カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

朝日新聞記事/ファンサイト禁止法/「著作権が「脅威」になる日 被害者の告訴なしに起訴、共謀罪でも」

以下メモする。

著作権が「脅威」になる日 被害者の告訴なしに起訴、共謀罪でも」

ソース 朝日新聞 5/26朝刊:
http://www.uploda.net/cgi/uploader4/index.php?file_id=0000013746.jpg
著作権をめぐる法改正の動きが激しい。海賊版摘発のため、現在は親告罪である著作権侵害非親告罪にする検討が始まった。また、著作権の保護期間を現在の作者に死後50年から70年に延長するかどうかの議論もすすんでいる。今後の文化や市民生活に影響を及ぼしかねないこうした問題を、2回に分けて報告する。
次のようなケースは、違法だろうか、合法だろうか。
>b>【ケース1】テレビのバラエティー番組の撮影中、有名アニメのキャラクターを描いたTシャツを着た人が大きく映り込み、キャラクターの権利者の許諾なしに放映した。
【ケース2】引用の範囲を超えてニュース記事を転載しているブログや掲示板を読み、内容が面白かったので、自分のパソコンに保存した。
 どちらも今はごく普通に行われていることだ。だが、知的財産権にくわしい金井重彦弁護士は 「今の法改正や制定の展開次第では『危ないからやめろ』としか言えなくなるかも知れない」と話す。
 著作権関連の法制定や改正で、市民生活や表現の場に影響を及ぼしそうなものは[1]著作権侵害非親告罪化[2]ネット上の著作権侵害ファイルを利用者が保存することを違法化[3]共謀罪の対象に著作権侵害を盛り込むーーの三つだ。
 親告罪は被害者の告訴なしに起訴できないため、警察は著作権侵害があると、権利者の告訴後に捜査に着手する。これが非親告罪化されると告訴なしで捜査可能になる。
 日本では「模倣品・海賊版拡散防止条約」の制定を提案しており、米国が「海賊版摘発を容易にするだめ、非親告罪化を盛り込んでほしい」と要望した。提唱国としては条約の条文と国内法を合わせる方が望ましく、文化庁文化審議会著作権分科会法制問題小委員会で3月から議論が始まった。
 「非親告罪化されたら、漫画文化に大打撃になる」と心配するのは漫画原作者・編集者の竹熊健太郎さんだ。日本の漫画は、先行作品のイメージやキャラクターを取り込むことがよくあり、大家の名作でもそんな例は珍しくない。
 「漫画家や出版社が互いに多めに見ることで、漫画が隆盛してきたことは否めない」と竹熊さん。だが判断の基準を警察に委ねることになれば、それは通用しなくなる。
 竹熊さんは「同人誌も大きな影響を受ける」と話す。
 同人誌は愛好者人口数十万人ともいわれ、日本のオタク文化の象徴の一つだ。有名キャラクターを借用した漫画を販売するなど、現行法上も問題がある一方、若手漫画家が数多く育つなど「新人のゆりかご」の側面も持つ。
 「だから漫画家や出版社は、よほどのことがない限り告訴などしないが、非親告罪化されたら状況は激変する」
 文化庁は夏ごろまでに報告書をまとめ、法案に反映する考え。5月11日に東京・霞ヶ関で光られた小委では 「捜査実務として有効なのか」と議論されたが、同人誌や漫画の話題はまったく出なかった。

「萎縮効果すさまじい」

 [2]の問題はiPodなど携帯音楽プレーヤーの課金を検討する著作権分科会私的録音録画小委で浮上した。
 現在、権利者の許諾なく、音楽や映画などをネット公開するのは違法だが、それを自分のパソコンや携帯電話に保存することは違法ではない。そこで、違法なファイルとわかって保存することを禁止する法案が出ている。
 日本レコード協会は、ウィニーなどのファイル交換ソフトや違法着うた配信サイトなどからのダウンロードを年間約4億4千万ファイルと推計している。
 「違法配信を支えているのは保存する人たち。これを違法とすることで抑止力を期待したい」と小委の委員も務める同協会の生野秀年専務理事はいう。
 同小委は3月までにこの方向で合意しかかったが、4月16日の会議でIT・音楽ジャーナリストの津田大介委員が反対、結論は先送りされた。
 「ネット上で見つけた画像をパソコンの壁紙にするのも違法行為になりかねず、ユーザーに与える影響があまりにも大きい」と津田さんはいう。
 図右下で挙げたソフト(注:ネット巡回ソフト)は、常時接続普及以前は広く利用されていた。法が改正されると、同じ発想のソフトは開発困難になるかもしれない。
 文化庁の審議と別に進んでいるのが、共謀罪の議論だ。
 違法行為をしようと相談した段階で処罰される共謀罪について自民党は2月、600以上あった対象犯罪を百数十に絞った修正案をまとめた。3案のうち二つに著作権侵害が入っている。取りまとめた早川忠孝衆院議員は 「犯罪組織が海賊版を資金源にすることを防ぐことが目的」と話す。
 これに対し金井弁護士は「非親告罪共謀罪がセットになると言論統制も可能になる」と警戒する。
非親告罪化だけでも、捜査機関が特定の言論人を監視し、著作権侵害の疑われる事例があれば検挙できるし、別件逮捕も容易。共謀罪が加われば、関連した言論機関を一網打尽にすることも可能だ。言論や表現への萎縮効果はすさまじい」
 早川議員は「法案には乱用抑制条項があり、心配はない」と主張する。
 著作権法改正では、事前の想定を超えた影響が後から判明することが多い。04年、日本盤のある海外製CDの輸入をレコード会社の申請で停止できる「輸入権」が創設された。安い海外盤Jポップの逆輸入を防ぐ狙いだったが、 欧米のレコード会社も同じ申請ができるため、輸入盤が買えなくなる」と音楽ファンが猛反発した。
 罰則についても05年に「3年以下の懲役」が「5年以下の懲役」に強化、今夏からは「10年以下の懲役」とわずか2年で3倍以上に延びる。主な改正理由は「被害額がおおむね増えている」だったが、被害額の具体的な統計は小委での審議には提出されなかった。早川議員は「著作権侵害の最高刑が10年と重いことも(共謀罪の)対象にした理由」と話す。想定外の連鎖反応が、ここでも起きている
〔ネットと著作権著作権法では、たとえば著作権のあるキャラクターを個人のホームページに掲載した場合、手書きやシルエットでも複製とみなされ、引用などを除いて、権利者の許諾が必要になるケースが多い。
ネットではこのレベルの侵害は珍しくなく、基準を厳格に適用すれば、相当数のホームページが違法になると見られる。(終わり)

記事全文書き起こし「著作権が「脅威」になる日」スレ http://news23.2ch.net/test/read.cgi/news/1180161118/ JU0QV7dd0さん
関連
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/535/1169750538/
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/archive?word=%A5%D5%A5%A1%A5%F3%A5%B5%A5%A4%A5%C8
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070127#1169843373
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070128#1169954457
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070212#1171211189

感じるところがありましたら   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックしてください。