『137億年の物語』読了
最繁忙期の友としてちょっとずつ読んだ。読了した。
人類史部分は、『銃・病原菌・鉄』とかマクニール『世界史』の面白さには及ばない。
この本は筆者が子供の勉強の手助けとして書いたとのことだ。
人類史部分では、スペイン人が新世界のマヤの書物などを焼却したエピソードなどが力入っていて、私が体力的精神的にきつい時期に読んだりしたので、辛さがちょっと増えたり。ところでマヤには文字と書物があったんだ。どんな組成の紙を使っていたんだろう。
あと、コルテスの人柄について、この本でかなりな屑野郎だと知って、そうだったのかと思ったり。塾で教えてた時、コルテスの人柄について説明に自信がなかったんだよね。ピサロは和辻哲郎の『鎖国』とかで人柄が判っていたので自信持って屑野郎だと断言出来たけど。
人類史に入る前の部分に、得るところが多かった。石炭紀の樹木には葉がなかったこととか。進化ってそういうもんなんだ、という驚きが。
地球の形成期に、火星くらいの大きさの星が地球に激突して、その結果、月が生まれて、地球には他の天体よりも鉄が多い結果になったこととか。
この本を読んだ後、ディスカバリーチャンネルとかナショジオチャンネルの番組で改めて知ったんだけど、地球の内核は個体の鉄で、外核は液体の鉄で、その液体の鉄が自転で動いているから地球に磁場ができて、宇宙放射線から地表は守られて生命は存在しているとのことで、すると地球のように鉄が多い天体というのは月が衝突するというアクシデントがなかったらあまり宇宙に存在しないから、今まで俺が思っていたより、地球と条件の似た惑星というのは宇宙には少ないんじゃないんだろうか。人類が観測可能な範囲にはそうすると、文明が生まれるどころか石炭紀レベルの高等生命が存在する可能性はすげえ少ないんじゃないんだろうか、とか思った。
図書館で借りて読むのにちょうどいい本だと思う。金出すほどの本かどうかは微妙。
感じるところのあった同志は をクリックされたし。
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文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
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