カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

男女共同参画基本計画とバーチャル

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コメ欄で教えていただいた。以下メモする。

http://pixiv.cc/huideyeren/archives/51591363.html
2010年04月16日
第3次男女共同参画基本計画に、マンガやゲーム規制が盛り込まれる。
「第3次男女共同参画基本計画(中間整理)」にて、児童ポルノ禁止法などによるマンガやアニメ、ゲームなどへの規制の提案が盛り込まれているのが判明しました。
(※この記事は自由に転載してください)

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「第3次男女共同参画基本計画策定に向けて(中間整理)」について
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kihon/sanjikeikaku/chukanseiri/index.html
第8分野 女性に対するあらゆる暴力の根絶
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kihon/sanjikeikaku/chukanseiri/honbun2-8.pdf
P38
児童ポルノの根絶に向けて、国民運動の実施、インターネット上の流通防止対策の推進や閲覧防止対策の検討等総合的な対策を検討・推進するとともに、児童ポルノ法の見直しや写真・映像と同程度に写実的な漫画・コンピュータグラフィックスによるものの規制の在り方について検討する。
P40
8 メディアにおける性・暴力表現への対応
(1) 施策の基本的方向
女性をもっぱら性的ないしは暴力行為の対象として捉えたメディアにおける表現は、女性に対する人権侵害であり、男女共同参画社会の形成を大きく阻害するものである。
(2) 具体的な取組
④ メディア産業の性・暴力表現の規制に係る自主的取組の促進、DVDやビデオ、パソコンゲーム等バーチャルな分野における性・暴力表現の規制を含めた対策の在り方を検討する。
第12分野「メディアにおける男女共同参画の推進」
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kihon/sanjikeikaku/chukanseiri/honbun2-12.pdf
P52
Ⅱ 今後の目標
また、女性や子どもをもっぱら性的ないしは暴力行為の対象としたメディアの表現は、それ自体が「人権侵害」であるという観点から啓発を行うとともに、メディア側の自主規制等の対策を働きかける。
P53
⑤ メディア業界の性・暴力表現の規制に係る自主的取組の促進やDVDやビデオ、パソコンゲーム等バーチャルな分野における性・暴力表現の規制を含めた対策の在り方を検討する。

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なおこれらを策定したのは都条例と同じ後藤啓二弁護士〔元警察官僚〕らです。http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/boryoku/index-bo.html
今回の第3次男女共同参画基本計画の特徴は、「できる限り具体的な数値目標やスケジュールを明確に設定した上で、その達成状況について定期的にフォローアップを行う」(第1部基本的考え方 P2 http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kihon/sanjikeikaku /chukanseiri/honbun1.pdf)とあり、実効性に重きを置いている点です。これが閣議決定されると今後、国を挙げての規制への動きが加速すると思われ、非常に問題だと思われます。現在パブリックコメントが募集されており、意見を送ることが重要かと思われます。もし出来ましたら、この件をHPやツイッターmixiなどで広めていただけると幸いです。
「第3次男女共同参画基本計画策定に向けて(中間整理)」に関する意見募集について
1.意見募集対象「第3次男女共同参画基本計画策定に向けて(中間整理)」
2.意見募集期間(意見募集開始日及び終了日)
 平成22年4月16日(金)〜平成22年5月12日(水)
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kihon/sanjikeikaku/ikenboshu.html
「II-8.女性に対するあらゆる暴力の根絶」意見募集メールフォーム
https://form.cao.go.jp/gender/opinion-0043.html
「II-12. メディアにおける男女共同参画の推進」意見募集メールフォーム
https://form.cao.go.jp/gender/opinion-0047.html

「女性の人権」とか「子供の人権」は守られてしかるべきだし、その啓発活動啓蒙活動はまことに結構だと私は思う。
しかしながらなぜ常にバーチャル規制に向かうんかなあ。それは切り離さないと、かえって人権啓発活動を阻害すると私は思うのだが。後藤啓二・元警察官僚が絡んでいる以上、「女性の人権」をダシに警察利権を増やそうという腹があるのだろうけれど。
よって、基本戦略は以下の通り。
1;「女性の人権」の啓発と推進はまことに結構である。
2;ゲームなどフィクションにまで波及させようというのは筋が違う、おかしい、警察利権の温床にしかならない。人権啓発活動の阻害要因になる。児童ポルノ法」を見てみろ。だから本当に人権啓発や男女平等を目的とするのなら、フィクションは外せ。
以上が基本。
後藤啓二は名簿から外れたようです〔追記。そうではないそうだ〕。http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/siryo/ka34-2.pdf よって過剰に反応すべきではないみたいですが、意見を述べておくのは大事かと。
この中間報告に関する産経の記事 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100415/plc1004152054010-n1.htm ← 文章が乱れていて判りにくいが、福島瑞穂大臣のお蔭で、当初よりだいぶマシになった模様。

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[追記]

某情報源 2010/04/16 10:56

その〔カマヤンが示した〕名簿は違いますよー。後藤啓二は「女性に対する暴力に関する専門調査会」の委員です。つまり「第8分野 女性に対するあらゆる暴力の根絶」の部分を作った委員会のメンバーです。
なお神津カンナも「女性に対する暴力に関する専門調査会」の委員でして、こういう発言をしています。

男女共同参画会議(第33回)議事録
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/gijiroku/ka33-g.html
○神津議員
最後になりましたけれども、メディアにおける性・暴力の表現のことなんですけれども、広告とか漫画、雑誌等の出版物だけではなくて、インターネット上、それから今、非常に問題になっていて国際的に厳しい批判を受けているのが、パソコンゲームなどのバーチャルの世界での激しい表現のようなものがありまして、これは本当に国際的にとても非難を受けている分野でもありますので、表現の自由その他のことはあるとは思いますけれども、児童ポルノも含めて、政府全体で何らかの対策を是非立てていただきたい。国際社会の中での地位ということもありますので、その辺は是非御検討いただきたいと思います。

