カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

人口とバルタン星人

中学の社会。「人口」の講義。
現在の世界人口は、2005年時点で65億人です。1950年以降、55年間で2.5倍になりました。増加率が大きいのは南アジアとアフリカです。先進工業国であるヨーロッパとか日本は増加率が低い。
発展途上国では「子ども」は労働力であり、親にとっては子どもがたくさんいるほうが収入が大きくなるわけですね。対して先進国では、大卒でないとろくな就職ができないため、子どもの教育に金をかけます。小学校から大学まですべて公立で行ってもトータル一人あたり一千万円かかります。もし私立に行けば年に百万円かかります。教育には金がかかります。塾に来ている君たちには金がかかっているんです。ちゃんと大学に行って高給のとれる就職をしてください。そういうわけで、先進国では子どもをたくさん作ると不経済なわけです。
日本の人口は2006年時点で1億2800万人です。これが有史以来の最大値です。その翌年から人口は低下しています。少子高齢化で、日本人口は中高年が多く、若年層が少なくなっています。今後は日本人口は減りますし、減っています。太平洋戦争当時、「進め一億火の玉だ」という標語がありましたが、この「一億人」というのは朝鮮半島の植民地人口を合わせた人口でして、太平洋戦争当時の日本民族大和民族の人口は7500万人程度でした。*1 日本列島の人口が一億人を超えるのは1965年のことです。1950年から55年間で、日本列島の人口は1.5倍になりました。
人口増加の問題は、マルサスという人が「人口論」という本を書き、「人口学」という学問が作られたのですが、人口増加に食糧供給が追いつかない、というのがポイントになります。だいたい、地球上で人間を養える限界は80億人程度だと現在言われています。
人口爆発」という言葉があります。1950年代以降、アジアとアフリカを中心に、発展途上国で人口がドカンと増えたことを指します。人口がドカンと増えたのは、幼児死亡率が低下したためです。昔はどこの国でも子どもはボロボロ生まれ、そしてボロボロ死にました。「七五三」という行事があるのは、昔は三歳・五歳・七歳まで生き延びるのが難しかったからです。七歳を超えるとそう簡単には死ななくなるのでお祝いをしたのが七五三です。衛生知識の普及と、医療の充実により幼児死亡率は低下しました。たとえば風呂にマメに入ると病原体は死滅しますので、それを知っていると子どもは死ににくくなります。一つの村に一人医者がいれば、子どもは死ににくくなります。近年は「医療崩壊」といって、医者の数が足りなくなって、救急車に乗っても何時間もたらい回しになったりもしていますが。
ところで、「ウルトラマン」という番組がありました。1966年に放送されました。ウルトラマンの宿敵に「バルタン星人」というのがいます。バルタン星人って知っている? 知らない? (V)・Y・(V) ←こういう宇宙人で、たぶんセミから進化したと思われます。バルタン星人は核戦争により故郷を失い、難民として受け入れてもらえないかと地球に交渉しました。そのときバルタン星人の人口が問題となりました。バルタン星人は20億人いました。そんなに大量の宇宙人を受け入れることはできない、ということで交渉は決裂し、戦争となり、なぜかウルトラマンは地球人の味方をしてバルタン星人の宇宙船を全滅させました。
当時の世界人口は33億人程度です。バルタン星人の20億人と足しても現在の人口より少ないですね。バルタン星人、可哀想ですね。

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画像はhttp://www.3cm.jp/mine/btest/monster/11valtan.htmlから。