カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

中国への公害の輸出

http://d.hatena.ne.jp/fujiko-m/20060113
たしかに中国の公害に対する規制がゆるすぎなのはそうなんでしょうけど。中国に工場を持っている日本を含む外国系企業ってその規制のゆるさの恩恵を受けたりしてないんですかね。なんかその辺突っ込んでいる記事とか見たことないんです。暇なときにでも調べてみたいですね。
「俺たちは先進国の名にかけて自国の工場並に自主規制してるぜ!」
ということなら良いのですが
「やー中国はいいねー自国じゃ排出できないアレやコレやも垂れ流しほーだいっすよ!」
とかまさか…ね。

規制の緩さの恩恵どころか、公害の輸出、環境汚染の輸出を中国へしてます。『文明崩壊』下巻145−146pから以下引用。

いくつかの先進国は、中国に金を払って、有毒化学物質を含む廃棄物をはじめとする未処理のごみを引き取らせ、自国のごみの山を減らしている。〔略〕入手可能な数字が示すところによると〔略〕香港を介して中国へ送られる先進国のごみは、一九九八年から二〇〇二年のあいだに、年間二・三トンから三百万トン以上に増えた。これは、先進国から中国へ環境汚染を直接運び込む行為にほかならない。
ごみよりもっとひどいのは、〔略〕生産国ではすでに違法となった科学技術を含む高汚染産業(PII)を伝えて環境を損なっている国があるということだ。こういう科学技術のうちいくつかは、中国からさらに開発の遅れた国へと伝わっていく。一例を挙げると、一九九二年、日本では十七年前に禁じられたアブラムシ駆除用殺虫剤フヤマンの製造技術が、福建省の日中合弁会社に売却され、多くの人々を中毒にして死に至らしめただけでなく深刻な環境汚染を招く結果にもなった。

モンスーンアジアでは季節風に乗って中国を汚染した物質は日本及び太平洋に散布されますから、中国へ公害を輸出すると日本の大地をも汚染します。以下、『文明崩壊』下巻148pから。

すでに、二酸化硫黄の生産では〔中国は〕世界一になり、アメリカの二倍の量を排出している。汚染物質を載せた塵、砂、土が、中国の砂漠や劣化した牧草地、休閑中の農地から東へと風に運ばれ、朝鮮半島、日本、太平洋の島々、そして一週間もしないうちに、太平洋を越えてアメリカやカナダにも飛んでくる。空気中に含まれるそれらの粒子は、中国の石炭燃焼に依存した経済、森林乱伐、過放牧、侵食、有害な農法の産物なのだ。

ついでに日本の食卓にある野菜のきわめて多くが中国産です。

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)

ぽちっとな