カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

枝野幸男に質問したこととか/民主党への提言

1

毎年、枝野幸男「新春の集い」というのが2月頃あり、ほぼ毎年参加している。
「新春の集い」にはオープンミーティングがセットに通常なっていて、そこで質疑応答時間がある。
あらかじめ質問を考えて参加、というのをしたことはなかったが、今回は質問というか意見をしようと思って、事前に考えていた。この質疑応答時間というのはだいたいダメな人がダメチンな自意識披露時間になるのが普通で、で、ちゃんと頭を整理させておかないと質問時間以内に的確な質問というのはできないものだから、
1;質問内容はあらかじめメールで送っておいて
2;その上で当日質問する
という手順にしたいなあ、と、当日ギリギリまで思っていたが、質問内容をじっくりとまとめることが当日までできなかったので、事前にメールしておく、という手順は踏めなかった。

2

当日質問をした内容は以下。
1;なぜ安倍晋三に勝てないのか? 民主党は宣伝に不熱心なのではないか。安倍晋三はNHKを持っている、読売新聞を持っている、産経新聞を持っている。民主党は対抗できるメディアを持っていない。せめて雑誌記者くらいは味方にするべきである。
2;民主党福島原発被害者に寄り添っているように見えないが、その点はどうか。
3;民主党政権時代に消費税増税を決めてしまったのは大失策だと思うがどうか。野党の時の民主党は色々良いことを言うが、与党時代の民主党財務省の言いなりだった。これでは民主党へ政権を与えようという動機が国民に生まれない。次に政権を獲る時はたとえばポール・クルーグマン財務大臣にするくらいのことをしないと政権交代は無理だと思うがどうか。
一つ目の質問以外は http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20141016/1413463241 に書いたことだ。

3

上記質問は相当痛いところを突いたようで、枝野幸男の回答は大雑把には以下。
1;民主党政権への期待外れがまだ尾を引いている。民主党は(安倍晋三がしているような)恫喝といった手段がない(のでメディアコントロールできない)。また、自己宣伝というのは嫌いだ。見ている人は見ていてくれるはず。
2;福島の民主党県連は被害者のために頑張っている。
3;財政のことを少しでも勉強していれば福祉のために消費税増税が必要だということは誰にでもわかる。ただ、福祉に使うという約束を実践するためにも、順番として、増税の前に福祉に実際予算付けするなりした上で増税する、という順番の方が賢明だった。

