カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

殺人を警察が「自殺」と断定した前例

ライブドア野口を殺害した事件を沖縄県警が「自殺」と強弁し、webで現在異議が唱えられている。殺人を「自殺」と警察が断定し隠蔽したケースは過去にけっこうたくさんある。2000年9月の、日本債券信用銀行本間忠世社長(六〇)殺害も大阪府警によって隠蔽された。

 本間の遺体は大阪のホテルの一室で発見された。現場の模様は詳しく多岐にわたって報告され、首吊りによる窒息死だと指摘された。家族や会社あての遺書があった。しかし、アメリカではこのようなケースでも、事件として捜査するが、日本では異なっていた。彼の息子、本間正純によると、本間の遺体は司法解剖されることなしにすぐに火葬されたというのだ。大阪府警は自殺と断定した。
 不良債券が銀行に悪影響を及ぼすということが日本中に知れわたり、その調査が行われ始めた1997年から数えて、本間の死は七番目の死ということになる。その中には、不良融資について証言しようとした議員、中小の金融機関を監督する日本銀行の課長、金融監督庁の調査員、大蔵省の中小企業担当課長補佐も含まれている。これら七件は、どれひとつとして、殺人事件として取り扱われなかった。
 間接的な状況証拠を積み上げると、、こんなシナリオが考えられる。それは、日本のヤクザ組織が関わっていたのではということだ。その夜、ヤクザが本間の部屋を訪れ、ピストルで脅して遺書を書かせ、鎮静剤を打ち、絞め殺して、首吊り自殺のように見せかけたのだというのである。このようなやり方は、「よく知られたヤクザのやり口だ、とくに、政治がらみの殺人にはこのような方法が行われる」と、ある弁護士は語る。
 本間のケースの場合、現場が不自然であった。阪急インターナショナルホテルのスポークスマンである吉井恭子は、発見されたときの遺体は壁に対して前かがみになっていたと証言している。さらに、女性誌の『女性セブン』によると、ポケモンの声の主でありテレビタレントである森公美子が、インターネットのチャットにその当時の模様を語っていたという。森の泊まった部屋は本間の部屋の隣で、その夜、叫び声やうめき声がうるさくて、ホテルに対して苦情を言っていたというのだ。しかし、その女性誌が刊行されたときには、すでにウェブページはシャットダウンされていた。彼女のマネージャーは、当時は混乱していたので、彼女はその件に関するインタビューは断っていると言う。
 このような微妙なケースには、有力政治家からの圧力が警察当局にかかることはよくあるだろう。(事実、ある自民党有力者から電話があったと証言する二人の人物がいる)。書面で問い合わせたが、大阪曽根崎警察の副署長の答えは、「ノーコメント」だった。
  出典;ベンジャミン・フルフォード「闇から闇へ」『日本がアルゼンチンタンゴを踊る日』光文社、2003年。59-60頁。

日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日 (光文社ペーパーバックス)

日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日 (光文社ペーパーバックス)

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