カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

複数の問題を同時に検討できるわけがない

言葉を正しく用いなければ、正しく思考するのが困難になる。そして言葉や概念は、誰かにより混乱・攪乱がなされている。これは一般に「情報操作」と呼ばれる。もちろん私たちの触れる「情報」は日常的に「操作」されているわけだが*1、その「形式」と「内容」のうち、とくに陳腐でありウンザリするものを取り上げ、晒し、その詐術を解析してみたい。概念攪乱詐術を「呪的闘争」と呼称する。
今回は、いわゆるネット右翼が多用する1行フレーズをとりあげる。

〈言葉の攪乱行為〉  「××の問題はスルーかよ」

〈具体例〉  「ネットウヨと喚くレッテル厨はスルーかよ」
さて、全ての問題を同時に一人の人間が検討できるわけがない。人間が一度に検討できるのは一個のことだ。 複数のことを同時に検討せよと要請するのは、その組み合せ自体に政治的意図・詐欺がある。異なる問題を同時に検討しようとすると、問題はいつまでも焦点化しない。「ネット右翼」と呼称され、侮蔑される人間に共通する態度は、この問題の焦点化を故意に攪乱する「荒らし行為」にある。別な問題それ自体を焦点化したいのならば、自分で焦点化して展開すればいいのだ。他者にそれを要請するだけでストップするのは、「議題を焦点化させない」テクでしかない。もちろん「ネット右翼」と呼称される厨房たちは、「議題を焦点化させない」ことにエネルギーを注いでいる。

「呪的闘争」については、以下のスレを参照のこと。
http://www.din.or.jp/~kamayan/otachan/kotobanokonnran.html
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/535/1039730401/

*1:たとえばテレビからの情報は広告主の意図が濃く反映し、同時に広告主の存在を意識させないようにさせなくてはならない。このような「情報操作」は日常的に存在する。