4

苦しい回答だ。オープンミーティングでの質疑応答には再質問というのはない。なので以下に自分の意見と疑問を述べる。
まず俺は民主党の、というか枝野幸男の熱烈な支持者だ。だから枝野幸男を責める気は毛ほどもない。提言ができると嬉しいと思っている。
1;安倍晋三は歴代自民党総裁の中でも相当低能だ。森喜朗と同じくらいに。
低能な安倍晋三が長期政権となり、自民党安倍晋三を「降ろす」勢力がなく、民主党安倍晋三を政権から降ろす能力がないのはどういうことだ。
というのが質問の主旨だ。
俺的には、日本では小選挙区制というのはこう機能するんだな、という気がする。つまり世襲政治家により有利に選挙制度が働き、政策の競争など実質的には起きず、自民党内の自浄能力も枯渇する。小選挙区は選択肢を狭める制度だ。
民主党議員は「自民党と対等」という自意識を持っていることが多いが、それが大きな間違いだ。民主党自民党とは全く対等ではない。大手新聞社も官庁も「昔から権力を握っていて今も権力を握っている」勢力を補完するために最適化している。その社会に野党の席など存在しない。
全く対等でない立場から政権を望むには、情報戦宣伝戦くらいしか手段がない。で大手メディアは安倍晋三補完勢力として最適化させられているのだから、そこから零れ落ちたところにしか民主党の味方はいない。
たとえばメディア規制法と90年代から俺は付き合ってきたが(枝野幸男には俺以上に最前線に立っていただいた)、メディア規制法はいつでも大手新聞社とテレビ局は「すでに取り込み済み」で、潰そうとしているのはそれから零れ落ちた雑誌ジャーナリズムだった。だから、雑誌ジャーナリズムが潰える前にそれを味方にするのが、数少ない選択肢の一つだ。安倍晋三政権がもう少し長続きしたら雑誌ジャーナリズム(webマガジンも含む)も潰える。
余談だが、安倍晋三による情報統制で最も効果を発揮したのは、名誉棄損罪の重罰化だと俺は思う。ジャーナリズムがスキャンダルを拾って発表しても、名誉棄損として立件され敗訴されたらその雑誌の売り上げではペイできない。スキャンダルを報じるリスクが媒体にとって大きくなりすぎた。それで政権批判がぜーんぜん語られないようになり、スキャンダルも恐る恐るな報道しかされないのだろうと思う。 参照→ http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42109
新聞社の有力者が安倍晋三の食事接待を受けているのはその従属的な現象で、安倍晋三はマトモな人間ではないから、マトモでない人間に直面したら、逆らうのはやめておこうと考えるのは人情であり、だからこそ食事接待など受けるべきではないのだが。
エロマンガの自由よりずっと前に、報道の自由の方は、自民党の、安倍晋三のコントロール下に入ってしまったようだ。残念なことだ。
ところで、民主党はwebの利用とwebでの発信に最も不熱心な政党だ。webを用いて新たな支持者を開拓しようという意思が非常に乏しい政党だ。どういうことだ。
 関連→ http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20150103/1420294947
たとえば訓練を積んだフリー記者に「国会質問ダイジェスト」というのを国会期間中毎日webで配信させるだけで全然違ってくるだろうに。先日の国会での黄川田議員の復興庁に関する質問を偶然聞いたが、あれはしみじみと良かった。
2;俺の友人で、福島原発事故の比較的近くに住んでいた人がいて、それなりに長く避難生活をしていた。
事故当時、「この圏内の人は避難してください」「この圏内の人はできれば避難してください」という政府からのアナウンスがあったが、「できれば避難してください」と言われて「避難したいけどできないよ」という状況の人はたくさんいて、こういう人は当時の民主党政権を恨んでいる。恨んでいた。たぶん今でも恨んでいる。
事故当時安倍晋三政権だったりしたら日本は終わっていたと俺は思うが、それは高所からの展望で、当時から今に至る苦しみにせめて寄り添え、と要求するのは当然な感情だ。
政治の側というのは宿命的に鈍感に動くものだ。
とはいえ鈍感に自民党と同じようなことを民主党がしてしまったら、「じゃあ力のある分、自民党の方がマシだ」と自然に感じるのであって、民主党福島原発事故被害者に寄り添おう、寄り添おう、として、やっと自民党とトントンくらいになる。
民主党議員と民主党議員候補は、俺が見た限りだと、お育ちがお宜しすぎて、貧困とか困窮とか弱者とか、そういうものへの感度が鈍いケースが実に多い。感度が鈍いのだ、という自覚を持って、それでも寄り添おう、とにじり寄る姿勢が必要だ。
だいたい、民主党自民党とは対等ではないのだ。民主党が100の善行を積んで、やっと自民党の1の善行もしくは利権に匹敵する、そういう力関係なのだ。
3;消費税はいずれどこかで必ず上がった。
財務省と自公は、その汚れ仕事を民主党にさせ、それによって民主党政権の命を絶った。
まず「汚れ仕事だ」という自覚はどの程度あったか。その「汚れ仕事」は「政権交代可能な二大政党」という幻想を断つに値する「汚れ仕事」だったか。
民主党がすべきは、福祉の予算をガンガンと付けることだった。保育所など火急に必要で目に見える形で。〔← この一文は我ながらちょっとおかしい。後日別項に追記する〕
自民党民主党のどっちが「汚れ仕事」をするかというババの押し付け合いで、なぜ民主党が自党の将来の政権可能性をぶち壊してまで「汚れ仕事」を引き受けたのか、バカなのか。お人好しだったのか。そんな駆け引き能力で大丈夫なのか。
バカでないのなら、踏むべき手順はもう少しあったはずだ。民主党の観客は自公なのではなく国民だったのだから。増税で直撃食らうのも国民だったのだから。
  関係してそうなちょっとすごい年金保険料制度改善案を見つけたのでリンクしておく。→ http://blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba/c/8264526a84ac82a1ff50ab81f62f257a#

5

この記事は後で枝野幸男事務所にも投稿します。

6

 関連  http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20150103/1420294947

感じるところのあった方は   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックされたし。

民主党と共産党の得票数比較

1

2014年12月に行なわれた、第47回衆議院議員総選挙での民主党共産党の得票数の比較をしておく。

民主党 小選挙区11,91万票 比例区 9,77万票(73議席
共産党 小選挙区 7,04万票 比例区 6,06万票(21議席

得票数で見ると、民主党3:共産党2くらいの勢力比だ。
3:2が2:3になるのは、共産党が選挙戦術を練り直しすればあり得ることだと思うんだが、共産党は選挙で議席を獲得するのを戦略レベルで嫌がっている傾向があるから、まあ練り直ししないだろうね。
ただまあ、民主党が呑気に


