カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

小熊英二『対話の回路』新曜社

小熊英二の対談集。素敵なギャグがあるので、まずはそれのみ紹介。上野千鶴子との対談部分。

小熊 [略]ある種のナショナリズム批判の方法は、ナショナリストを他者化しすぎる危険性があると思います。いわば「彼ら」を立ち上げてしまう。
上野 ありもしない亡霊をつくり上げているということですか。
小熊 たとえば笑い話的な言い方をすると、[略]「われわれはナショナリズムを批判する、われわれはナショナリストたちのように、「われわれと彼ら」という図式はつくらない」とか(笑)。(305-306p)

このギャグどおりに振舞っている人は、存外多い。奥の深い笑い話である。

対話の回路―小熊英二対談集

対話の回路―小熊英二対談集

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