カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

宮城県知事記者会見 平成22年12月27日

http://www.pref.miyagi.jp/kohou/kaiken/index.htm 平成22年12月27日 http://kohou.pref.miyagi.jp/data/asx/20101227.asx  6分30秒くらいから。以下、ざっと書き起こししてみました。

記者  懇談会についてなんですけれど、〔聴取困難〕考えていらっしゃるのか、考えていらっしゃるとしたら、どのくらいの時期にということを。
知事  考えております。先に奈良県でこれについては色々議論があり、私も関心を持っておりました。今回はそういったものを含めて色々なものを提案させていただいて、懇談会の場でですね、関係者の皆様から忌憚のないご意見をお聞かせいただき、それをもって対策本部で成案を作っていきたいと思っております。したがって時期的なものについてはまだはっきりしたことは申し上げられませんが、少なくとも3月末までこの懇談会を開催することにしておりますので、その後叩き台を作り、それを成案にして、出来上がったならばですね、パブリックコメント等をし、皆さんのご意見を聞いてから、議会に諮るということになりますから、どんなに早くてもですね、来年の秋から冬、もしかしたら越年するかもしれないと、このように思っております。
記者  今回、「児童ポルノ」の「単純所持」を規制するという、踏み込んだ対策を検討されていると思うんですけれど、なぜ踏み込んだ対策を検討することになったのか、改めて知事の方から説明をいただけると…。
知事  子供、女性、社会の中で「弱い」とされる人たちを、いかにして守っていけばいいのかということについて、今後一歩踏み込んだ対策を考えていきたいと思っております。きっかけは例の石巻のDV事案でありますが、同じようにですね、子供が被害になる事件も後を絶たないわけでございます。地域全体で、こういった不幸な事件や事故をなくすということは大切なことなんですが、そういったことを声高に叫んでも一向になくならない。誰もが「良くない」と判っていても、それを止めることができないのでございますので、やはり行政のトップとして、できる限り踏み込んだ対策を採りたいと考えたということでございます。実効性のある対策を採りたいということでございます。条例を作って、理念的な条例を作るということは可能です。誰からも批判を受けない理念条例を作ることは難しいことではございませんが、そうしたことではなくて、批判を受けても実効性のあるものを作りたいと考えているということでございます。
記者  児童ポルノを所持、持っているだけで対象になると思うんですけれども、そこまで否定することで、どういう効果があると考えていらっしゃるのでしょうか。
知事  要は需要と供給の問題だと思います。欲しいという人がいる、持ちたいという人がいるから、それを提供しようとする人がこの世の中に生まれてくるわけでございまして、持てないようになればですね、作ろうという人が生まれようがないと、考えたということであります。
記者  罰則については、国の法律では「単純所持」が規制になっていない中で、行き過ぎではないかという声があったり、憲法違反ではないか、という指摘があったりするようなんですが、それについてのお考えは。
知事  憲法違反かどうかというのは、今後色々議論していかなければならないと思いますが、少なくとも、「行き過ぎではないか」という議論はですね、行き過ぎだと、このように思います。つまり、こういった犯罪をなくす、子供たちが被害にならないためにどうすればいいのか、ということを突き詰めて考えていくとですね、やはり私はそこまで行き着くことがですね、当然のことだと〔いう〕考えでございまして、こういった問題は、やはり被害者のところに、被害者に光を当てて、被害者を主役に考えていくべきだと考えておりまして、そういった点をですね、「行き過ぎだ」ということは、私は納得はできません。
記者  国に法改正を求めるということは?
知事  国が法律を改正すればですね、解決できるわけです。ただ、ご案内の通り、国はですね、一向にこういったものについて前に進もうとしません。いつまで待っていてもですね、国にそれを求めていくだけでは解決できないものであります。地方分権というものが叫ばれている昨今でございますので、地方からこういったものを国に要望するだけではなくて、アクションを起こすことによって、変革を求めていくという姿勢が、今求められているのではないかと、私は考えました。
記者  今日の懇談会は冒頭のみ公開でして、中身は非公開になっているのですが、非公開の理由を教えてくれますか。
