カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

わりと最近読んだ本リスト

ここんとこそれなりに本を読んではいるんだが、要約を書いたりする時間と労力が割けない。2月以降読んだ本は以下。

霊長類の指と歯から初期人類の食性を考察したもの。人間は霊長類の中で例外的にぶ厚いエナメル質の歯を持っている。歯の硬度は水晶と同じ、硬度7。骨の硬度は3。骨は歯より脆い。
他の霊長類の指の図版を見て、中指が長いのは霊長類の中では例外的だとも気づいた。他の霊長類はむしろ薬指が長い。

つっこみ力 (ちくま新書 645)

つっこみ力 (ちくま新書 645)

「つっこみりょく」と読む。愛と勇気とお笑いの奨め。日本政治はボケ倒しでツッコミがないまま進むことが多すぎるので我らはたしかに「つっこみ力」が必要だ。

50回選挙をやっても自民党が負けない50の理由

50回選挙をやっても自民党が負けない50の理由

概論としては面白い。個別具体の各論がもっとほしいな、と思った。

GS美神極楽大作戦!! 15 (少年サンデーコミックスワイド版)

GS美神極楽大作戦!! 15 (少年サンデーコミックスワイド版)

ルシオラ」編を読んでいなかったので、購入して初めて読んだ。くっつけちゃあかんルシオラと横島を急接近させてしまったのは「くっつけちゃあかん」という意識が作者にあるからこそ逆流してしまったのだろうなあ、と思う。「絶チル」で不二子が不自然なほど皆本とチルドレンをくっつけようとするのは、煽るキャラを配置することで逆にキャラの内面にはブレーキ感情が働くのが自然だ、という作者の計算があるのかな、と「ルシオラ」編を読んだ後思った。中世マリア編あたりルシオラ編を描いた「後」に描いていればもっと深められただろうな、とも思った。

ケロロ軍曹 (1) (角川コミックス・エース)

ケロロ軍曹 (1) (角川コミックス・エース)

コンビニで1巻から7巻まで立ち読みした。その後、生徒との共通言語ツールになるので購入した。ギロロ伍長の夏美への恋慕が切なくて共感する。

雍正帝―中国の独裁君主 (中公文庫)

雍正帝―中国の独裁君主 (中公文庫)

さすが宮崎市定の代表作。後半読みふけるうち、司馬遼太郎の小説を読んでいるのかと一瞬錯覚した。論文とは思えないほど躍動感に満ちている。

大唐帝国―中国の中世 (中公文庫)

大唐帝国―中国の中世 (中公文庫)

宮崎市定は一国発展史観をとらず、東西交易の重要性に着目し、中国史をあくまで世界史の一部とみなし、唐帝国フランク王国と比較してみせる。中国史景気循環説という画期的展望を示し、中世を景気後退の時期とした。出版された1968年当時マルクス主義による公式的発展史観が盛んだったようだが、宮崎市定は反マルクス主義だった。で、その宮崎市定が立てた景気循環史観は、マルクス史観の発展的後継者であるウォーラーステインの世界システム史観に近いものとなった。正しい手続きは結果を妥当なものにする。のかな。宮崎市定景気循環史観の考え方を「アメリカのさる経済学者の説」をヒントにしたみたく書いているけど、その経済学者って誰なんだろう。
唐帝国に関する記述はあまり多くなく、晋帝国南北朝の記述が多い。中世は景気後退の時期であり、景気後退が世襲貴族を生む。現在の日本で起きつつあるのもまたそれだと思われる。

東洋的近世 (中公文庫)

東洋的近世 (中公文庫)

宋の時代を中国のルネサンス段階・中国近世の始まりとし、その工業と商業を詳述する。

東洋的古代 (中公文庫)

東洋的古代 (中公文庫)

漢の時代までを中国古代とし、都市国家状態から統一国家に至るようすを描く。漢王朝が成立したとき、ローマ帝国領民に市民権が与えられたように、漢王朝でもいったん身分が解消され、国民は全て「士」となった。三国志の時代以降、景気後退が始まり、中国に身分社会が再来する。

超能力番組を10倍楽しむ本

超能力番組を10倍楽しむ本

山本弘による超能力番組研究。これ、マンガにしたらさらにいい感じだろうなあ、とか思った。こういうタイプの政治本を私も描きたいものだが…。山本弘がこれを小説として作品化したのが『神は沈黙せず』。

反・進化論講座―空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書

反・進化論講座―空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書

『神は沈黙せず』で言及されていた。愛と勇気とお笑いによる福音書。す、すばらしい。我らは「空飛ぶスパゲッティ・モンスター」を信仰すべきだろう。

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