カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

田舎のささやかな事件、介護の末の腐乱遺体

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http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20160319/1458400385 の続き。
長い介護の末死亡した母親の遺骸は、腐敗して骨の浮いた状態で発見されたそうだ。遺骸を搬出するのが相当難儀だったそうだ。
だから葬儀に関する情報は俺にまで伝わらなかった。
介護に人生のほとんどを費やしていた長男は精神病院に入院していたそうだ。
長男は俺と同じ明治大学を卒業した後、ちゃんと就職できなかったみたいで、田舎に戻ってアルバイトを転々としていたようだ。
我が田舎には大卒の仕事はない。我が田舎では下手に大学へ進学すると人生を積むケースがわりと多い。この長男とは話をしたことはたぶんないが、俺と共通する要素が多いので同情する。
長男が卒業したのはバブル真っ只中だったろうが、だから平均値的には就職のための条件は良かったのだろうが、我が田舎は1950年代とあまり変わらない価値観と社会で、「長男は地元に帰れ」的価値観が強かったりしたから、どうだったんだろうね。我が田舎はバブル当時にやっと高度経済成長の波が来たかな、みたいな僻地なので、この僻地の価値観を保持してバブル世界住民と就職を共にするというのは、エスキモー部族がニューヨークに就職する的な違和感があったんじゃないかなあとか俺は勝手に想像するけどどうなんだろうね。常人ではその文化的壁は越えられません。だからエスキモーやアボリジニは自殺率が高い。我が村でも普通に大卒として成功している人はいないわけではないが、少なくともそういう成功例は地元に定年までは戻らないので、そして定年になって戻ったケースはあまり多くないので、つまり成功者は地元にはいない。数少ない成功例の一人は某大手出版社取締役にまで上り詰めたそうだ。俺がマンガを廃業する頃知った。我が老父母はその例を俺に教えたくなかった。失敗者は地元で貧困生活する。よって「大卒は貧乏になる」という我が老母の学歴嫉妬心フィルター世界価値観はそれはそれで一定の説得力がある。
幸いにして俺の現在の経済状況は良好だが、これは祖父伝来の敷地面積立地条件にほぼ全て依存するので、我が家業の規模がもし4分の一以下で(我が田舎の普通の施設規模は我が家業の4分の一から5分の一程度だ)、立地条件がもっと悪かったら、俺が彼の立場になっていた。彼の母親は俺の母親よりずっと善人だったようだが。
就職をせず長い介護の末精神を病んだ長男は我が地元のおばさまおばあさま方からは「働くことを知らないクズ野郎」として病原体並みの評価だ。かつて人類の敵でありかつて堂々たるワーキングプアで長いこと無職だった俺は彼に同情する。

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http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20151128/1448723742 で記した幸福の科学信者による親族殺人からまだ半年しか経っていないが、400世帯1500人しかいない僻地のわりに、短い期間に事件が続くな、とか思う。

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