マスコミがなぜ弁護士のことをしつこく悪く言うのかとか
弁護士というのは、原則として、「法の下の平等」を社会に実現させようとする。例外が大量にあるとしても。
私は現在46歳になるが、現在のワイドショーはどうだか知らんけど、私が10歳代の頃のワイドショーは、弁護士のことを常にクソミソにけなしていた。
当時、自民党政権が一つの限界に来ていた。
自民党という組織は、社会上層と社会下層が結託した政治勢力だ。そこでは情実と縁故が法に優先する。公正さ・フェアさは、この勢力の敵だ。よってこの勢力は、公正さ・フェアさを基盤とする正当性というもの自体に、拒絶反応がある。
「法の下の平等」とは、公正さ・フェアさを社会基盤とする、という宣言だ。よって、自民党政権にとって本質的に我慢ならないものなのだろう。
社会下層を彼らが全て獲りこんでいるわけではもちろんないので、社会不平等がこの世にあるのはその証明なので、彼らは本来彼らを最も恨むべき集団階層を取り込もうとする。手法として、偏った「無料情報」を、社会下層に延々与える。「(公正さやフェアさ、法の下の平等を求める)弁護士は、社会の敵だ」と、しつっこくアナウンスする。
この自民党を象徴とする集団に、縁故などでつながっていることが生命線な第二集団は、それをアナウンスすることで、第一集団に媚を売る。第二集団からの無料情報を得ることが社会とのアクセス限界な、能力はあるけど社会下層な人々が弁護士へ好感情を持たず悪感情を持つよう、第一集団と第二集団は誘導する。それにより、日本社会は情実と縁故による回転が延命し、法の下の平等などという「サヨク的な」幻想を傷つけ、あるいはそれによる救済を最も求める下層社会に「法の下の平等」だのフェアさだのといった理念が一応社会の基盤となっているという事実を彼ら自身に冷笑させるよう飼育する。それにより、社会下層がこの構造を転覆させることがないようにする。
ということが私が10歳代くらいの頃はあった。今はどうなんだろうね。