などと言っていると、淘汰される「小党」に民主党が転落するのに20年もかからないとは思う。小沢一郎自民党キングメーカー連立政権キングメーカーから政党要件失う弱小政党にまで転落するのに要した時間がだいたい20年。
参考までに

公明党 小選挙区  76万票 比例区 7,31万票(35議席
自民党 小選挙区25,46万票 比例区17,65万票 (291議)
維新  小選挙区 4,31万票 比例区 8,38万票(41議席

2

以上は選挙前の霊告http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20140330/1396190977の検証。
とりあえず共産党は国民的関心の極めて低い政党助成金是か非かを争点化しようとなさっていることは予言成就してしまった。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150126/k10014967731000.html ちっとも嬉しくない。

感じるところのあった方は   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックされたし。

政治家からの年賀状

今年は政治家と呼べる人からの年賀状が3枚、かつて国政選挙に出た人を含めると4枚来た。
一部国民と政治家の関係を断絶したくて堪らない人と過剰に臆病な人は、政治家との年賀状のやり取りは公選法違反だと声高に主張なさる向きがあるらしいが、俺と年賀状のやり取りをなさってくださっているこの方々の選挙区に俺は住んでいない。
選挙区外住民との年賀状のやり取りは全く公選法の範囲外だ。
また、残念なことだが、俺に年賀状を下さったこの方々のうち2人は、先の衆院選で落選なされた。なので現在国会議員ではない。議員ではない人との年賀状のやり取りは公選法の範囲外だ。
こんなことをわざわざ書いているのは
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20101217/1292522902 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20110101/1293889193 http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20090109/1231434695
の続きだったりする。
俺も年賀状に関して気力の波が激しくて、送ったり送らなかったりけっこうアレなんだが、政治家方面の方とのお付き合いは、もうこの先使うことはほとんどなさそうに思うが、それでもそれなりに大事にしている。

感じるところのあった方は   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックされたし。

中国が人口ボーナス期から人口オーナス期へ

今年2015年は中国が人口ボーナス期から人口オーナス期に転換する年だと、以前言われていた。たぶんそうなるのだろう。日本で言うと1995年くらいに相当する。らしい。
ここからじりじりと中国の少子高齢化が始まる。じりじりと不景気が進行し、国内不安がじりじり加熱する。
中国経済悪化は日本経済を直撃するだろう。
あの国をムダに刺激するな。国内不安を外部化するダシに日本が使われる。
俺たちはそういう時代を生きている。らしい。

感じるところのあった方は   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックされたし。

「民主党は労組を切れ」論について

1

日本は最も基本的な事柄、最も重要な事柄については、口を噤むという悪癖が昔から蔓延している。
その悪癖に一矢報いたい、と感じる人は、隣席の人と喧嘩したい、相互にいがみ合いたい、という欲情にわりと簡単に負けるという悪癖もある。
と、一番基本的なことを書いておいて。

2

「俗論」という言葉は、全然事実や根拠に根差していないけど、なぜか人口に膾炙していて、特定の話題が出ると機械的に「これが気が利いた返答だ」というテンプレートに沿って出される言説だ。
たいがいの場合、「俗論」は特定既得権益層を利するために作られた「加工世論」「人造世論」であり、東アジア社会では紀元前後の新王朝時代に「王莽は天命を得ている、王莽を皇帝にすべきだ」という「世論」が作られたり、近代になっても中華民国初期に袁世凱が大統領職では飽き足らず皇帝になろうとして「中華人民には共和政は向かない、袁世凱を皇帝にしよう」という「世論」を捏造した、みたいな感じでしょっちゅう作られているものだ。
今のはちょっと筆が滑ったというか変に拡大しすぎたので、適当に流せ。

