「フィルタリング」と「有害サイト」@悪徳商法?マニアックス
「悪徳商法?マニアックス」のbeyondさんが「財団法人インターネット協会」で講演されたので、聞きに行きました。beyondさんはびっくりするほど美形(男性)でカメラ撮影はOKでしたが、web公開はNGなので撮影しませんでした。http://b.hatena.ne.jp/entry/http://beyond.2log.net/akutoku/topics/2006/0208.html
インターネット有害情報対策セミナー(その1)「少年と大人にも有害なインターネットの現状と対策」http://www.iajapan.org/hotline/seminar/20060228.html
素晴らしく虫唾の走るタイトルですが、「悪徳商法?マニアックス」に喋らせる、というその心意気やヨシ。「悪徳商法?マニアックス」beyondさんは喋りも巧く、切々と具体的に話していました。以下、ざっと講演内容を記します。
(あくまでメモなので、カマヤンによる勘違いなどもあるかも。正式な講演録は後に「財団法人インターネット協会」に載ります)
フィルタリングサービス
i-Filterというフィルタリングソフトをbeyondは試してみた。i-Filterの言う「有害サイト」の定義は、セックス、ヌード、暴力、出会い系、ハッキング・クラッキング、ウィルス配布・技術情報、違法ソフト・反社会行為、匿名アクセス・プロキシ情報。
i-Filterが「有害サイト」と見なしたもの
悪徳商法?マニアックスhttp://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/、
弁護士ランキングhttp://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/etc/bengosi/、
週刊現代 http://kodansha.cplaza.ne.jp/wgendai/、
ワニマガジン・ビーズBOOK http://www.wani.com/corner.php?corner=womens_shop&step=0、
朝生@2ちゃんねるhttp://qa.2ch.net/argue/、
アキバBLOG http://blog.livedoor.jp/geek/、
丸井英弘弁護士http://www.asahi-net.or.jp/~is2h-mri/、
一部の国会議員*1i-Filterが「非有害サイト」と見なしたもの
消費者金融、オンラインカジノ(ただし「オンラインカジノ」検索したうち1.8%だけは「有害」扱い)、週刊ポストhttp://www.ebookjapan.jp/aii/f_url.asp?url=/aii/index_post.asp、Winny、オウム真理教、統一協会、薬・違法@2ちゃんねるhttp://tmp6.2ch.net/ihou/
「フィルタリングソフト」の問題点
1:どのサイトが「有害」として対象になったのか、可視化(リスト化、公開)されていない。
2;「有害」と判断される基準が不明。「有害」と判断された理由が本人にも知らされない。
3;開発や判断を行なうのは営利企業である。Google八分
検索エンジンでのフィルタリング、「Google八分」というものがある。検索用データベースには登録されているが、検索結果に出ない状態を「Google八分」という。第三者から「Google八分」にしてくれと要請があり、Googleが独自に判断し、Google検索結果から削除される。
(例1)「大川富志郎」でGoogle検索すると「アメリカデジタルミレニアム著作権法に基づき削除」という結果が出る。
(例2)Googleで「悪徳商法」を検索すると「検索結果のうち2件を削除しました」という結果が出る。「苦情を確認できます」と書いてあるが、情報は掲載されていない。「ウェディング問題」
「ウェディング問題」でGoogle検索すると、京都のアポイントメントセールス会社「セリュックスラヴァーウェディング」の申請により、「悪徳商法?マニアックス」が「google八分」になっている。
「ウェディング問題」は、京都にある「ウェディング」が京都府警五条署に賄賂を渡し(社長は逮捕)、京都府警五条署は「ウェディング」に便宜を与えた問題である。それをサイトに掲載したところ、賄賂をもらっていた京都府警五条署から家宅捜査が入った。「Google八分」の問題点
1;フィルタリングされたことをサイト主は知らない。「Google八分」の存在自体が知られていない。
2;フィルタリングされた対象のリストが公開されていない。そのためどのサイトがフィルタリングされたのか調べるのは困難。
3;申請のみを見てGoogleが判断するので、対象者の反論・反駁機会が存在しない。(欠席裁判である)
4;アメリカの法律が日本語のGoogleでも適用されている。(仮に「進化論を教えてはいけない」という州法が何かの間違いで国法になったら、「進化論」を載せたサイトがフィルタリンクされてしまう)政府が要請する「Google八分」
中国政府からの要請に応じ、「Google八分(検閲)」を行なっているとGoogleは2006年1月に公表した。
検索エンジンのユーザは全員、知らない間に情報操作(フィルタリング)されている。闇サイト
「ライブドア + 後藤組」でGoogle検索すると、一件検索結果が削除されている。当該ページはどこなのかは不明(山岡俊介の「ストレイ・ドッグ」か?)。検索結果削除がなされたのは、2006年1月18日以前から。
「奥平明男」
「奥平明男」は2001年ごろからSPAM業者としてインターネットでは有名だった。2003年ごろから「2ちゃんねる被害者の会」を名乗り、Beyondや西村博之に嫌がらせを繰り返していた。Beyondは実名、本籍、電話番号などを繰り返し晒され、親族親戚へ脅迫電話がなされた。
だが警察は「プライバシー侵害は犯罪ではない」「立件が難しい」と取り合わなかった。(2004年6月、8月)
2004年12月には警察からBeyondは「あなたは警察の批判をしているんでしょ? だから、そういうことになるんです」と言われる。*2
2005年10月、「奥平明男」が不倫殺害詐欺事件で逮捕される。
2005年12月、「奥平明男」に懲役1年6ヶ月、執行猶予4年の判決が下り、「奥平明男」が釈放される。
2005年1月、再びBeyondの住所・電話番号等を晒すページを「奥平明男」が公開する。
Googleへ住所・電話番号等を晒されたページをこそ「Google八分」にしてくれ、とBeyondは要請するが、拒絶される。