安倍晋三の子飼い産経記者「阿比留瑠比」の変な名前は「日ユ同祖論」からつけているのか?
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070430#1177882776■[安倍晋三]安倍晋三の子飼い記者は産経新聞・阿比留瑠比 の続き。
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上記コメント欄で教えていただいた記事が以下。
http://news.livedoor.com/article/detail/3141625/
安倍「週刊朝日」批判の余波 2007年04月30日10時00分
安倍首相が週刊誌を名指しして異例の批判をした余波が続いている。この会見でのやりとりは、あらかじめ記者〔阿比留瑠比〕と打ち合わせしたものではないかというのだ。
安倍が激怒したのは週刊朝日の「長崎市長射殺事件と安倍首相秘書との『接点』」。中身はどうってことはない推測記事だが、会見でこう反駁(はんばく)した。「まったくのでっち上げで捏造だ。私や秘書が犯人や暴力団と関係があれば首相も衆院議員も辞める」「これは言論によるテロではないか。報道ではなく(倒閣を目指す)政治運動ではないか」
言論テロとか政治運動とか、よどみないコメントに記者団もビックリだったが、関心を呼んでいるのが安倍に質問した記者の存在である。官邸詰記者の話。「質問したのは産経新聞のベテラン記者〔阿比留瑠比〕。会見は公務員制度改革や学力テスト、参院選、党首討論などの質疑応答が終わり一段落。そこでこの記者が『ところで週刊朝日の記事についてですが……』と聞くと、安倍首相は『待ってました』とばかりに話し始めたのです。普段は若手記者が囲む会見ですが、この日はなぜかこのベテラン記者〔阿比留瑠比〕がいたのです。安倍は『週刊誌は読まないし、相手にしない』と言っていたのに、妙に詳しい。そこでこのベテラン記者〔阿比留瑠比〕と安倍サイドが打ち合わせしていたのではないのか、と囁きあったものです」
この記者のブログには、報道されなかった安倍とのやりとりの詳細を載せていて、「(週刊朝日に書かれた)元秘書は私も当然知っていますが、本当に人柄が良く、面倒見のよいお人よしにすら思える人でした」とも書いている。また、「今朝の朝刊各紙を見ても、読売、日経両紙はミニ・ニュース扱いで、東京新聞にいたっては記事が見つけられませんでした」と他紙の扱いの小ささに不満げだ。
ちなみに、先月、このブログを本にした出版記念パーティーには安倍首相が花を贈り、世耕弘成・首相補佐官らが出席している。朝日VS.安倍・産経。分かりやすい構図だ。【2007年4月27日掲載】
阿比留瑠比って「ベテラン記者」だったんだね。以下コメント欄から再掲。
Flyer_2006 Flyer_2006 『「言論テロとか政治運動とか、よどみないコメントに記者団もビックリだった」
不自然にスムーズな質疑応答もさることながらその小泉的な適確に感情を表す「よどみないコメント」が実に非安倍的だったのでいつも直に接してる記者連中はビックリ(笑)あ、やらせだな、と。』
[05/03 04:35][05/03 23:33]安倍晋三の「よどみないコメント」内容 ↓
http://yuirin25.seesaa.net/article/40639593.html
「《Q〔阿比留瑠比〕:週刊朝日の記事で、長崎市の銃撃事件について、総理の元秘書と容疑者が所属する暴力団組織のトラブルをきっかけに警察庁が暴力団組織の捜査を開始し、警察庁が長崎県警に情報提供をしなかったため事件を未然に防げなかったのではないかという主旨の記事が載っているが受け止めを。
安倍氏:私はこの週刊朝日の広告を見まして愕然としました。まるで私や私の秘書が、あの卑劣な凶行を行った犯人、あるいはその彼が所属している暴力団と関係があるかのごとくの記事です。一切関係がありませんし、これは全くのでっち上げで、ねつ造ですね。私は驚きとともに憤りを感じています。全くこれは私や私の秘書に対する中傷でしかない記事です。私にも私の秘書にも家族や親族もいますし、その中には子供もいるわけです。この記事を書いた朝日の記者、あるいは朝日の皆さん、恥ずかしくないですかと、このように申し上げたい。いくら私が憎くて、私の内閣を倒そうということであったとしても、これはもう全く事実に基づいてないのであれば、これはいわば言論によるテロではないかと、このように思います。これは報道ではなくて、むしろ政治運動ではないかとすら申し上げたくなります。私や私の秘書が、犯人や暴力団の組織と関係があるのであれば、私は直ちに総理大臣を、衆議院議員もやめる考えです。そのことを、関係を証明できないのであれば、謝罪を、潔く謝罪をしてもらいたい。
