カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

枝野経済産業大臣の、アニメを用いた日本製品ブランド化政策

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枝野幸男経済産業大臣のオープンミーティングと「新春の集い」に行ってみた。
日本製品のブランド化、特にアジアに向けてのブランド化としてアニメを活用する政策的後押しを枝野経済産業大臣は模索検討しているそうだ。(この先例は韓国にある。「韓流ドラマ」輸出・K-POP輸出がそれだ。枝野大臣は言わなかったが、もちろんハリウッドは大いなる先例だ。)
  [2012年2月6日 20:03 補足]http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20120206/1328526081 [以上、補足]
それ関係の会議的なものがあって、枝野大臣の推薦で、ニコニコ動画ドワンゴの社長をそこに入れたそうだ。メディアとしてのニコニコ動画に目をつけるのは正解だ。が、人物としてドワンゴがそれに耐える人格なのかというとかなり疑問がある。角川の井上社長とかのほうが人物としてより適任だと思う。(あるいはクリプトンとかヤマハとか)
枝野大臣は次期基幹産業としてのアニメ、ならびにアニメを用いた日本のブランド化、ということに、(長年児童ポルノ法に関わってきたこともあって)相当真剣なのだが、オタク業界のブレーンがどの程度いるか。我々がある程度ブレーンとして助力するよう頑張る必要がある、と思う。米澤嘉博さんが存命だったら良きブレーンになっただろうなあ。早すぎる死が残念だ。

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ところでね、私が自分のブログで政治家さんの名前を出すのって、政治家さんにとっては迷惑なことが多いんだろうなあ、と、なんかそんなこと思った。オタク界と政界をつなぐ線は昔よりは少しは太くなっただろうけど、昔、本当に細かった頃、そのことがすごくつらかった。私も当時物凄くつらかったのだが、オタクの味方をしている少数の議員さんたちは今現在リアルタイムであの時の私のつらさを体験しているのだろうなあとか思う。
議員定数削減とかって、庶民と政界を繋ぐ線をより細めるための政策だよね。全体として「細めたい」という圧力があるんだろうなあ。庶民を政界から可能な限り切り離したい、という圧力が。枝野議員やその他何人かの議員と面識を得ることができたのは、偶然と幸運とささやかな根性と歴史的タイミングによるのだろうな。私は運がべらぼうに良かったのかもしれないな。

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オープンミーティングでは枝野大臣の「質問のかわし方」の巧さに改めて感じ入ったのだが、それについて「新春の集い」に参加していた友人と話をしたのだけど、野田政権は、基本的に「失言のない人間」で構成されている、と友人は評していた。なるほど、たしかにそうかもしれないね。それって日本を指導する政治としてどうなんだろう、とも思うんだが、新聞テレビなどが政策についてマトモに分析しないでくっだらない失言報道にばかりエネルギーを費やしている日本*1に最適化した政権というのはそういうものになるのかもしれないね。

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枝野幸男大臣の話を聞いて私は思ったのだが、私が勝手に思うのだが、たとえば「脱原発デモ」のようなものは、よりいっそう熱心に行うべきだなあ、とか思う。デモが盛り上がらないと、政権が脱原発の方向に舵を切ることができない。最後の決断は内閣が行なうのだが、その決断に至る材料を我々が可能な限り提供しないと、我々にとって望ましい決断を我々は得られない。
傍観者・観戦者*2ばかり多くて、政治アクターが存外少ないのが、日本政治の欠点だと私は思う。

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でもって政治アクターには、賢明さと、手続きの正しさ、礼儀正しさが求められる。政治アクターとしての自意識があっても、賢明さ・手続きの正しさ・礼儀正しさが欠けると、その声はノイズにしかならない。
などと書くのは、オープンミーティングに、私は枝野幸男のオープンミーティングに15年くらい断続的にだが参加し続けているが、初めてあからさまな「進行妨害」な人間が出席したのを見た。極左系なのかなあ、カルト系なのかなあ。左翼用語を使っていたけど、統一協会系カルトなような気がするな。
大臣だからSPが枝野大臣にずっと寄り添っていたのだけど、「新春の集い」にも、警察がずっと個別に張っている人物とかいたりした。こっちのほうは極左系だったんだろうなあ。ああなると、その声はどこにも届かなくなる。
何事にも怯えるべきではないが、声を届けることができる賢明さを失うと、元も子もない。特殊な例外についてあまり注目すると判断を誤りがちなものだから、でもってたいがいの場合特殊な例外にばかり人間は目を向けがちなもので、その意味で、「進行妨害」なカルトさんとか警察に張られている極左さんなんて例はこの記事とは分けて書く方が適切なんだろうけど、珍しくそういうのを直に見たので、記しておく。
穏当な政治アクターの絶対量が少ないのかもしれないな。そして少なくしようという圧力は、なんというか惰性的に日本政治というか日本社会にはあるのかもしれないな。
たとえば「脱原発デモ」の参加というのは私にとっては「穏当な政治アクター」なのだが、そういう社会伝統が乏しいので「穏当な政治アクター」になろうとするのは個人の凄いエネルギーを必要とするよね。

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以下コメ欄から移動する。

UFM 2012/02/05 23:49
ドワンゴさんは今大炎上中です。クリエイター推奨プログラムとやらで著作権ロンダリングが可能という事実と、違法ダウンロードを合法化してくれというチームラボ関係者とズブズブで、権利者といいますかアニメ関係の人間にかなりの不信感を持たれております。正直、枝野さんは泥船にのっちゃったんじゃないかと思いますよ。ネットの有形無形の名無しクリエーターから大反発食らってますし。もうちょっと人間とその会社を調査するべきかなって。クリプトン社も上海アリス幻樂団の神主も今回の大騒動でどう動くべきか考え倦ねてるようですし。結局ニコニコ界隈の人間はいかに権利を掠めとって創作者かを安く買い叩いて金儲けするかしか考えてないようにしか見えないんですよね。あと、ドワンゴの関係会社ってポイント使ってマジモンの児童ポルノ売買掲示板運営してますし、関係続けて、ここつつかれたら枝野さんの政治生命もおわりでしょう。なにせ、連中民主への献金もしてますから。東浩紀村上隆、カオスラウンジ、pixiv、ニコニコ動画ドワンゴニワンゴ、ガジェット通信、チームラボ、角川 このラインがズボズボしていろいろお金の旨みを探してるようなんですよ。お時間あるときに調べてみると良いかと。

枝野さんの政治生命が終わったら我々の表現規制反対活動も終了ですよ。枝野さんを含めたごく少数の政治家さんの好意でどうにか成立していたのですから。危機感があるのなら枝野さんを助けるために知恵と汗をともに絞ってくださいよ。
俺は枝野さんを「表現規制反対」に巻き込んでしまった主犯なので、物凄く枝野さんに申し訳なく思う。枝野事務所が「表現規制反対」に費やしたエネルギーはもっと他の政策に費やされるべきだったのかもしれないと時々思う。オタク業界を助けようとしたこと自体が「泥船」ではないことを切に願う。

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ドワンゴが碌でもないところであるというのは初音ミク騒動の頃から知ってはいる。http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20071222/1198265242 
ドワンゴがスキャンダルで潰れるとしたら、普通に考えれば親族がドワンゴニワンゴ麻生太郎にダメージが行くはずだと思うが。http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20090701/1246419223

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*1:関連 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20110426/1303828723

*2:「見守る」という意味でちゃんと観戦していればそれはそれで有意義なのだけど。http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20061116/1163625308