カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

自民と民主のマジカル・ウォーズ

id:andy22さんのブログから。

http://d.hatena.ne.jp/andy22/20050830/p2
いよいよ総選挙が公示され、本格的な選挙戦に入ってまいりました。〔略〕数日前からすでに政党のテレビCMがかかっているわけですが、〔略〕色とかね、そこにこめられたシンボリズムを考えると、真っ白な〔略〕民主党〔略〕シンボリズムに大変に忠実なCMだなぁと感心したりしているのです。〔略〕
で、自民党小泉首相だが……〔略〕元ネタわかる? デヴィッド・リンチの「ツイン・ピークス」、あの話の中で、悪霊の巣窟、地獄の出張所みたいなブラック・ロッジですよ! まるでブラック・ロッジの赤いカーテンですよ! 〔略〕一体、どうしてこんな背景にしたんだろうねえ。
〔略〕赤は平家、白は源氏……となると〔略〕勝者は?〔略〕

まだテレビCM観ていないけど、id:andy22さんの指摘は慧眼だと思われ。昨年の参院選のときから民主党は源平の合戦を意識しているっぽい。
参院選でも民主は東で勝ち(源氏は東の勢力)、自民は西で粘った(平家は西の勢力)。
民主党が白をシンボルカラーにしているのなら民主党に勝機があるな、と思う。
民主党のシンボルカラーは基本的には、白・赤・黒であり、日本国旗の色をベースにしている(ウルトラマンも日本国旗色である紅白でデザインされている。平成ウルトラマンはアメリカ国旗色の赤・白・青になっちゃったけど。スーパーマンの配色はアメリカ国旗色)。
民主党の旗にはもう一種類、赤と黄色を貴重とした、えらいセンスの悪い旗がある。私の観察するところ、黄色を混ぜたがる民主党内の変な人々は、民社系、労使一体な労組系なように感じる。よくわからんけど。松沢成文が広報部長をしていた頃の民主党は黄色いポスターばかり使っていた。あれはどこの意志だったんだろ? 近畿地方民主党や千葉とかの民主党は黄色を使いたがるみたいだ。民社系は公明党と票バーターの長い歴史持っていて、民主党内で公明党と繋がっている人って、民社系が多いように思う。よく知らんけど。民社党のイメージカラーは黄色じゃないのかな。
源平の合戦は紅白の戦いであり、黄色なんぞ混じるべきではないのだが。黄色が混じっているところでは民主党は苦戦するだろうと思う。ていうか黄色系民主党って、私が見るところ党内第二民主党という感じがしてどうも民主党な感じがしない。民主党に対して色んな誹謗がなされるが、誹謗されてもしかたないような、その誹謗があたっている部分、つまり民主党の汚れた部分って、この黄色系に偏っているような気がする。わからんけど。閑話休題
とりあえず、民主党がシンボルカラーやシンボリズムに敏感になっていただけたのだとしたら、それは喜ばしい。外資系の広告会社を使った甲斐があるというものだ。そこが今回のシンボリズム操作しているかどうか知らんけど。
私はだいぶ前に、民主党の議員に「宣伝に日本の企業を使っていたらダメだ。日本の広告会社を使っている限り自民党電通ラインに勝てない。だから外資系広告会社、アメリカ民主党が使っている広告会社を使うべきだ(そうすればアメリカが政権交代容認する)」と意見したことがあった。その後本当に民主党外資系広告代理店使ったけど、そのことに影響があるかどうかはわからんけど。この意見申し上げた相手というのも、機を見るに聡いがちょっと政治的に微妙な方で…つまり枝野さんとかその周辺の私が熱烈に支持している方々とは違うラインの方で…ていうか「黄色系」だったんだけど…まあいいや。
当時の、いつだったかなあ2000年頃だったかなあ、その頃の民主党は、ダサダサすぎて、日本に政権交代が起きうるのだとしたら、ファッション性、シンボリズムに敏感でなくちゃムリだと思っていたので、シンボリズム、マジカル・ウォーズの側面までしっかりするようになった点は(多少の不安はあるけど)喜ばしい。…当時から民主党は一部市民勢力と化石のごとき労働組合と極右の連合体で、今は小沢一郎が合流して当時よりもっと危なっかしいが、少なくとも今の党首である岡田克也は実直さが信用置ける。岡田克也党首以外は現執行部はあまり信頼できないけど。
枝野幸男さんなどを筆頭とする、旧民主党系・リベラル系の人々は信頼が置けるから、彼らがいる限り民主党を私は応援するけど。…源平マジカル・ウォーズの話に戻すと、私のご先祖は板東平氏だ。板東平氏源頼朝を支持したことが、源氏の勝利を支えている。
ところで私の「マジカル・ウォーズ」言説にまるっきりついてこれない読者の方々がたくさんいらっしゃると思うけど、私の「マジカル・ウォーズ」論は荒俣宏とかをベースとしてます。近代戦でも近代政治でも「マジカル・ウォーズ」は色んなところでなされていて、たとえば西郷隆盛銅像彰義隊(幕軍)のほうを向いて立っていて霊的に旧幕府軍を抑え、その西郷隆盛を抑えるべく立っているのが官軍の村田蔵六像。と、このように明治国家はシンボル操作を行っていた。
戦後日本もGHQと「宮中派」と海軍派による情報工作から出発している。戦後天皇なんて、堂々と憲法に「シンボル」だと記述されている。国家はイマジナリな存在なのだから、シンボル操作は統治の基礎技術だ。シンボル操作を平たく言うと、「呪術」となる。
もちろんシンボル操作・呪術なんてものは塩とか化学調味料みたいなもので、それだけで料理が作れるわけではない、つまりシンボル操作・呪術行為だけで政治や統治ができるわけではない。しかしながらそれに無頓着であっては料理をつくるのが困難だ、つまり統治や国家運営を行なうのは困難だ。
宗教右翼」たちは、化学調味料だけで料理を作ろうとする。だから彼らの言説はエグ味がする。