3

で、「民主党は労組(日本労働組合連合会)を切れ」という「俗論」は継続的にしつっこく出てくる。わりと最近の例では橋下徹がそれのしつっこいスピーカーだ。
この「俗論」は半分の真実というか説得力はある。
たいがいの民主党支部は実質その県の連合支部、労組支部だ。労組もたしかに十分既得権益集団化していて、たいがいの「民主党支部(県本部)」の看板を掲げているところは腐れた労組がテキトーにやっていて、熱意のある非労組民主党支持者が問い合わせたら拒絶するような体質を持っている。
webで有名になった例としては、http://ninosan.hateblo.jp/entry/2014/11/27/202139
俺も個人的経験として千葉県民主党(という看板を掲げたところ)の対応にゲンナリしたことはある。
労組系・連合系としては、「意欲がある非労組系の民主党支持者」なんぞ来たら計算が狂ったり自分らの価値が相対的に下がったりするから極力排斥したいのだろうな、とは思う。
とはいえこういうのって、選挙区事情によって全然違っていて、個人的に知っているところだと東京22区はそんなに非労組系支持者に冷たくはない。

4

で、選挙には「基礎票」というのがあって、全国で見ると
自民党基礎票 1760万票
民主党基礎票  970万票
前回2014年総選挙の比例区票を元に見ると、上記がだいたい基礎票だ。前回総選挙では浮動票はほとんど自民にも民主にも流れていない。
民主党の支持基盤の連合(日本労働組合連合会)の構成員数は、だいたい670万人くらい。
なので、前回2014年選挙では労組以外で民主党に投票した人間の数は、(連合が100%民主党へ投票したと仮定して)比例区で200万人くらい、小選挙区で500万人くらい。
仮に民主党が「労組を切って」、労組の票が民主党に一切流れないと仮定すると、民主党の得票は比例区で200万人くらい、小選挙区で500万人くらいだから、だいたい現在の社民党の得票数くらいになる。100年経っても政権交代は起きなくなる。

5

「浮動票・無党派層の票が選挙結果を決める」とよく言われているのは嘘ではなくて、この基礎票に浮動票・無党派層の票がどのくらい上乗せされるか、によって選挙の勝敗と議席は決まる。
政権交代に至った2009年の総選挙での比例区票数を見ると
自民党得票 1880万票
民主党得票 2980万票
という感じで、自民党の得票は2014年も2009年もあまり変わらない。(というか、「大勝」した2014年の方が少し減っている)
維新は組織のない政党で浮動票・無党派票に近似していると思うが、その票数は2014年比例票で800万票、2012年の比例票で1200万票。
野田佳彦解散した時の2012年比例票で見ると、維新+未来で1560万票になる。政権交代した2009年の場合、大雑把に言ってこの票+民主党基礎票970万(そのうち約670万票が労組票)+選挙に行ったりいかなかったりする浮動票約450万票が民主党に加算された。仮にここから労組票670万を引くと、足し算では一応2009年では政権交代に届くが、危ういよね。「民主党は労組を切れ」論は「民主党政権交代能力を持つな」という意味だと俺は理解している。

6

で、たしかに労組が「民主党」の看板を各地域で掲げているのは上記の通り非労組系民主党支持者をしばしば排斥するというデメリットがある。
対策としては、各候補が、非労組系の強力な支持組織を自前で作る必要がある。各候補の後援会と言ってもいい。現在の非労組系民主党支持者人数は、2014年選挙時の比例区票から推定して約200万人しかいない。二大政党制を成立させるには1000万から1200万人の非労組系民主党支持組織(後援会票)が必要だ。

7

ところで不思議なことに、俺が90年代末から2000年代初め頃、民主党本部での勉強会にちょこちょこ顔を出していた頃、
「後援会というのは悪であるから作るべきではない、そういう芽は排除すべきだし、検討に値しない」
みたいなのが、民主党の勉強会に参加していた若手民主党候補とかその周辺の人たちの共通認識だった。
俺には意味が全然判んなかったし今も判らんのだが、なんか政治学上そういう「常識」があるんですか? 個人後援会を作らないでどう勝つつもりなんですかあの人たちは。
後援会は利権化しやすいから作る際気をつけるべきであるとか、しがらみ化しないようにこういうルールを作るべきである、という文脈には少しも聞こえなかったんですけど、なんだったんだろうあれは。

8

俺が民主党を支持するきっかけになった枝野幸男さんは「後援会」を作らないで「ボランティア集団」を作ったので、それが民主党内で一般的なのかと最初は思ったんだが、すげえ例外的だったとその後判った。じゃあ例外的だとしても、それをモデルとしてそういうタイプの「ボランティア後援会」を各候補が作るよう方向づけるべきじゃないか、と思ったのだが、どうもあまりそうならない。

