「公安」
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2005-04-05 dogplanet2005-04-05
■ [ロフトプラスワン]「知られざる公安の内幕」
検察の「裏ガネ作り」を告発しようとした当日の朝、かつての部下に微罪で逮捕され口封じされてしまった元大阪高検公安部長・三井環氏を迎えてのトークライブ。逮捕当時は悪徳検事として報道されたが、現在裁判所では検察の「裏ガネ作り」の実体に嫌疑を抱く判決が下されている。〔略〕
三井環氏は他の参加者と違い、終始歯を食いしばったような深刻な表情だった。なんか人生を代償に決意を固めた人間の深刻さそのものだった。〔略〕
* 三井氏が所属していた公安検察の場合、実際には調査活動をしていないにもかかわらず数十億円という調査活動費が毎年支給され、その全額が「裏ガネ」に回っていた。
* 野田敬生氏がかつて所属していた公安調査庁の場合、実際に調査活動を行っており、調査活動費は情報提供者への謝礼として支払われていた。たとえば学生にキャンパス内で配られているビラを回収して貰えば1万円、サヨクなどの活動家と密会して情報提供されれば一回につき2万円程度、日本共産党などへの潜入スパイに対しては一月50万円程度と一人の人間が充分に暮らせる額が支払われるという。公安調査庁の場合、他の公安と違って情報提供料に上限はないので、もしも仮に元オウムの上祐史浩がスパイとして情報提供してくれるならば年間2000万ほど支払われるのではないか。公安調査庁は公安検察ほどあからさまではないが、やはり国家から支給される総額に比べると情報提供者に支払われる情報料は明らかに少ないので、その誤差分は裏ガネにまわされている。
* 飛び込みで元自衛官から県警に就職し、警備公安で数年間勤め上げたがあまりの腐敗ぶりに激怒し退職したという匿名希望の烈士が参加。県警の場合、たとえばヤクザなどから情報を引き出すために酒を呑ませたり情報料を握らせたりする際、すべて現場の人間が身銭を切ることになる。実際に支給されている調査活動費は何に使われているのかと言えば、官僚化した上層部のゴルフ・麻雀・旅行などに使われ、彼らだけが私腹を肥やしている。現職時代、自分だけではなく、現場の人間の7割方は怒りを感じていたのではないか。実際に情報提供料として相手に支払われる場合も2千円程度で、情報提供者からは「こんなもん、もらわんほうがいい」と苦笑されたこともあるという。
* 県警は人手不足なので公安といえども駆り出される。原発の警備、要人の護送、バラバラ殺人、何でもやらされる。
* 公安調査庁には情報提供者やスパイになりたいという飛び込みが多い。他の公安と違って公安調査庁には逮捕権・捜査権がないので「仲間を売っている」という罪悪感が薄いためだろう。逆に警察はそういった飛び込みの情報提供者は二重スパイの可能性が高いので相手にしない。
* 犬による臭気選別はアテにならない。しかし、活動家などを拘置しておくための微罪逮捕にはよく使われる。たとえば放火された柱の臭気と容疑者の靴の臭気が犬によって一致したといって逮捕する。その後、裁判中に再度臭気選別を行ったところ、15回中、15回とも臭気が一致しないという結果が出た。結局、判決は無罪だった。しかしそれでも裁判には6〜7年ほどかかるので、相手の活動を阻止する目的を達することができる。
* 膿を全て絞り出し、警察自体の体質を改善するには団塊の世代が一気に退職してゆくこれからの数年がターニングポイントになる。しかし、これを逃すとしばらくチャンスは訪れないだろう。
* 検察は職務として死刑に立ちあわなければならない。死刑に立ちあう検事はほとんどの場合、クジ引きで決められる。死刑執行場所は能舞台を思わせる12畳ほどの空間。床は檜造りでボタンひとつで観音開きの穴があくようになっている。そこに二人の看守に伴われて目隠しされた死刑囚がやってきて首に縄をかけられる。向かい側にはガラス張りの別室があり、その部屋からは能舞台の上部と床下、両方が見通せるようになっている。5人の死刑執行人が5つのボタンを同時に押すと、床が開いて死刑囚の首が絞まる。そのまま30分間吊したままの状態にしておき、30分後におろした時に医者が診察して検事が検死する。その間、ずっとBGMとして録音されたお経が流れている。死刑に立ちあった検事は出口のところで塩をまかれ、その日は休みとなり報奨金が3万円ほど出る。
* 重信房子を逮捕したのは警察内の非公然組織で、署内に机すらない。検察にも逮捕後に知らせが来ただけなので非公然組織の実体はまったくもってわからない。その当時は「サクラ」と呼ばれていた。その後、「チヨダ」と呼ばれていたこともあったのではないか。俗に「ゼロ」とも呼ばれている。
* 公安が実際に調査していると明言しているのは日本共産党と朝鮮総連、革マルくらいなもので、他の団体に対しては言葉を濁す。しかし、実際は市民運動の類はたいていチェックはしている。日本ペンクラブですら調査の対象。