人生のほぼ全てを親の介護に費やす件
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俺の同級生の母親が死去したそうだ。
糞ヤンキーだらけの我が同級生の中で、彼は例外的にオタク的で性格が穏やかで頭も良かった。クラスの成績では常に2番か3番くらいにいた。だから糞ヤンキーな同級生から苛烈な苛めに遭い、苛めのために小学校時代に深刻な怪我を負ったりした。
彼の母親も良くできた人だったようだが、晩年は長く患った。彼は次男で、長男が介護のために人生のほぼ全てを費やしたと聞いた。
親の介護のために離職するのは、自分の年金をあらかじめ食い潰す行為だ。
次男であるところの我が同級生は、医療系技術者の資格を得たが東京ではうまくいかず、我が田舎に戻り、観光施設従業者となった。怨みしかない同級生とは縁を絶った。
彼から母親の通夜の連絡が来るかどうかは判らない。彼の留守電に「通夜の情報をください」とメッセージを残したが連絡はたぶん来ないだろう。
彼のケースから思ったが、俺に恍惚の時期が近付いたら、頭が正気なうちに、絶食して命を終えたいと願う。頭が正気なうちに絶食して命を終えることができますように。