9

どんな後援会を作るにせよ、選挙は選挙区単位で行われるのだから、選挙区に何代も前から住んでいて選挙区内でブランド化していて親族や関係者の多い世襲議員のほうが有利なのは当然でありまして。
民主党になってから増えた落下傘候補は、その世襲利権に与っていない人たちを組織化後援会化するのが当然に使命だと、少なくとも二大政党制とか言うのなら使命だと、俺は思うんだが、どうもそういう組織化に成功している例はレアケースなような。
非労組系民主党後援会を作るには、候補者のキャラと、その応援をしようという積極的な選挙区内住人という組み合わせが必要であり、そんな恵まれた組み合わせは滅多にないだろうなとは思う。とはいえ、その組み合わせがないのなら、日本には二大政党制なんてものの基盤がそもそも存在しないのであって。存在しないだろうと思うけど。

10

でまあ、政権交代が起きる前なら「夢」を売って支持を取り付けることはできただろうけど、2009年から2012年に至る民主党政権で、マニュフェストに書いてないことばかりゴリゴリ進めてしまったのはなぜなのかと、民主党政権に期待した人たちにしょっぱい思いをさせたことへの説得力ある弁明があってほしいと俺は思うんだが、どうなんだろうね。日本に二大政党制の基盤なんて存在するのかな。

11

以下は議員定数と区割について、前自民党議員の述べた最も基本的な情報。http://blogos.com/article/102655/ こういう基本情報が最も重要で、こういう情報が広く広報されるべきなのだが、なぜか全くそうならない。

感じるところのあった方は   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックされたし。

「小4なりすまし事件」と安倍昭恵

1

「小4なりすまし事件」という、くっだらない「事件」があった。くっだらなすぎて俺は全然ブクマしてなかった。
ツイッターとかwebで女子小学生を詐称してなんかするというのは、「ちゆ14歳」などのアレの文脈上だと思っていたので、それを詐称だのなんだの言う時点で野暮極まりなくてアホかと思っていた。
安倍晋三が絡んだ時点で、もちろん安倍晋三は野暮天の極みでありそれ以前に宰相に全く相応しくないパーだと俺は思っているからゲンナリしていたのだが。

2

その「小4なりすまし」した「青木大和」が作っていたんだか参加してんだかの「AO義塾」という何かがあって。
「青木大和」が作ったNPOの共同発起人は 安倍昭恵 で。
「AO義塾」代表 斎木陽平 は、安倍晋三のスポンサーの一族で。かなり安倍晋三と関係が深くて。親戚と言えるかもみたいな。
「AO義塾」代表 斎木陽平 が慶応AO入試に合格したのは安倍晋三との2ショット写真が効いたみたいな。
そういう情報が http://korokial.com/archives/2091 http://togetter.com/li/750755 にあるので、俺よりもこの件に関心がある人は俺より上手に記述してください。
上手に記述できれば安倍晋三にとってけっこうスキャンダルとなると思います。

感じるところのあった方は   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックされたし。

秋葉原での枝野幸男の演説が揶揄的に報道された件について

2

オタクにとって、枝野幸男の凄いところは、以下一行に集約できる。
枝野幸男自身はオタクではないのに、オタクの味方として表現規制反対運動にずっと関わってきたこと(コミケを守ってきたこと)
「オタクではないのに」というのはわりと重要だ。「オタクの議員が増えない限りオタクの権利は守られない」というわけではない、客観的に見て表現規制論より表現規制反対論の方が筋が通っていると代弁してくれている人がいる、ということは重要だ。

3

ところで市民活動系とかオタク系とかの人は、わりと恩知らずで不人情なことが多く、自分たちを助けてくれるために国会で獅子奮迅の活躍をした人の選挙にわりと冷淡だという傾向がある。*1

4

「なぜ秋葉原で演説したのか?」の背景を冒頭の報道では欠いているが、
現在民主党党首である海江田万里の選挙区だから
というのが理由だと思われる。
余計な話だが、私の友人で、物凄く表現規制反対のために頑張り貫いて今も頑張り貫いている野良ロビイストの人がいて、その人は「秋葉原を選挙区としている国会議員をまず味方にしなくてはいけない」という堅い意志のもと、海江田万里の選挙ボランティアをけっこう長いことしていて、それで海江田万里から信頼を得て、海江田万里を有力な表現規制反対派にした、という、そういう隠れた英雄がいる。
こういう隠れた英雄たちは自分の成果をwebで広報したりしない。実際のところ広報してもデメリットばかりでメリットが少ないから。とはいえ、「なぜ秋葉原で?」への解答にはなるだろう。
この隠れた英雄が「まずは秋葉原で演説してください」とプッシュしたかもしれない。

