カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

「水島広子叩き」をめぐる呪的闘争

http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20050321/1111415296の続き
1;水島広子が判っていないだろう、重要なこと。
1−1;「エロマンガ規制論」は、「性教育反対運動」と関係している。「児童が性被害に遭わないよう、性教育を進めよう」という勢力と、「エロマンガ規制」勢力は、別に存在する。後者は宗教団体が母体であり、「性教育反対運動」に繋がっている。
1−2;「エロマンガ規制論」の代表的団体は統一協会である。統一協会性教育反対運動の発信源である。
有害コミック」規制論の発信元は、極右新興宗教である。
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20050319/1111254462
1−3;新興宗教系は市民団体をしばしば自称していることもあるが、実態は極右新興宗教であり、「被害児童救済」になど関心はなく、「言論の自由」を潰すことに関心がある。「政教分離」が「言論の自由」の根幹なのだが、新興宗教は「政教一致」を悲願とする。構造的に、新興宗教による政治活動は言論統制活動になり易く、また道徳を根拠とする言論統制活動は「何か世の中の役に立っているような」気分になりたい末端信者を煽るのにはわりあい適した「運動」だ。言論統制活動は「被害実態把握」と本質的に対立する。
1−4;性教育反対運動推進者は、多数の新興宗教の連合体である「日本会議」を形成している。ここには多数の極右政治家が協力している。
1−5;主観的に「左翼」である水島広子は、極右勢力による「釣り」にまんまと引っかかっているわけだが、早いとこその自覚を持てっつーの。「日本会議」には靖国利権勢力が仰山いるっつーの。
2;さて、水島広子は、左翼もびっくりするような教条的護憲主義者なわけだが、その水島広子を叩くことで利するのは、「改憲したくて堪らない極右」勢力、具体的には中曾根康弘とか「日本会議」系議員とか、水島広子の選挙区の対立候補で「自民党改憲案」を出してアホ発言した船田元だったりするわけだ*1
だから水島広子を叩くことは、あまり意味がないどころか、「釣り」に引っかかっている。水島広子をムダに叩くこと自体、「単なるエネルギーの消耗」として設計されている。
こういうクソややこしいというか、鬱陶しい状況を作ること自体が、「敵」の狙いである。したがって賢明な我々は「敵」の願いをいかに実現させないかにエネルギーと知性を注ぐべきである。

*1:以下参照のこと。2005-03-07 自民新憲法起草委:「表現の自由」制限を検討 http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050307#p1