カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

田舎の生活とか、政治関係とか、表現規制のこととか、狂乱している老母との生活とか

「10万年に1度」の根拠と、実際の原発事故発生頻度

2011年11月に、内閣府原子力委員会専門部会が

http://hibi-zakkan.sblo.jp/article/49346201.html
福島原発事故を含めた国内実績に基づき、事故の発生頻度を500年に1回とすると稼働率60%の場合、事故コストは1キロワット時当たり1.2円となった。今回の事故は3基から放射性物質が大量放出された。これを1回分と数えると、事故コストは3分の1になる。
 一方、新設炉は過酷事故の発生頻度を10万年に1回以下とする国際原子力機関IAEA)の安全目標を満たしていると仮定した場合、事故コストは、稼働率80%で0.0046円となり、発電コストにはほとんど影響しない。

というのを出して呆れさせたのだが、「原発事故は10万年に一度」という言葉の根拠って何だろう、と思った。
根拠は「IAEA安全目標」なんだよね。

http://www.nsc.go.jp/senmon/shidai/seimoku/seimoku011/ssiryo1.pdf
「25.既存の原子力発電所については、技術的安全目標に対応する安全目標は、重大な炉心損傷の発生する可能性が1炉年あたり約1万分の1回以下であることである。将来の原子力発電所においては、すべての安全原則の適用により、1炉年あたり10万分の1程度を上回らないまでという、改善された目標の達成がなされるであろう。〔略〕」

あくまで目標なんだよね。原発事故が起きる可能性を1年あたり1万分の1、10万分の1にしたい、という目標、努力目標なんだよね。
「我が塾では生徒全員を第一志望に合格させます」みたいな。
「他の条件がすべて理想通りだと仮定した場合には、望む通りの観測結果が得られるはず」みたいな。
「交通事故にも癌にもかからず理想的環境で天寿を全うすると仮定した場合、人間は約200年生きる可能性がある」みたいな。
「仮に全ての性犯罪の原因がアニメとゲームであると仮定した場合、アニメとゲームを撲滅すれば性犯罪が0になる可能性がある」みたいな。
「日本人一億が火の玉となれば、鬼畜英米を殲滅できる」みたいな。
しかしながら現実が目標の通りに進むわけがないのでして、実際にどのくらいの頻度で原発事故が起きているのか、といった事実とは全く無縁というか別物なんだよね。
実際には
日本では1963年原発開始、現在54基原発があって、2011年に福島原発事故が起きたから、事実として48年に1回は福島級の原発事故が起きたわけで、意味のない計算だけど10万年の間には2083回は福島級の原発事故が起きることになる。
旧ソ連では1954年に原発開始、1986年にチェルノブイリ原発事故が起きたhttp://www.rist.or.jp/atomica/。事実として32年に1度。2011年時点での旧ソ連原発数は44基。http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=01-07-05-05
旧ソ連では「wikipedia:国際原子力事象評価尺度」でレベル6の「ウラル核惨事(キシュテム事故)」も1957年に起きている。1954年以来57年間に事実として2回、レベル6以上の事故が起きている。
アメリカでは1957年に商用原発開始、2010年現在104基の原発があって、1979年にスリーマイル島原発事故が起きた。22年目の事故だが、少なくとも54年間に1回はスリーマイル島級の原発事故が起きている。
イギリスでは1956年に原発開始、「国際原子力事象評価尺度」でスリーマイル島事故と同じレベル5の「ウィンズケール火災事故」は1957年に起きた。少なくとも55年間に1回はレベル5以上の原発事故が起きている。イギリスの原発の数は2010年時点で19基。
凄く雑な計算を以下するけど、世界に現在原発は439基http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110621/106706/あって、「国際原子力事象評価尺度」でレベル5以上の事故は、今まで7回、レベル7の事故は2回起きている。
廃炉になった数が判らないが、単純にこの数字で割り算をすると、原発というのは、60数基に1基程度の割合でレベル5(スリーマイル島事故級)以上の重大事故を起こしてきた。レベル7の事故は200数十基に1基くらいで起こしてきた。
原発が生まれて現在まで約57年だが、その間に、レベル5以上の事故を事実として7回起こしているのだから、レベル5以上の事故で8年に1回。レベル7の事故を事実として2回起こしているから、28年に1度はレベル7級の事故が起きる。
私の計算は凄く乱暴だが、それでも「内閣府原子力委員会専門部会」が言う事故発生頻度よりは、まだずっと根拠の確かな数字のはずだ。
〔21:44 訂正。「原発が生まれてから現在まで」、イギリス起点だと55年、旧ソ連起点だと57年なので、旧ソ連起点に訂正しました。〕
〔03/20 22:12 これを書いているときには知らなかったのですが、「炉年」=原子炉数×年 という意味なようです。http://www.fsight.jp/article/11147 〕

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