5

秋葉原で何を演説したのかについて。
枝野幸男自身の言説と、枝野幸男についての報道をそれなりに長年ウォッチしている経験から推定すると、秋葉原演説で当然、表現規制反対について枝野幸男が今までどのくらい頑張ったかも、押しつけがましくない程度にサラリと述べているだろうと思う。
「私もアイドルファンだ」というのは、嘘ではないし、100語ったうちの1として実際話しているだろう。枝野幸男はアイドルファンというよりは「カラオケで歌うのが好きな人で、アイドルポップスも行ける人」だ。どうでもいい、刺身のツマ的な、鍋の中の春菊的なネタだ。

6

なぜそこだけ報道されたのか。
新聞記者というのは冷笑的で、新聞社デスクはもっと冷笑的だと日本での相場は決まっている。日本の新聞は政治について多くの言語を費やし何も語らないというメディアだ。
枝野幸男海江田万里秋葉原で演説したことを、政治的に深読みすれば、

http://lite-ra.com/2014/11/post-658.html
2012年の12月15日、衆院選投票日前夜に安倍が、麻生とともに最後の選挙演説の場に選んだのは秋葉原駅前だった。

ことへの意趣返しということもあるだろう。(あれ。前回選挙も投票日ほぼ同じだったのか。)
それはそれとして「秋葉原ネトウヨの巣窟」ということにしてOKか否か、とか、秋葉原的なもの・オタク的なものを守ってきたのは、枝野幸男安倍晋三麻生太郎か、というそういう読みが当然あってしかるべきだが、
冒頭の記事は、枝野幸男の演説を「オタクに媚びて滑っている」ものとして記述している。「オタク」「秋葉原系」の人は「ニワカ」を嫌う。その習性を刺激する記述だ。そういう記述に記者やデスクはニュース性を感じたか。
朝日新聞って、安倍晋三から敵の親玉認定されているくせに、安倍晋三をアシストするのには物凄い熱心なんだよね。昔からそういう新聞だけど。朝日新聞出身の自民党議員て多いし。

7

ところで麻生太郎はマンガマニアだという「伝説」がwebを中心に、10年くらい前から流されている。
ニコニコ動画ドワンゴ)には麻生太郎の親族が経営にかかわっている https://facta.co.jp/article/201308018-print.html# http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20090701#1246419223 ので、その辺りを中心に、麻生太郎のスタッフ等が「意図的に」そういう「伝説」を流していた、流している、と思われる。麻生太郎の息のかかったラジオ番組でも同様の「伝説」が語られたのを聞いたことがある。なぜか細野不二彦の作品の中でも「伝説」が語られていた。麻生太郎は実際には「おっさんが読むような漫画は読むけど、『マンガマニア』とは呼べない」、程度で、それどころか、麻生太郎は1991年に「子供向けポルノコミック等対策議員懇話会」に規制派の立場で会長就任しhttp://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2008/09/post-af12.html麻生太郎首相在任中に表現規制推進予算は倍増した。
安倍晋三秘書の初村滝一郎らはいわゆる「ネット右翼」で、 http://togetter.com/li/749481ネット右翼」と「秋葉原系オタク」は一部重なるので、前回選挙の安倍晋三の最終演説は、ヘイトスピーチ大好きなタイプの「ネット右翼」と秋葉原で盛り上がった。
余計な話だが、安倍晋三は3世議員、初村滝一郎も3世議員。麻生太郎は何世だ大久保利通から数えると4世か? 

8

で、枝野幸男がいかに表現規制反対のために長いこと…だいたい17年くらい…尽力してくれているかということを、俺も、そのことを知る同志諸氏諸兄も、もっと広報してまわるべきかな、とか思う。でもって俺たちは恩知らずでも不人情でもあってはならないと思う。

9


秋葉原で再度、11月27日午後から、枝野幸男表現規制反対について演説なさった模様。
↓11月27日秋葉原での枝野幸男演説。表現規制についても語っている。
枝野幸男幹事長 秋葉原街頭演説会 2014年11月27日

感じるところのあった方は   にほんブログ村 政治ブログへ  をクリックされたし。

*1:政治的に「組織化」されていないことの弊害、と考えることもできる。