東京都の「ひらがな」「縦書き」教育はいったいどうなっておるのか
塾講師して気づいたんだが、毎年、高校受験の中3生、中学受験の小6生の国語指導で、最大のハードルになるのが「ひらがな」「カタカナ」の指導だ。
東京都の小中学生は「ひらがな」「カタカナ」がまともに書けない。成績のよしあしにあまり関係なくそうなので、小学校低学年での指導に何か欠陥でもあるんじゃないんだろうかと思う。いやまあ東京都だけの話じゃないんだろうし、字が下手糞な奴なんてのはどこにでもどの年代にも一定数いるんだが。しかしながら、ですね、縦書きでですね、
し シ ょ ョ っ ッ か カ あ ア
と書くべきところを
しょっ ツョシ や ア あ 刀
と書かれたら、「お前はバカか」と思うわけですよ。そりゃあ青山学院中学校も「字の下手な生徒は落とす」と断言するっちゅうもんですよ*1。もういっそもっと他の学校にも断言してほしいと思うところであります。まあ青山学院中学校の入試国語は横書きだったりして、なんじゃそれは、とも思うんですが。
字の区別がつかない下手な字っていうのは一定の割合で発生するから一万歩譲るにしろ、縦書きで「しょくん」と書くのに
し ょ く ん
と、ほとんど誰も書けず
しょ く ん
とほぼ全ての生徒が書くのを見ると、こんなバカどもを名門中学校名門高校に送って、こんなバカどもがやがてエリートとして日本を指導するかと思うと、暗澹たる気持ちになるわけですよ。それも東京で私が指導した生徒のほとんどがこうであるのは、まったくもう、東京都の初等教育はいったいどうなっているのかとしか思えないのでありますよ。いくら公文書が横書き指定になったとしてもですよ。その指定自体私はどうかと思うわけでありますよ。
なので自分が指導する生徒全てに枡目の入ったノートを使えと指示して、変な字を書いていないか一人ひとり全部添削するんだが、一枡に一文字ずつ字を入れるということのできないバカが多すぎて、こっちは発狂しそうになるわけですよ。何回指導してもカギカッコを一文字として認識しないんですよ。句点読点を一文字として認識しないんですよ。これは受験国語にも少し責任があって、一部の入試問題では句読点を一字と数えなかったりするからこの欠陥がスルーされたりするんですよ。もうアホかと。でもってさらにタチが悪いのは、最も字がダメダメで国語力が弱い家に限ってなぜか頑として枡目の入ったノートを子供に使わせない。あんたの子供は字そのものがまともに書けていないのだという事実をまず受け入れろ。小中学生に大学ノートを使わせるな。ジャポニカ学習ノートをちゃんと使わせろ。
ついでに書くと、ひどい「ひらがな」というと、「ふ」の書けない生徒が存外多くて、
( うヽ
とか
_う_
とか書いている。なんじゃそれは。悲鳴を上げたくなる。「『ふ』の真ん中は『う』じゃない!」と指導すると、「え。初めて知った」と言われることもあり、お前いったい今まで何年「ひらがな」を見てきたのかと。
*1:より正しくは「判別できない字は落とす」という言い方をしている。そりゃあ記号問題で「ア」と「カ」の区別のつかない字ばかり書かれたら×にしますわ。