カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

猟犬の才能とその無駄遣い

老父は甲斐犬を2匹飼っている。老父は猟師で、甲斐犬は猟犬だ。ここ数年、老父がめっきり老け込み、猟にはほとんど行かず、行ってもウチの犬を連れて行かない。
2匹の散歩を、私が毎日引き受けている。
2匹のうち片方はエネルギーが有り余っていて、猟に連れて行かないことを、散歩のたびに哀れに思う。歴代のウチの犬たちと比較しても、頭もいいし、体力もあるし、猟犬として優れた才能を持っていることを感じさせる。
2匹ともメスだが、彼女らがウチに飼われるようになった初めの頃、もう一匹、オス犬がいた。
このオス犬は私が20歳代の頃、ウチにいたときに生まれた雄犬で、子犬の時から知っていた。成犬になってもちょっと幼いところがあったが、猟犬としてはまあまあ及第点の犬だった。
今いるメス犬はそれぞれ生後一年弱くらいの時に奈良田http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20120316/1331906963からウチに来た。
若い方のメス犬がウチに来てしばらくの後、元からいるオス犬と喧嘩になった。メス犬が勝った。オス犬の顔にはその後ずっと、死ぬまで、若いメス犬に噛まれた傷痕が残った。
人間に例えると、40歳過ぎのちょっと若作りというか年齢より若い感じのおっさんが、16歳くらいの女の子にちょっかいをだそうとして、骨折級の反撃にあい、その後死ぬまでその女の子にびくついていた、という、そういう感じとなる。
その、人間でいうと16歳くらいの時に、40歳過ぎのおっさんをギタギタにした、猟犬としての闘争心と迫力と根性と才能豊かな犬が、冒頭に述べた犬だ。
このメス犬も、もう、人間の年齢でいうと、40歳過ぎくらいだ。本当なら猟犬としては目いっぱい自分の才能と経験を発揮し、猟犬のリーダー格となる年齢だ。
だが冒頭の通り、彼女の飼い主である我が老父は、彼女をほとんど猟へ連れて行ったことがない。彼女は猟犬としての経験を積むことなく、才能を開花させることなく、有り余るエネルギーを私との毎日30分強の散歩のみで消化し…彼女の体力と遺伝子は、毎日12時間以上の運動を要求しているだろうに…このまま老齢を迎え、人生を終える。

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画像は http://piapro.jp/t/WV8y (をかだ)から