カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

古代の気候変動

古代文明と気候大変動』、ざっくりとメモ。

1

第10章(294〜329p)から
ヨーロッパの気候の境界線は変わりやすかった。
紀元前300年から紀元後300年頃まで、ヨーロッパ全土が地中海性気候だった。ローマ帝国の繁栄はこれに起因する。
紀元後500年から900年まで、地中海性気候の北限はアフリカ大陸北岸まで後退する。現在のスペイン・フランス・ドイツ・ポーランド・北海沿岸は大西洋性気候となり、イタリアより東は大陸性気候となった。ローマ帝国の衰退はこれに起因する。
西暦892年の冬には、ナイル川に氷すら張った。

2

第6章(165〜199p)から
黒海は紀元前5600年まで「エウクセイノス湖」という巨大淡水湖だった。多くの農民がその湖畔で生活していた。
紀元前6200年ごろから、氷河期の名残の、カナダ北部のローレンタイド氷床が融け崩壊した。氷河が融け、海面が上昇した。
紀元前5600年に、海水が汀段の縁を超え、「エウクセイノス湖」に流れ込んだ。世界最大の淡水湖「エウクセイノス湖」の水位は一日に平均15cmの勢いで上昇した。これにより何百という村が水没した。2年後に「エウクセイノス湖」は黒海となった。この記憶が聖書の大洪水となったと考える人もいる。
多くの農民がドナウ川ドニエプル川を遡り移住した。

古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史 (河出文庫)

古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史 (河出文庫)

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