Q〔阿比留瑠比〕:法的措置を検討するか
安倍氏:これはもう、法的措置、私は週刊誌も読みませんし、相手にしない姿勢でありました。しかし、いくらなんでもあのような凶行をした犯人、あるいは凶行そのものと関係していると、こんなことを言われたら、これはやはりいくら何でも黙っているわけにはいかないと思います。》」
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ところで阿比留瑠比ってペンネームなんだろうけど、変な名前だよな。
「アピル」っつーと小池一夫による日猶同祖論マンガhttp://hiptalk.magical.gr.jp/koike/works/apiru.htmを思い出す。
http://www1.ocn.ne.jp/~koinonia/wisdom/chap3.htmによると、「アピル」ってのは「亡命者」「ならず者」が原義で、アピル → ハビル → ヘブライ と変化したらしい。ペンネームの由来は日ユ同祖論かなあ。なんでこう安倍晋三の周辺には三流マンガみたいな人間が出没するかなあ。こういう三流マンガ的人間と癒着しているあたりに安倍晋三の現実感覚の欠落ぶりが色濃く現われていると思うが。
「日ユ同祖論」の歴史とそのバカっぷりを確認するには以下参照されたし。http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20061127#1164573757
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20061127#1164573757
「日猶同祖論」の系譜
日本にユダヤ人を存在させたのはスコットランド人の宣教師ノーマン・マクレオドという人物である。彼は〔略〕日本人はユダヤの「失われた十部族」の末裔であるという奇想天外な説を発表した(1875年)。これがその後現在まで語り伝えられる「日猶同祖論」の起源となった。(64p)
「日本人の祖先はユダヤ人である」という「日猶同祖論」はやがて、中田重冶(1870-1939)、佐伯好郎(1871-1965)、小谷部全一郎(1867-1941)らの明治期の宗教思想家たちによって特異な純化を遂げてゆく〔略〕。
「日猶同祖論」のようなユニークな妄想が一個の人間によって創出されるはずがない。当然ながらマクレオドは先行する伝説を剽窃したのである。
マクレオドが参照したのは、イギリスに伝えられた「イギリス人=ユダヤ人同祖論」である。自分たちは「イスラエルの失われた十部族の末裔」であるという説は十七世紀以降、広くイギリスに流布していた。別系統のものとしては「アメリカン・インディアン」はユダヤ人の末裔であるという説、さらにアメリカ黒人はユダヤ人の末裔であるという説も存在している。(65p)
〔略〕中田重冶が説いたのは、聖書には日本人とユダヤ人の関係が暗号で書かれているという「聖書暗号論」である。中田によれば、聖書にある「日いずる国」「東」などの語はすべて日本の暗喩である。だから、有史以来の日本が経験したすべての幸運(元寇の「神風」から日露戦争の勝利まで)はエホバの天佑であることになる。〔略〕
佐伯好郎の説も奇想天外では中田に劣らない。「渡来民秦氏とはユダヤ人のことである」という説である。
佐伯の本来の研究対象である景教は、五世紀に異端とされたネストリウス派キリスト教のことである〔略〕。佐伯は、この研究の過程で、五世紀に秦氏が中国から日本に渡来し京都郊外太秦に定住した事実に注目する。〔略〕佐伯は〔略〕「うづまさ」の「うづ」がヘブライ語の「イシュ」すなわち「イエス」、「まさ」が「メシア」であるという説を立てる。
小谷部の説も佐伯に負けず奔放である。〔略〕〔彼が〕世に問うた本は『成吉思汗ハ源義経也』(1924年)という奇書であった〔略〕。しかし、この奇談を貫く政治イデオロギーは紛れもない皇国史観なのである。(66-67p)
同祖論者の「本音」を酒井勝軍〔さかい・かついさ〕(1870-1939)は次のようにはっきりと吐露している。
「之と同時に、我日本も亦極東の一孤島否一異教国なる不名誉なる地位よりして、一躍世界の神州帝国たる地位に上り来り、基督教を奉ずる欧米諸国を眼下に見下すべき権威直ちに降り来るべし、何となれば彼等は日本は神の秘蔵国にてありしを発見すべければなり」(酒井勝軍『世界の正体と猶太人』)(69p)
日猶同祖論のロジックとは、〔略〕西欧において「罪なくして排斥せらるゝ」ユダヤ人とわが身を同一化することによって欧米諸国の犯罪性を告発する側にすべり込むというものである。〔略〕