知事  基本的に県は情報公開するという姿勢で臨んでおりまして、今回のことについても公開するかしないかについて庁内で色々議論いたしましたが、結果として非公開にしました。理由は、懇談会の中で、本音で闊達な議論をしていただきたいと考えたからであります。メンバーの中にはですね、実際被害を受けられた方もおられます。したがって、そうした方が、マスコミの皆さんがいる前でですね、なかなか本音が言いづらい。あるいは関係者がおられて、被害を受けられた方の相談を実際受けておられる方もおられるわけであります。そうした方が、被害の実態というものを、なかなか、マスコミのいる前では、赤裸々にお話できないという状況も考えられたわけであります。そうしたことを配慮いたしまして、非公開とさせていただいたというわけでございます。ぜひ、その点については理解していただきたいというふうに思います。
記者  ちょっと理解はできないんですが、同じように児童ポルノの単純所持を規制しようとしている京都府はですね、こういう住民の行動をある程度縛るような大きな問題なので、全面公開で議論を進めています。〔聴取困難〕
知事  それは一つのやり方だと思います。県もこの問題について、全て、何もかも情報を隠すというわけではございません。今後、こういったものを議論していく中でですね、適宜情報は出していきたいと思います。懇談会の中の情報につきましても、一定のものについてはお示しをしますし、また、パブリックコメントをやった場合はですね、それは完全にオープンにいたします。したがって、お話をなさる方の立場を考えて、今回の懇談会だけはですね、非公開にさせていただいたというわけでございまして、何もかも非公開にするわけでは決してございませんので、その点についてはぜひご理解いただきたいと思います。あくまでもお話をなさる、懇談会のメンバーの方の立場を考えて、そういう行動を採っているということでございます。
記者  懇談会から公開では困るといわれているわけですか?
知事  それは確認を取ったわけではございません。今後どういう議論になっていくのか全く判りませんので、私としてはできるだけ本音で踏み込んだ議論をしていただきたいと考えた、ということでございます。あくまでも本音で、そしてできるだけ実態をですね、お話いただきたい。被害を受けられた方の立場での本音を聞かせていただきたいと考えたということでございます。加害者ではなく被害者の側の立場で考えたいということです。
記者  この条例が準拠するとされている児童ポルノ禁止法では、非常に基準が曖昧で、規制するかしないかというのは〔聴取困難〕側の意図に左右されると言われております。そこら辺はですね、条例を作る過程で基準はどういう風に思考されていくのかというのは、これは非常に重要なことだと思うので、その辺どうでしょう。
知事  すみませんもう一回。
記者  基準。つまり基準を作る過程は公開されるべき〔聴取困難〕。基準を受けるのは、事業者ではなく県民だということから考えると、曖昧であるかもしれない基準をですね、県民にマークする義務があるんじゃないですかね。
知事  今回の懇談会は基準作りの場ではないわけです。まず色んな意見を広く、専門家の方たち、あるいは、実際被害を受けられた方、被害を受けた方から相談を受けている皆さん、司法の専門家、そういった方たちから広くご意見を伺う場で、それを受けましてですね、その話を聞きながらということになりますけれども、対策本部のほうでですね、基準作りを今後進めていくことになります。
記者  対策本部は作られた?
知事  対策本部はまだ決めていません。
記者  先ほど「批判を受けても実効性のあるものを作りたい」とおっしゃっていたわけですけれども、想定されている批判とは具体的にどういうことを?
知事  人権に配慮していない、あるいは、プライバシーの侵害である、といったことでしょうね。
記者  条例作りの中で争点になりそうな部分、たとえば具体的な年齢とか、どういったことが争点になるとお考えですか?
知事  それはまだ判りません。それこそ基準も作っておりませんし、たたき台もできておりませんので、それを煮詰める段階でですね、現在は幅広に議論をしておりまして、だんだん、こう、煮詰めていく段階でですね、当然、どういった批判が出るだろうかということもですね、問題点があるかということも明らかになってくると思いますので、その時点で、検討してまいりたいと思っております。

記者会見の3分の2以上が児童ポルノ単純所持条例だったのは宮城県の記者たちの関心の高さを語っていると思われる。

感じるところのある同志は   ブログランキング・にほんブログ村へ   をクリックされたし。

画像は http://piapro.jp/t/HYwr から。
本日のボカロ系列動画