カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

共謀罪反対院内集会

「話し合うことが罪になる!! 共謀罪の新設に反対する市民と議員の集い」が衆議院議員会館で行なわれたので、参加してきました。以下報告。

1 院内集会

共謀罪」が本日(10月4日)閣議決定した。http://www.asahi.com/national/update/1004/TKY200510040421.html

◆井上哲史 共産党参議院議員

前回(夏の通常国会で)廃案になった法案と同じものが提出された。推進派はこう言う。「テロ対策が必要なんだ。多少は国民の自由を抑えるのも、そのためには仕方ない」 (だが、「表現の自由」「内心の自由」が抑えられていいはずがない)
ビラ撒きへの弾圧が選挙中もあった。前回の葛飾での事件は、集合住宅の敷地内に入ったことが住居不法侵入罪となった。
http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/news/2004/1226.html
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-12-25/15_01.html
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-09-15/2005091503_01_2.html
今度の選挙中は、集合ポストに投函していたものを逮捕された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050912-00000318-kyodo-soci
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/05shuinsen/news/20050911ddm041040015000c.html
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/535/1093458641/12
自民党が用意している改憲のための「国民投票法」は、その国民投票する内容について全く報道・議論できなくなるという法律だ。

保坂展人 社民党衆議院議員(法務委員会)

「盗聴法」を使わなくとも、「検証令状」を使えば携帯電話での位置情報・どこへ掛けたかの情報を警察は取れる。位置情報・どこへ掛けたかの情報は「通信の秘密」に該当しないとされる。だがどこにいるのか、という情報は究極の個人情報ではないか? 〔参考 http://www1.plala.or.jp/kunibou/yomoyama/toucyou.html
共謀罪は「メールのやりとり」でも引っかかる。「内心の自由」に関わる。
保坂が中学生だった時、学校の先生にこう言われた。「君には内心の自由がある。何を考えても自由だ。だがそれを話すと周りに影響を与えてしまうから、話してはいけない」(そんなものは「内心の自由」ではない)日本全体がこの中学校のようになってきている。
保坂展人のweb http://www.hosaka.gr.jp/ http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/ 〕

辻元清美 社民党衆議院議員憲法特別委員会、安保委員会)

改憲と繋がっていることへの危惧表明。辻元が復活してきたことをゾンビを見るような目で見る議員がいるので、「フェニックスや」と言い返している、とのこと)
辻元清美のweb http://www.kiyomi.gr.jp/index.html http://www.kiyomi.gr.jp/blog/index.html 〕

◆松岡とおる 民主党参議院議員 (法務委員会) http://www.matsuoka-toru.jp/

熱心に共謀罪に反対していた辻恵議員、松野議員が落選してしまった。

福島瑞穂 社民党参議院議員

通常国会で審議され廃案になったものがそのまま提出された。特別国会のたった42日間でスピード可決する惧れがある。「共謀罪」は法務省の中でも「筋が悪い」と言われている。民主党鳩山由紀夫氏も共謀罪は問題だと言っている。

◆梁瀬進 民主党参議院議員 (憲法調査会

「人権」の中核は「内心の自由」だ。「共謀罪」はそれを危機的状況にする。共謀罪がはじめて上程された時、自分は法務部会だった。現在は法務部会は千葉景子に代わっている。
昨年は民主党は「共謀罪阻止」シフトで行なった。
特別国会は、ふつうは10日間くらいだ。今回は40日間で、「条約刑法(共謀罪)」があがっている。国会は最後は数で仕切られてしまう。
法務委員会は現在、 1;裁判官の給与審議 2;条約刑法(共謀罪) が上がっている。どちらを先に審議するかが一つ目の山だ。

日弁連 中村順栄弁護士 (静岡)

情報問題対策委員会http://www.nichibenren.or.jp/jp/katsudo/katsudo/jinken/joho_mondai/kanshi_syakai.htmlでは、学校と警察が情報交換するとこを問題だと考えている。〔カマヤン補足;学校と連携すべきは警察ではなく弁護士会であるべきだ。学校内は人権侵害が最も起きやすい場所の一つなのだから、人権意識が希薄ばかりか人権抑圧をしばしば職業とする、裏金作りをまず仕事として覚えさせられるような規範意識の怪しい警察を学校に介入させるべきではない。校内のトラブルを法的に解決するのが妥当なのだとしたら弁護士がそれに当たるべきだ。〕
共謀罪」が本日(10月4日)閣議決定したことが、NHK−BSのニュースに流れた。これはいいことだ。今までなかなか報道されなかったが、注目されているということだ。
NHKのHPでは警察OBの村上泰が「共謀罪は運用・立証が難しい。だから運用・立証のために『盗聴法』をフルに使わなければ」と述べている。(酷い話だ)

