カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

非核三原則と津軽海峡

塾講師して、私立中学入学試験問題で知ったんだが、津軽海峡は日本列島から12海里以内、すなわち領海なのにも関わらず、細い公海がその真ん中を走っているのだそうな。
これはなぜかというと、日本には「非核三原則」があり、でもって米軍は津軽海峡原子力潜水艦や核を積んだ軍艦で往来したいという要望があり、その妥協点として細い公海(日本が領海権を放棄している海)が走っている。…と、入試問題ならびに模範解答に書いてあった。へー、そうなんだ。
ウィキペディアには以下のように書かれている。

wikipedia:特定海域
特定海域とは、宗谷津軽対馬東水道、同西水道及び大隅の、領海の幅が通常の12海里から3海里にとどめられた5つの海峡をさす。つまり、現在では国際海峡の国内での呼称のひとつである。

制定の経緯

領海を12海里とする主張が世界的に優位になったことを受け、日本は1977年に領海法を制定し、これまでの3海里の幅の領海を12海里に拡張した。この立法趣旨に従えば上記5海峡も領海が12海里になるはずだが、この5海峡にかぎって3海里にとどめられている。その理由は非核三原則にあるといわれている。仮に、この5海峡の領海幅を3海里から12海里にしてしまうと5海峡は完全に日本の領海になる。一方、国際法(海洋法条約38条2)では、国際海峡における外国の船舶及び航空機の通過通航権が認められている(それは核兵器を搭載した外国の軍艦あるいは軍用機であっても同じである)。とすると、核兵器を搭載した外国の軍艦が当該海峡を通過する場合、日本は国際法上、軍艦の通過は拒否できず、結果として領海内に核兵器が持ち込まれたこととなり、非核三原則の「持ち込ませず」の原則を堅持できなくなるのである。そこで海峡上に領海に含まれない海域を残し、核兵器を搭載した軍艦をこの海域上を通航させることによって、こういった事態に対処しようとしたのである。

この入試問題を作った人は色々問題意識が高いなあ、と感心し、津軽海峡の領海権についてなんだかなあ、とも思った。
[4/16 02:48]ところで津軽海峡に公海が存在するため、青函トンネルは法的にちと怪しいというかややこしい存在となった模様。

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画像はhttp://piapro.jp/content/st02zb0hy9qcloszから。