カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

「北九州方式」生活保護

報道から↓

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009060501000684.html
生活保護受けず無職男性が孤独死 「健康と判断」と北九州市 2009年6月5日 19時52分
 生活保護受給の相談のため北九州市の門司福祉事務所を訪れた無職の男性(39)が、職探しを続けるよう事務所に勧められ、保護申請をしないまま4月に自宅で孤独死していたことが5日、分かった。 北九州市では2005年から07年にかけ、生活保護を受けられなかった人が相次いで孤独死したため、制度の運用を見直したが、今回の件について市は「相談時の様子から健康と判断した。対応は適切で、経緯の検証などは考えていない」としている。 市保護課によると、男性は同市門司区のアパートに一人で暮らしていたが、昨年11月、勤務していた飲食店が閉店し失業した。求職活動中だった今年1月、同事務所に相談したが、対応した職員は男性の健康状態が良好と判断。「働ける能力があるなら、幅広く仕事を探してはどうか」と言われ、男性は保護申請をしなかった。 アパートの大家によると、男性と連絡が取れなくなったため4月13日、警察官とともに部屋に入ると男性は布団であおむけに倒れ、死亡していた。数カ月分の家賃を滞納していた。市によると死因は病死とみられる。(共同)

この事件↑読んで、これ↓思い出した。05年から07年にかけて行われていた「北九州方式」について↓ 山野良一『子どもの最貧国・日本』(光文社新書、2008年)から。

06年から07年にかけて、生活保護制度の問題がマスコミで繰り返し取り上げられました。ご存知のとおり、「ヤミの北九州方式」とも呼ばれる、北九州市生活保護行政のあり方をめぐっての批判です。07年7月には、生活保護を打ち切られた男性が「おにぎりが食べたい」と記された日記を残して餓死する衝撃的な事件さえ起きてしまいました。
このころから、北九州市生活保護制度の運用について、「水際作戦」という言葉で形容されるようになってきました。「水際作戦」とは、「生活保護の申請に至る前に相談の形で処理し、申請の岸辺に手をかける前に、切り捨てて水中に落としてしまい申請をさせない方法」と言われています。具体的には、「申請者にやたらと書類をたくさん要求し、いろいろな理由をつけて申請書を渡さない。たとえば、離婚した母子世帯に対して、前夫の扶養の意思の確認書を求めたり、前夫に対する扶養についての調停の申し立てを行わないと申請を受け付けないなど」の方法が採られていると、弁護士の尾藤廣喜氏は91年に書いています。
北九州市では、数値目標を決め生活保護受給家庭数をコントロールしていたようでもあり、他の政令指定都市が90年代後半以降、経済不況から軒並み生活保護率を上昇させていたにもかかわらず、北九州市のみ横ばい状態でした。(208-209p)

子どもの最貧国・日本 (光文社新書)

子どもの最貧国・日本 (光文社新書)

2006年〜2007年の、「北九州方式」生活保護関連
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-06-04/2006060401_04_0.html
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/a5f877a8d31dcc19e02de1d1d8731e7e
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090402/trl0904021929005-n1.htm
http://jfba-www1.nichibenren.jp/ja/opinion/report/080314.html
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/95647

感じるところのあった同志は   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックされたし。

画像はhttp://piapro.jp/content/pnsibrggfn3evu2vから。