バカ親列伝/気持ち悪い親
うちの塾は業務として、家庭に電話報告することが多い。色んな家庭がある。できれば電話したくない家というのもいくつかある。以下は非受験学年の生徒とその家庭の話。
そこそこ頭がいいし、成績も悪くないが、変なところでわがままで、イマイチ扱いにくい男子生徒がいる。この家庭は、できれば電話したくない家の一つだ。母親の声は妙に情が薄い。父親の声はしっかりとはしているが、一切情的な共感を示さないので、電話していてひどく気持ちの悪い感触、ざらついた冷たい感触を毎回味わう。酷薄、という言葉が似合うかもしれない。
父親は銀行員だと称している。だがあんなに気持ち悪い態度を示す銀行員なんてたぶんいない。債権回収関係とかそういった関係の、酷薄な仕事をしているのだろうと想像する。この家庭にはできる限り触りたくないし、できるだけこの生徒を担当したくない、と思わせる。
そんな家庭もある、という話。