ユダヤ人がキリスト教徒に対する霊的な意味での「尊属」であるという事実のうちにユダヤ人への差別や迫害の理由がおそらくは存するということを、日猶同祖論者たちは直感していた。そして、ゝロジックを反転させることによって、欧米列強が日本を軽侮し差別するのは、日本が(潜在的に)欧米諸国を眼下に見下すべき「神州帝国」だからであるという、尊属ゆえの受難という物語を成り立たせたのである。(70-71p)反ユダヤ主義と日本人
〔略〕愚者の福音書である『シオン賢者の議定書』は大正年間に日本に入ってきた。その代表的な宣布者が先に名の出た酒井勝軍である。彼もまたキリスト教徒であり、アメリカで学んだという点で、中田重冶や小谷部全一郎に似た経歴を持っている。そして、彼らと同じく、神国日本の歴史的使命の成就とユダヤの民の「シオンの地への帰還」を結びつける集合的な日猶同祖論者であった。(80p)
酒井は〔略〕『猶太民族の大陰謀』、『世界の正体と猶太人』といった毒々しいタイトルを持つ著書を次々と刊行して、ユダヤ人が「赤はボルシェヴィズムより、白はデモクラシイに至るまで」、近代的な政治的動向(日本における普通選挙、婦人参政権要求までを含めて)を背後で操っているという奇想を喧伝した。
酒井の説明によると、ともに世界に冠絶する大王国の臣民でありながら、ユダヤ人は日本人と違って、その歴史的使命をまだ自覚せず、世界性略の陰謀にかまけている。だから、日本人はユダヤ人の陰謀が日本に侵入するのを排しつつ、かつユダヤ人を善導してやらねばならないのである(ずいぶんめんどうな仕事である)。(81p)
酒井の日猶同祖論は、その先行者に見られたユダヤ人に対する親和的・共感的な要素をほとんど含まない純然たる反ユダヤ主義である。彼の目的は、神国日本の霊的優位を論証することだけである。そして、「神国日本の霊的優位」という無根拠な妄想と「帝国主義列強による植民地化の恐怖」という否定しがたい現実を「架橋する」ために、キリスト教世界における「霊的長子権」保持者でありながら、現実の政治過程では被迫害者であるユダヤ人のポジションは論理的な「レバレッジ(梃子)」だったのである。酒井にとってユダヤ人は論理の経済が要請するただの道具に過ぎなかった。(83p)
〔略〕昭和に入ってから、日本の国際政治上の「敵ナンバーワン」はアメリカになるが、『議定書』はあらゆる国の政策に適用可能であるから、今度は連合国諸政府を実質支配しているのはユダヤ人であるという物語が採用される。それゆえ、スターリン、蒋介石、ルーズヴェルト、チャーチルはすべて「国際ユダヤ人のピエロ」であるという説が戦中の大新聞では声高に唱えられた。
〔略〕明治期の「日猶同祖論」を通じて日本人が手に入れようとしたのは、「歴史的=霊的長子権」ゆえの受難という「物語」であった、〔略〕大正期の近代反ユダヤ主義を通じて日本人は陰謀史観という「閉鎖系の政治学」を手に入れた。
これらは同一の病的妄想の二つの病像である。この妄想を病むことによって、日本人はある種の「疾病利得」を得てきた(むろん、それ以上のものを失ったが)。このようにしてもたらされる利益が他の病態によっては代替しえないものだとしたら、きっと日本人はこれからも同じ病を病み続けることになるのだろう。(93-94p)
- 作者: 内田樹
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「日猶同祖論」つーと、例の「キリストの幕屋」(「つくる会」の黒幕)が日本での代表格だよね。以下「キリストの幕屋」関連
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070304#1172944626■[宗教右翼]イスラエルでの「キリストの幕屋」
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20050310#1110482850■[キリストの幕屋]宗勧ガイドブック「水戸キリストの幕屋」(笑)
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20050223#1109190662■[キリストの幕屋][日本会議]「〈キリストの幕屋〉と〈日本会議〉」『進歩と改革』
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20050127#1106857360■[キリストの幕屋]「キリストの幕屋」と「日本会議」についての中間整理
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20050124#1106598398■[キリストの幕屋][つくる会][宗教右翼]キリストの幕屋
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