カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

『魔法少女まどか☆マギカ』読売新聞広告への邪推

今夜、『魔法少女まどか☆マギカ』の最終回が放映される。
なぜか読売新聞で全面広告が出た。http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-1613.html

http://twitter.com/#!/Butch_Gen/status/60764171255545856
虚淵玄
@Butch_Gen 虚淵玄
幼い頃、我が家の大人どもはそれはもう読売ジャイアンツが嫌いで嫌いで。でもそんなに嫌な奴らが出てくるなら野球観なきゃいーじゃん、と子供心に思っても、彼らは夕食時のテレビのチャンネルを必ずナイター中継に合わせておった。巨人軍が負ける様が見たいから、と
http://twitter.com/#!/Butch_Gen/status/60764835012558848
@Butch_Gen 虚淵玄
まぁ子供だし。親の言うことは信用するし。とりあえず巨人軍が卑劣でダーティな球団だという言い分については鵜呑みにした。だがそれでも後楽園球場のナイターを見る彼らの心境は最後まで理解できなかった。俺はただ素直に野球というスポーツそのものが嫌いになっただけだった。
http://twitter.com/#!/Butch_Gen/status/60765421313327104
@Butch_Gen 虚淵玄
今でも所謂「アンチ」という生き様の虚しさ悲しさについては、キミらそんな人生で本当に満足なのかと嘆かわしくなるばかりである。巨人軍アンチを親に持つ息子が、読売新聞に足を向けて寝られなくなるような──そんな運命の悪戯だって、あるんだぜ?

虚淵玄の呟きによると、「読売新聞に足を向けて寝られなくなるような──そんな運命の悪戯」によって広告が載った模様。
普通に考えて読売新聞に宣伝が載るのは変だ。日本テレビの番組ならともかく、『魔法少女まどか☆マギカ』はTBS、つまり毎日新聞系列の番組だ。番組の側から広告を依頼するとしたら、普通に考えれば毎日新聞に載せるはずだ。
ここから邪推する。
1;『魔法少女まどか☆マギカ』は原子力発電を暗喩している、という解釈が可能である。

http://anond.hatelabo.jp/20110410174816
原発少女めると☆ダウン 第9話

http://d.hatena.ne.jp/buso/20110410/1302468755
まどか☆マギカ原発問題の擬人化

ある程度虚淵玄はそれを意識しているようだ。以下は虚淵玄の発言。

http://nano.g.hatena.ne.jp/ext3/20110328/p1
魔法少女原発
虚淵「〔略〕一生電気代をタダにしますと言われて、うんと答えて、その引き換えに自分の家の裏庭に原子炉を置かれたらどうします?〔略〕「夢のエネルギー」と言われるものも、結局はいろんな対価やリスクがあるんだろうと思います。かつて原子力がそう思われていたようにね。」

2;『魔法少女まどか☆マギカ』は、東日本大震災により放送が延期されてきた。今後、『魔法少女まどか☆マギカ』は、東日本大震災福島原発事故とセットで語られることだろう。
3;日本へ原子力政策を導入したのは、読売新聞社社主の正力松太郎であり、読売新聞は原発積極推進派として原子力政策を牽引してきた。

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110420dde012040004000c.html
特集ワイド:「国策民営」 日本の原子力、戦後史のツケ
 「ポダム」とは当時、読売新聞社社主で日本テレビ社長だった正力松太郎氏(1885〜1969年)の〔CIAでの〕暗号名。原子力委員会の初代委員長を務め、のちに「日本の原子力の父」と呼ばれる人物だ。
 「戦後、CIAは正力氏と協力して日本で原子力の平和利用キャンペーンを進めていきました。彼が政財界の有力者とのコネを持っていただけでなく、新聞やテレビを使って宣伝できたからです」。有馬教授はそう解説する。
 米国から日本への原子力導入の働きかけ。そこには米国の「政策転換があった」と言う。転換点はアイゼンハワー大統領が53年12月の国連総会で行った「原子力の平和利用」演説だった。ソ連との冷戦で優位に立つため、関連技術を他国に供与して自陣営に取り込む戦略だった。
 唯一の被爆国でもある日本が原子力を受け入れることの戦略的意味は、米国にとって大きかった。一方、正力氏にとっては「首相の座を狙うための政治キャンペーンでもあったことが機密文書から分かります」(有馬教授)。
〔略〕中曽根氏は原子力関連法を次々に提案し、科学技術庁(現文部科学省)の初代長官に就任した正力氏とともに、原子力事業を推進した。

この事実は書籍などでは知られてきたことだが、毎日新聞がこれを記事化した意味は大きい。
読売新聞としては立つ瀬がない。どうしたらいいだろう。懐柔だ。
読売新聞と同様に原子力政策推進なテレビ朝日の例↓

http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/04/1_6.html
マスコミが原発事故報道で腑抜けになるワケ(1)

4;以上から、以下のようなことを邪推する。
読売新聞としては『魔法少女まどか☆マギカ』が今後反原発のシンボルとして機能するのを恐れた。そこで懐柔を考えた。極めて低額で、あるいはほぼ無料で読売新聞に『魔法少女まどか☆マギカ』の全面広告を載せることをアニプレックスに提案した。アニプレックスとしてはこんなにありがたい話はない。「読売新聞に足を向けて寝られなくなる」と『魔法少女まどか☆マギカ』製作者たちは思う。これにより、読売新聞社は、『魔法少女まどか☆マギカ』が今後「反原発のシンボル」になりそうなときに、絶対的な発言権を製作者たちに対し持つことになった。
こういうことだったんじゃないかな。

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画像は http://twitpic.com/4nbkft から

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