村上 泰
http://www.nhk.or.jp/bsdebate/0509/guest.html
共謀罪は、具体的な共謀行為を犯罪とするものであるから、その実効的な捜査のためには、共謀事実自体の立証を要するものであり、通信傍受等の新たな捜査手法を必要とする。

篠田博之 日本ペンクラブ 言論表現委員会

作家、ジャーナリストらの「共謀罪」への対応は非常に遅れている。日本ジャーナリスト協会(JCJ)だけが反対表明している。

◆東海林路得子 VAWW-NETジャパン http://www1.jca.apc.org/vaww-net-japan/ http://www1.jca.apc.org/vaww-net-japan/

2000年法廷http://www1.jca.apc.org/vaww-net-japan/womens_tribunal_2000/index.html前後、公安にずっと追跡・尾行されていた。法廷前後に右翼から襲撃予告があった。「一般人に迷惑をかける」という理由(口実)で、VAWW-NETジャパンは会場を借りにくくなっている。
NHK問題は、右派の人が、「4日間NHKで放映する」というデマを永田町に流したことが原因だ。http://www1.jca.apc.org/vaww-net-japan/nhk/index.html

◆小倉利丸 (ネットワーク反監視プロジェクト) http://www.jca.apc.org/privacy/ http://homepage3.nifty.com/kinohana/kansi.html

アメリカでは、イラク反戦運動でいったん無罪になった人が再び「共謀罪」で検挙され、今、問題になっている。
政府は在日米軍再編をしたがっている。沖縄の反対運動でそれができない。(反対運動を潰すのに「共謀罪」は使い勝手がいいのだろう)

次回は10月17日、午後1時から(1時間程度)。
保坂展人さんのほうからわざわざ挨拶いただき、私のブログをご覧になってくださっている旨を伺う。ありがたやありがたや。

2 ブロガーの協力求む

集会の後、知人のライターの方とお話する。
警察や規制側は「安全」と「監視」の二者択一を迫る、という設定をするが、そこに嘘がある。警察発表の報道は「インターネット(やゲームやオタクメディア)が悪である」という「物語」を作りたがり、ワイドショーなどでそれを連呼しているが、それは嘘である。
「生活安全課」が住民に依頼すると住民はつい協力してしまうが、「生活安全課」は「公安警察」の変名だと思うほうがいい。
おそらく、今一番深刻な事柄は、オウム事件以来の、公安警察・宗教団体・暴力団の癒着構造だ。(寺澤有さんや山岡俊介さんや「悪徳商法?マニアックス」などで言及されているが、テレビや新聞からは情報排除されている)「インターネット叩き」はそこから目を逸らさせるための「物語」だ。「監視する側」こそが深刻な「悪」なのだ。「組織犯罪」を起こしている側が「監視する側」なのだ。そのことを私たちは広くしつっこくアピールするべきだ。
〔以下参照されたし。寺澤有 「共謀罪反対 THE INCIDENTS」 http://incidents.cocolog-nifty.com/the_incidents/ 〕
(2007年に警察は大量の定年退職者が発生する。350万人の元警察無職が発生する。警察はその天下り先を作りたがっている。背景の一つにはそれがある。公務員を減らせ、と小泉などは煽っているが、警察は増大しろ、と警察報道は煽っている。)
「警察の裏金作り」の実態は、寺澤有さんなどによりだいぶ暴かれ、警察の「裏金作り」には規制が入った。警察には相当フラストレーションが溜まっている。共産党ビラ撒きへの乱暴な逮捕は、その警察のフラストレーションも一つの原因だ。警察は弱そうなところから、たとえば共産党やオタクやエロメディアのような弱そうなところから叩き、様子を見ている。
共謀罪」はよく「平成の治安維持法」と言われる。それはたしかにその通りだ。「治安維持法」はナチスが羨むほどにスムースに国内の「反体制」を全て潰し、思想警察予算縮小の危機が訪れた。そこで思想警察・思想検事は、潰れてしまった共産党にスパイを送り、そのスパイに共産党を再興させ、犯罪行為をさせ、全国集会をさせ、それを検挙することで「手柄」とした。思想警察による自作自演だ。また、「現在は反体制ではないが、きっと将来反体制になるだろう」と推測したところにまで逮捕・拷問の枠を広げ、「綴り方教室」まで検挙した。
だが、それらの記憶を持つ者は今はもういない。だから「平成の治安維持法」というフレーズを使う以外に、別のフレーズ、別のキャッチコピーが必要だ。
共謀罪反対」に関わる、より広い、新たな層が必要だ。表現する全ての人に「共謀罪」は関わるのだから、たとえばブロガーに広く輪を広げていく必要がある。特別国会は40日しかない。野党議員は国会内では激減した。だから国会の外で「共謀罪反対」を表明する人を増やすことが必要だ。

