カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

低線量長時間被曝こそ危険

以下メモする。

http://janjan.voicejapan.org/government/0702/0702090742/1.php
61年間もずーっと臨床でヒバクシャを診てきた医療者は私〔肥田舜太郎〕ぐらいでしょう。公立の病院ですと、大学から派遣される医療者は3〜4年で交代してしまい、ずーっとヒバクシャを診るわけではないのです。〔略〕
そんなこともあって医者は、ヒバクについて正しく知っているとは言いがたいのです。〔略〕
放射線健康被害は〔略〕ほぼ手つかずの研究分野といってもよいでしょう。〔略〕
「ぶらぶら病」は、〔被曝〕被害者家族の命名です。広島に駐屯していた日本軍の兵士が終戦後に故郷に帰る。九死に一生を得た人が、30分も農作業できない、倦怠感で立っていられない、働けない、という状態になります。被爆後の街の瓦礫除去作業などに従事した人たちです。〔略〕
〔略〕当時、「ぶらぶら病」の人たちは病気とは見なされませんでした。仮病とかナマケ者とみなされてしまったのです。家族の人たちは「うちのお父さん、広島に行ったらナマケ者になって帰ってきてしまった」ということで、「ぶらぶら病」と言われたのです。〔略〕
内部被曝は、外から見るだけではその健康被害がわかりません。働けないので生活困窮に陥ってしまいます。〔略〕
今は「低線量の被爆に健康影響はない」「爆心2km以遠に健康被害はない」などという日本の厚生労働省などの主張も仮説にすぎません。 〔略〕
ヒトは、ウランの微粒子を吸ったのか、吸っていないのかも〔ウランの微粒子が小さすぎるため〕わかりません。〔略〕

http://janjan.voicejapan.org/government/0702/0702090742/2.php
放射線の安全基準は、米国政府などが都合よく定めた値に過ぎません。広島・長崎の原爆被害についてのABCC調査が元になっていますが、急性被害だけを調査したのです。
 低線量内部被曝の問題は、旧ソ連チェルノブイリ原発事故がおきるまで、着目されませんでした。〔略〕
スリーマイル事故では、スターングラス博士が州知事に何度も執拗に勧告した結果、4カ日後にようやく、一定距離内の妊婦に避難勧告が出されましたが、胎児らの被害は相次ぎました。そしてその後、スターングラス博士は、政府の批判によって白眼視されるのです。〔略〕
重要なのはアブラハム・ペトカウ(カナダ)の1972年の発見です。〔略〕
〔略〕〔ベトカワは〕誤って、試料を低線量の溶液に落としたところ、細胞膜は低線量で破壊されました。微量の放射線、低線量なら細胞膜は容易に破壊できるのです。しかも、照射が長時間になればなるほど、細胞膜には穴があきやすくなります。
 ペトカウはノーベル賞級の大発見をしたのですが、米国政府や勤務先の圧力によって狂人あつかいされ、論文は印刷も出来なくなりました。しかし、ペトカウの説は、彼の知己を通じて、じわじわと拡がっていったのです。低線量・長時間、というのが内部被曝健康被害として恐ろしいのです。
〔略〕BEIR報告は、まったく信頼を失いますが、ほかに基準がないのです。
 日本で、よく原発でトラブルがおきた際に、翌日に施設長が「環境や人体への影響はない」と発表しますが、単に修正BEIR報告と比べているだけです。発電所所長は、医学には素人です。8〜30年の潜伏期間を無視してよく「人体への影響はない」などと、翌日に言えたものだと思います。〔略〕
アメリカの白人女性の乳ガンは、1950〜89年に倍増しました。〔略〕
全米3053郡のガンの統計を調べてみると、乳ガン患者が増えている郡は1319だけです。〔略〕1319郡はすべて、100マイル(約160km)以内に、原子炉(軍用、発電用、研究用など)があったのです。
〔略〕日本では、原子炉が160km以内に無い県はないので、80kmで試行錯誤しています。〔略〕(筆者:肥田さんの作業の途中経過は『内部被曝の脅威』(ちくま新書)で、すこし触れられています)
〔略〕六ヶ所再処理工場は、原発1基1年分以上もの放射能を、1日で環境に出すといわれています。本格稼動したら、三陸沿岸の漁業に深刻な悪影響が出るでしょう。三陸沿岸の漁民は、いま、必死で反対しています。応援してください。〔略〕

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内部被曝の脅威  ちくま新書(541)

内部被曝の脅威 ちくま新書(541)

低線量内部被曝の脅威―原子炉周辺の健康破壊と疫学的立証の記録

低線量内部被曝の脅威―原子炉周辺の健康破壊と疫学的立証の記録

画像は http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=18504911 から。