勝間もこんな有様。

男女共同参画会議(第32回)議事録
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/gijiroku/ka32-g.html
○ 勝間議員
最後が、女性に対する暴力が、本当に諸外国に比べて非常に甘いというのが私たちの危機感でして、実際にテレビとかゲームでこれだけ氾濫している。暴力を明らかに受けた人でもなかなか離婚ができない、保護されない。このような状況というのは非常に問題があると思いますので、ここは是非、具体的な対策を立てていただきたいと考えております。

福島瑞穂大臣のお蔭で、当初よりだいぶマシになった模様。

メディア規制部分に関しては全然反映されていません。ここは世論を盛り上げないとそのまま素通りしますよ。

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某情報源 2010/04/16 11:20

規制派が主張の根拠にしている女性差別撤廃条約には、メディアを規制するにしても、表現の自由に矛盾しない範囲内で、という条件がついています。彼ら〔後藤啓二ら〕はそれを意図的に無視して、計画に盛り込もうとしていますので、児ポ法も含めたメディア規制法を計画に盛り込むのは、北京宣言綱領違反行動であると、強く訴えましょう。

女子差別撤廃委員会(CEDAW)第44回の最終報告より抜粋
北京宣言及び行動綱領
55.委員会は加盟国に対し、本条約における義務の履行に際し、本条約の規定を補強する北京宣言及び行動綱領を引き続き利用することを強く勧める。また、委員会は加盟国に対し、次回の報告書に直ちに情報を含めるよう要請する。

その北京宣言動綱領は以下の通り。

北京宣言行動綱領 第?章 戦略目標及び行動
http://www.gender.go.jp/kodo/chapter4-J.html
戦略目標J.1.
「メディア及び新たな通信技術における,またそれらを通じた表現及び意思決定への女性の参加とアクセスを高めること」
取るべき行動
239.  政府により:
(e)女性のニーズ及び関心事項が適切に取り組まれるように,女性のための女性による番組の数を増やすよう,表現の自由に矛盾しない範囲で,これらの機関に対し奨励すること。
(h)  国内法の枠組み内でメディアの自由及びその後の保護を保障するとともに,開発及び社会問題へのメディアの積極的な関与を,表現の自由に矛盾しない範囲で奨励すること。
240. 国内及び国際メディア・システムにより:
 メディア及び国際的通信システムによるバランスのとれた多様な女性描写を促進し,製作及び意思決定への女性及び男性の一層の参加を促進する,自主規制を含む規制の仕組みを,表現の自由と矛盾しない範囲で開発すること。
戦略目標J.2.
「メディアにおけるバランスがとれ,固定観念にとらわれない女性の描写を促進すること」
取るべき行動
243.  表現の自由に矛盾しない範囲で,政府及び国際機関により:
(a)  女性及び少女,並びに彼らの多様な役割に対するバランスのとれた描写の促進を目的とした,情報,教育及び通信戦略の調査研究と実施を促進すること。
(b)  メディア及び広告機関に対し,行動綱領に関する意識を啓発するための特別プログラムを開発するよう奨励すること。
(c)  メディアにおける固定観念にとらわれない,バランスのとれた多様な女性像の創造と活用を奨励するために,メディアの所有主及び経営者を含むメディア専門家のための,ジェンダーに対する感受性を養う訓練を奨励すること。
(d)  メディアに対し,女性を,創造的な人間,中枢的な行為者,開発の過程への寄与者及びその受益者である存在としてでなく,劣った存在として表現すること,また性的対象及び商品として搾取することをやめるよう奨めること。
(e)  メディアで見せつけられる女性差別主義的な紋切り型は男女差別であり,本質において品位をおとしめるものであって不快である,という考え方を促進すること。
(f)  メディアにおけるポルノグラフィ及び女性や子どもへの暴力の描写に対し,適切な立法を含め,効果的な施策を講じ,又はそのような施策を開始すること。
244.  マスメディア及び広告機関により:
(a)  固定観念にとらわれない女性像の描写を促進するために,表現の自由に矛盾しない範囲で,職業上の指針及び行動規範その他の形の自主規制を開発すること。
(b)  広告を含むメディアにおける女性関連の暴力的,屈辱的又はポルノグラフィ的な題材に対処する職業上の指針及び行動規範を,表現の自由に矛盾しない範囲で設けること。

某情報源 2010/04/16 11:22

第14 分野「国際規範の尊重と国際社会の『平等・開発・平和』への貢献」
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kihon/sanjikeikaku/chukanseiri/honbun2-14.pdf
施策の基本的方向と具体的な取組
1 国際的協調:条約等の積極的遵守・国内施策における実行・国内への周知
(1) 施策の基本的方向
我が国の男女共同参画施策については、国連を始めとする国際的な女性の地位向上に係る動きと連動してこれを推進してきた。今後とも、女子差別撤廃条約を始めとする男女共同参画に関連の深い各種条約、「北京宣言及び北京行動綱領」及び国連特別総会「女性2000 年会議」で採択された「政治宣言」・「成果文書」や国連婦人の地位委員会等の国際会議における議論等、女性の地位向上のための国際規範・基準を周知徹底するとともに、積極的に国内施策において実行するよう努める。

「北京宣言及び北京行動綱領」(略)女性の地位向上のための国際規範・基準を周知徹底するとともに、積極的に国内施策において実行するよう努める。

今回の中間報告にも北京宣言の遵守が盛り込まれていますので、ちゃんと指摘することが重要。