいのか、カウンセリングをして上げましょう。」と言われたのです。私は唖然としました。司会の先生が
「カウンセリングって、それはその生徒にするということですか?それとも、河野先生にカウンセリングをと言うことですか?」と尋て下さいました。そしたら、私にだと彼女が答え、会場もざわざわとしました。
 その先生は、性教育が盛んに行われているとして、その日のシンポジウムにもそこの教師が出ていたし、そして同じクラスの生徒が4人妊娠して来ていた、その学校の教師だったのです。私はまたマイクの前に進み出ました。そして、つい、言いました。
「私は、ただ知りたいだけなのです。学校を責めているわけではありません。本当に、今の高校の状況が知りたい、それに寄ってどう彼女を守るか、考えたいのです。こういう質問をする私に問題があるというのでしたら、それなら、申し上げます。お宅の学校の生徒も沢山来ていますよ。」
 会場がワッと湧きました。壇上のシンポジストのその学校の先生も苦笑いをしていました。その反応を見て、すぐに私はしまった!と思いました。そして、ごめんなさい、失言でした。と誤りました。私にカウンセリングをしてあげるといったその女性の教師から、さらにひどい罵詈雑言をあびせられましたが、内容はよく覚えていません。
 でも、私のその発言でそれまでのシンポジウムがぶち壊しになったのは確かです。だって、それまでの内容は、女子少年院の方のレポートや、産婦人科医の先生も「髪を茶色に染めた子が来た」とか、学校の先生からも、いかに性交をさせまいか、それだけの内容の教育、いわゆる純潔教育の域を出るものではなかったし。
 本当はぶち壊したのではなく、その場に参加していた多くの学校の先生や保護者の方たちに「現実を突きつけることが出来た」のだと思うのですが。
 さあ、それから大変でした。叱られましたね。「あなたは、言ってはならないことを言った」と。〔略〕
 その女教師の学校のシンポジストで出ておられた先生は、「やってくれました。彼女は問題があるのです。何かしでかすのではないかと心配していました。」と嘆かれたという話しも伝わってきました。
 福山の松永先生という産婦人科医の大先輩の先生からは、「頑張れ!」という電話がかかって来ました。しばらくの間、私の周りはそれは大変でした。

2

誤った内容の性教育を実施した学校は非難されてしかるべきだと思うんだが、それは問題とされず、河野美代子さんの当時の発言が「失言」とされた理由が私にはよく判らない。「それまでのシンポジウムがぶち壊し」というのもよく判らない。「空気を壊した」ということなんだろうか。現実を直視しない、という暗黙のルールで進行していたシンポジウムに現実を突きつけたことが「失言」と見なされたんだろうか。誤った性教育を実施した学校が、非難されないのも理由が判らない。
河野美代子さんが切り拓いてきた道は、こういう、演劇的お約束世界に「現実的問題」を直面させることで、その成果の上に私たちの今があると思う。
これを読んで、都条例や児童ポルノ法関連で、「実際に被害にあった児童の救済」に(規制派が)全然関心を寄せず、ひたすらマンガ規制アニメ規制の話ばかり進んでいることを連想した。

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産経新聞社長交代?

http://blog.goo.ne.jp/ngc2497/e/efc9567c576b72e327e9547fc1f0f336から

http://twitter.com/matsudadoraemon/status/9457443903
トップが安倍晋三安晋会幹部のS新聞。グループ経営会議の親会社幹部から「社長は交代させた方がいいでしょうか?」と与党側に相談が。偏向報道もあとわずかか。 6:43 PM Feb 21st webから
matsudadoraemon 松田光世菅直人財務大臣の元政策秘書、元日本経済新聞記者〕

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宮崎学vs福岡県警

http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20100326#1269533722の続き。

http://miyazakimanabu.com/2010/04/01/691/
宮崎学である。〔略〕
福岡県は、施行前の去年からこの条例をダシに、工藤會に弁当を売った百貨店をメディアを使ってバッシングしたりしとったわけやね。
これも許せんが、「コンビニでヤクザ雑誌を売るな」というとんでもない要請を福岡県コンビニエンスストア等防犯協議会に対して言ってきた。いくら「要請」でも、コンビニ側はさからえんやろ。弱みにつけこんどる。条例施行前から「コンビニで売ってはいけない雑誌とコミックのリスト」が出て、既にそのリストにない本まで撤去されとる。コンビニ側の自主規制や。
その「リスト」の中に、ワシの原作のコミックも入っておった。ワシの本を売るな、ということやね。あのなあ、ワシは作家やで。文章書いて、売って、なんぼや。そんなわけで、戦闘開始や。出版社ものってこないのはわかってるので、一人で始めた。〔略〕
2010年4月1日 宮崎学

日本ではこの手の「要請」や「自主規制」は必ず拡大解釈されて運用される。

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CNNアンケート「日本は性的に乱暴なテレビゲームを禁止するべきか?」

1

コメ欄で教えていただいた。以下転載する。

http://otakurevolution.blog17.fc2.com/blog-entry-854.html

まだこれに投票していない人、出来れば投票お願いします。
CNNで「日本政府はエロゲーを禁止すべきか?」投票実施中。画面をスクロールさせると投票ページが出ます。
http://www.cnn.com/WORLD/
このアンケートで規制賛成派が多かったら相手はこれを外圧だとか言って規制の材料にするかもしれません。どうか協力お願いします。言い忘れてました; 先程のアンケート、規制反対の場合はNoに投票して下さい。現在反対は60%です。

一番下の「Quick vote」という部分がアンケートです。翻訳してみたら↓のような感じです。

日本は性的に乱暴なテレビゲームを禁止するべきですか?

今のところ6割は「反対」のようですね。短期間のアンケートなので、お早めにお願いします。

2

続いてこれもメモする。

http://twitter.com/honeyhoney13/status/11634456355
ようやく明日夜10時からのBS11インサイドアウト」の構成案の直しを送る。今回は報道の誤解を正し、条文を示しながら問題点を具体的に指摘して基本情報を解説することが狙い。報道関係者および改正案の直接の関係者には特に観てほしい http://www.bs11.jp/news/59/ 約3時間前 webから
honeyhoney13 藤本由香里

3

都議会民主党内で青少年健全育成条例プロジェクトチームが発足した。以下メモする。

http://twitter.com/zkurishi/status/11630496185
都議会民主党内で、青少年健全育成条例改正について考えるプロジェクトチームが発足。初日の今日はPTとしてはかなり多い20人以上が参加。第二定例会までの期間、この条例の在り方について多角的な検証を行う予定。 約5時間前 webから
zkurishi くりした善行

某出版社の方から青少年健全育成条例改正案に関しての反対署名が届いた。900名以上の作家さんの署名が一日足らずで集まったらしい。僕も知ってるような作家さんの署名もある。  6:55 PM Apr 1st webから
zkurishi くりした善行

4

止めろ!規制社会・監視国家ブログ版http://kitaharak.exblog.jp/14101067/ から。

 で、この2007年にあったでたらめ調査「内閣府による世論調査・単純所持処罰化(他漫画やインターネットの規制も含む)9割賛成」というデータ。こんな捏造を未だ振り回し続けるねちっこさには心底あきれるばかり。
◇「漫画・イラストも児童ポルノ規制対象に」約9割…内閣府調査(痛いニュース2007年10月26日)

71. Posted by 2007年10月26日 16:25

これのアンケートに呼ばれた漏れがやってきましたよ。うちの会社は天下り上等会社なんだけどな、うちにきて何人か呼ばれたけど、漏れのとき正直に答えたら「それは今の時代通用しないでしょう?」とか「そうじゃないですよね?」とか言ってくるから、「回答の誘導ですか?それに、意思の強制は思想の自由に反しませんか?」って意見言ったら追い出された。他にも数人追い出されて、聞いたらやっぱり誘導尋問を曲げない奴らだった。その後、まとめて上長によばれて「何で協力できないんだ!」って2時間説教されたよ。ちなみにその上長は天下りでほとんど出勤してこないで、たまにいると思ったら寝てるだけの無能クズな。信じる信じないは勝手な。

 また、アサギ色に映るセカイさんがまとめて下さってますが、この世論調査については
●調査を行った機関は過去に複数の捏造を行っている (『新情報センター 捏造』で検索)
●なぜか今回は面接方式という不可解な世論調査
●事情に詳しい20〜30代の解答がやたらと少ない
●4割近くが無効回答扱い
●「面接を受けたと思われる人の書き込みによると、世論調査とは名ばかりの誘導が多く、根拠を示した上で明確に反対の意思を示したら追い出されてしまったらしい。同僚に問うたところ、同じ理由で追い出された人がいたとのこと」
 ……等の問題点の露呈が甚だしく、その後、この調査を行った新情報センターは日常的な世論捏造が発覚し、その調査が終わった直後に無期限資格停止処分を受けています。
 尚、その後ネット上で公正に調査された結果も転記しておきましょうか。

【yahooの記事(削除済)】
児童ポルノ>「単純所持」も禁止に賛成?
最終 973コメント(+"私もそう思う"の合計35,417ポイント)
母集団数3万6千390 圧 倒 的 反 対 数
1.反対   :34,618point:95.1%
2.賛否不明:   794point:2.2%
3.賛成   :  978point:2.7%

児童ポルノの単純所持禁止に賛成?(ライブドア)】
反対:74.2%
賛成:25.8%

【北海道ニュースサイトBNN】
児童ポルノ禁止法改正へ、あなたの意見は?
反対:94.8%(反対76.4%+単純所持禁止反対18.4%)
賛成:3.7%(賛成2%+ブロッキングも賛成1.7%)
その他:1.6%

〔略〕猪瀬直樹やアホネスチャンが書類ふりまわして喚き回ってる“9割9割、賛成9割!”のデータは、回答の誘導とかポリシーロンダリングどころの話ではなく、完全に捏造。その調査会社の信頼性もとっくに失墜しており、そんなデータにすがりつく往生際の悪さには呆れる他ありません。

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