3 資料・法務委員名簿

衆議院法務委員会委員名簿 (平成17年9月22日)

委員長   塩崎恭久(自民)
理事候補 田村憲久(自民)、早川忠孝(自民)、平沢勝栄(自民)、三原朝彦(自民)、吉野正芳(自民)、高山智司(民主)、平岡秀夫(民主)、漆原良夫(公明)
委員 
(自民) 秋葉賢也井上信治稲田朋美近江屋信広太田誠一笹川尭柴山昌彦谷公一、松島みどり、三ツ林隆志水野賢一森山真弓保岡興治柳沢伯夫柳本卓治
(民主) 石関貴史枝野幸男河村たかし玄葉光一郎津村啓介
(公明) 伊藤渉
(社民) 保坂展人
(国民) 滝実
(無所属) 今村雅弘山口俊一

参議院法務委員会 (平成17年9月25日)

委員長 渡辺孝男(公明)
理事 松村龍二(自民)、吉田博美(自民)、千葉景子(民主)、木庭健太郎(公明)
委員
(自民) 青木幹夫、荒井正吾山東昭子、陣内孝男、関谷勝嗣鶴保庸介
(民主) 江田五月前川清成、松岡徹、梁瀬進
(公明) 浜四津敏子
(共産) 井上哲士
(無所属) 扇千景角田義一
(国民・日本) 長谷川憲正

4「共謀罪反対」予定

http://www.hanchian.org/
<集会>
  10月13日(木)18時〜 日弁連主催 共謀罪を考える集会
    会場:弁護士会館2Fクレオ
  10月22日(土)街頭宣伝行動
<国会前行動ー議員会館前座り込みに参加しよう>
  10月11日(火)朝からビラまき、昼集会(12時〜13時)〜17時
  10月25日(火)朝からビラまき、昼集会(12時〜13時)〜17時  
<採決時緊急国会前行動>
  昼の国会前集会を軸に、国会前ビラまき
<各種集会へのビラいれ>
  共謀罪反対のビラを多量に印刷して、各種集会にまいてください。ビラは、共同行動までご連絡下さい

火曜日の議員会館前座り込みにはカマヤンも参加します。

話し合うことが罪になる 共謀罪の新設に反対する市民団体共同声明
http://tochoho.jca.apc.org/ut/kss0915.html http://tochoho.jca.apc.org/

[13:13]以下、「自由ネコ通信」から。

http://blogs.yahoo.co.jp/felis_silvestris_catus/12981303.html
共謀罪閣議決定
2005/10/4(火) 午後 1:33
 報道によれば、政府は本日(10月4日)、共謀罪新設を柱とする刑法・組織犯罪処罰法(組対法)改悪案などを閣議決定しました。明日にも国会に提出、遅くとも18日までに衆院を通過させ、10月いっぱいで成立させることを狙っています。
 話し合うだけで犯罪とし、いったん合意したとみなしたら反省も撤回も認めないという、とんでもない法案を、政府はわずか2〜3回の委員会審議で強行しようとしています。
 7月12日の初めての国会審議でも、政府は共謀するような団体は「正当な市民団体」とは認めないと、市民団体、労組、企業への共謀罪適用を明言しました。
 共謀罪は、市民団体だけでなく、労働組合、企業、議員後援会、サークルなどあらゆる団体をターゲットにして、警察の自由な規制と抑圧・抹殺を可能とする団体規制法です。
 警察に国家を支配する強権を与える共謀罪反対のために、声を上げてください。

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