「ためを思って」
1
田舎の青色法人会の役員に、老母のゴリ押しで私も名前を連ねているので、総会に行き、懇親会に参加した。退屈すぎて死にそうになった。行って分かったんだが私が参加する必要なんて全然なかった。欠席すればよかった。
老母は商工会の女性部長資格でやはり総会と懇親会に参加した。老母はウキウキで参加していた。
私がウキウキで参加しなかったことに対して、理不尽な感情を老母からぶつけられた。老母の要求はまったくもって理不尽で、その理不尽な要求をされるこっちの感情が処理できない。
あまりに退屈で何一つ自分の糧になりそうにないので、来年は役員職を外させてもらおうかと思う。
老母が「私のために」と思ってなすことのほとんどすべてがかくのごとしだ。
老母の言動は理不尽だが私にはわからないなりに深いところで意味のある行動なのだろうと、私は20歳代くらいまでは思い、理不尽の意味を考えて眠れない夜を何回も過ごした。自分が中年になって結論が出た。老母は自分自身の快楽のダシに私を使っているだけで、老母の言動に深い意味はない。情もない。
2
過日、その日一組だけの客がなかなか来ないので、客に電話した。
客が言うには、宿泊予定日も宿泊予定棟も、こちらの予約台帳とは違っていた。
この予約をとったのは老母だ。
老母はわりとよくこういう間違いをする。人間は間違いをする。だから間違いをしたことを私は別に責めはしないが、私が同じ間違いをしたら、老母は決して許さない。老母の記憶の中では、老母は一度もそんな間違いをしたことなどないということになっている。
3
あまりに退屈な時間を過ごすと、脳味噌が全く疲れていないのと理不尽に対する感情処理が巧くいかず、眠れない。老母と一緒にいる時間が増えると、そういう理由で眠れないことが増える。
感じるところのある同志は をクリックされたし
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