カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

タカ派には危機管理能力が欠けている

永田寿康はげんなりするような(見通しの甘い)タカ派であり、ガセメールを国会で開陳して空転させるほどのバカではあるが東大卒で大蔵官僚出身で日本的「お勉強」エリートの典型である。

http://d.hatena.ne.jp/slapnuts2004/20060221
私が永田議員の立場なら、あの印刷物を見て国会で取り上げようなんて夢にも思わないでしょう。元データがあるのかと思いきや、一部黒塗りされた印刷物が1枚あるだけ。あれだけでは単なる怪文書に過ぎませんし、もし裏付けが出来ていたとしても、どこからどう見ても怪文書にしか見えないものを国会の場で堂々と呈示することはないでしょう。というより、あれしか出せなければ却って信憑性を失わせるだけですから。

http://d.hatena.ne.jp/slapnuts2004/
前原代表が辞任する必要はないと思いますが、誤りは認めて謝罪しなければなりません。永田議員は辞職が当然でしょう。武部氏なら叩けば埃も出るでしょうが、国政調査権を認めて根拠薄弱でも調査が可能という前例ができるとなると、まず共産党が納得しないでしょう。司法の側にある警察・検察は「あいつ怪しい」で見込み捜査することは決して認められないのです(それは特高の復活です)。それくらい今回の民主党の要求は悪影響を残す可能性がありました。おまけに耐震偽装への関心も吹っ飛んでしまったのですから、まったく罪作りな話です。

http://www.aa.alpha-net.ne.jp/mamos/whatsnew.html#wn
02-24
●ガセ情報でなければ、永田寿康議員入院。入院って、昔の自民党汚職議員みたいな手を、よくもまあ使う気になるもんですねえ。ゴマカシでなく本当に病んだのなら、その程度の政治家は大災害や戦争のとき使い物にならない。〔略〕
民主党は次のようなことが問題。1)ガセネタを見抜けない政治家個人と党幹部の情報リテラシーのお粗末(こんな連中に、たとえば巨大災害や有事に対する危機管理体制の何が問題か、あるいは地上デジタル計画の何が問題か、わかると思いますか?)。 2)ガセかも知れないが自民党叩きに使いたいなら週刊誌に書かせるといった手があるのに、それができないメディア戦略の欠如。3)さっさと謝らず、入院などという姑息な手段を取る党の時代錯誤(本人は辞めるといったのだから「待て」という党が悪い)。その際「永田氏は精神状態が不安定で進退を冷静に判断できない」(共同記事から)と、政治家としての資質が疑問視される発言を党としてしてしまう愚かさ。
民主党がやるべきことは、今日中に緊急対策委をつくり、この週末を潰して上記の問題を洗い出し対策をまとめ(必ず専門家の知恵を借りるべし)、月曜日に緊急会見で謝罪と対応策を発表すること。これで前原辞めろとは誰も思っていない(こんな混乱・迷走で民主党がますますダメになっていくことを、誰も、自民党支持者でさえも望ましいとは思っていない)のだから、イ)本人の辞職(まだ若い。必ず次がある)、ロ)党としての(代表の)謝罪、ハ)党としての対応策の提示の3点セットでギリギリ乗り切れるはず。一刻も早くやれ。ところで西村眞悟はどうなったんだっけ?

http://critic2.exblog.jp/2821970#2821970_1
党首討論を通じて堀江メール問題は〔略〕メールの真偽も、カネの出入りの実否も、事実解明に寄与する材料は何も出て来なかった。追い詰められた民主党が起死回生の一手を打って来るだろうと思って見守っていた国民の期待は裏切られ、民主党に対する国民一般の不信感と失望感はほとんど決定的なものになってしまった。〔略〕
ガセはガセだ。堀江貴文から武部勤に数千万円の賄賂が渡った疑獄事件も重要だが、それ以上に永田寿康が行なった偽造メール事件は重大だ。
単なる失策で見逃すことはできない。メールが偽物であることは、フリージャーナリストが何誌かの編集部に持ち込んで、そこで真偽を疑われて掲載を拒否された時点で明らかだった。週刊誌でさえガセだと怪しんだメールを、国会質問の証拠材料として使えるはずがない。〔略〕
普通に国会審議を続けていれば、三点セットなり四点セットで、民主党には順風満帆の国会論戦だった。〔略〕我々は、馬渕澄夫が耐震偽装問題から安晋会の疑惑に切り込むタイミングを待望していたのであり、ポスト小泉を叩き潰して再び政局の激動を迎えるのを待っていた。前原誠司が今度の偽メール事件を惹き起こしたのには何か裏があるのではないか。国会は、この大事な時期に騒動で膠着して一週間の時間を潰した。そして与党の立場を再び優位にして、予算案の審議採決の日程を与党のペースに引き戻してしまった。安晋会疑惑で鳴りをひそめていた安倍晋三が、着実に「復権」を果たして表に出始めている。深読みだが、安倍晋三前原誠司が示し合わせて偽メール事件を仕掛けたのではないか。ライブドア事件から攻めても投資事業組合問題から安晋会に疑惑が及んだ。耐震強度偽装事件から攻めても、当然ながら安晋会疑惑に流れ込んだ。今国会は安晋会疑惑追及国会になってしかるべきだった。
安倍晋三前原誠司は仲がいい。この深読みが仮に正鵠を射ているとすると、偽メール事件の第二幕は民主党内の権力闘争と党分裂、改憲へ向けての政界再編という展開になるのだが。

http://critic2.exblog.jp/2829795#2829795_1
逃げ切れないと悟った永田寿康は、昨深夜中に議員辞職の意向を固め、本日(2/23)の午前に記者会見の準備まで整えたのに、前原誠司が強引にそれをキャンセルさせた。〔略〕
メールの真偽の問題は重要である。疎かにできない。〔略〕ここには国会の権威と野党の信用という根本的な問題がかかっている。〔略〕この問題に始末をつけなければ、民主党は今後の国会で政府を追及することが不可能になる。〔略〕例えば、今後の耐震偽装問題で、馬渕澄夫がどれほど驚くような爆弾証拠を出して政府与党を追及しても、「またガセかよ」の一言で終わらされる事態になる。説得力と緊張感を失う。つまり、国会質問というのは、その追及が追及として意味を持って政治を動かせるのは、野党が質問攻勢する背後に国民の支援と注目があるからなのであり、それが失われれば、何の威力も持ち得ないのだ。

前原誠司の「危機管理能力」が問われているわけだが、「タカ派」は見通しが甘いから「タカ派」なのかな、という気がする。
馬淵澄夫議員と「きっこの日記」の連携には「いったいどうして民主党はこんなにメディア戦略が突然巧くなったんだろう、巧すぎる。民主党がこんなにメディア戦が巧いはずがない。」と思ったものだが、永田寿康ガセメール問題は、いつもの、支持者が砂を噛む思いしかできないという、鳩山由紀夫的な意味で民主党的ふるまいをしている。
安晋会疑惑」隠しが裏に横たわっている、という「世に倦む日々」の指摘は慧眼だ。
[13:45]

http://d.hatena.ne.jp/ooocell/20060221
さて、自民党の撒いたガセをつかまされたのか、裏で米国産諜報部隊が動いているのかとか考えられるけれど、いずれにせよ、耐震強度偽装と安晋会と証人喚問拒否、ライブドア投資組合問題、議員年金改悪、狂牛病問題、官僚厚遇問題などをはじめとした諸問題を忘れさせようと必死な自民党の動きに注視したい。ガセメールひとつで吹き飛ぶ代物ではない。

吹き飛んじゃいけないんだけどね。

ぽちっとな