カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

「野党を全力で誹謗することこそ国益」と信じる東アジア後進国家主義者への、あるべき民進党の構え

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枝野幸男さんあたりは俺と以下の危機感覚共有しているんじゃないかなあ、と勝手に想像するんだけど。

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民進党は、お育ちのおよろしい学歴エリート層に人材が偏っていると俺は危惧する。
なので、「自分たちが、悪意に満ちた全力の誹謗の嵐の渦中に入る」ことへの想像力と危機感覚が政党レベルで足りないと思う。民主党時代もそうだった。
民進党は、お育ちのおよろしい学歴エリート層が人材の中心なため、自分たちの立ち位置も政治学部教科書的理解をなさっていて、自分たちが全力の悪意の対象となるとはあまり想像していない。(政治学部教科書に何が書いてあるか知らないけど、野党第一党が国民運動レベルの悪意の対象になるとは書いてないだろう。)
民進党を誹謗している人々は、野党を誹謗することが国益だと固く信じている人々であり、そう信じる人の絶対数は感覚的には国民の1割から2割くらいいて、この方々が熱心に産経を購読し「正論」や「will」を購読なさっていて、この方々の多くが「日本会議」関連宗教団体に関わっていて、web街宣を熱心になさっていらっしゃる。

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という上記危機感を俺と共有している民進党議員はすげえ少ないみたいで、議員スタッフは当然ながら議員より頭の出来も情報収集力も空気の読み方もたいがい劣るので、上記状況を想像できない人が多数派じゃないかなあと俺は思う。

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もう20年近く前、民主党スタッフの会合にちょこちょこ顔を出していた頃、俺は上記のように感じていた。当時の民主党スタッフはその後地方議員とかになったようだが、根の感覚は変わってないだろうと想像する。

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お育ちのおよろしい民進党の人たちは「素朴に」自分たちは自民党に代わりうる政治勢力だと「素朴に」信じていたりする。
なので民進党代表選が「盛り上がらない=国民の注目を浴びない」のを「素朴に」嘆き、「盛り上がる=国民の注目を浴びる」のを「素朴に」期待する。
馬鹿かと。
注目されまくりだ今回は。今回の代表戦がお前らの望んだ光景だ。

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蓮舫さんの二重国籍は、「悪意を持った誹謗者」が思い付きで書いて炎上させた馬鹿ネタだ。
政治家集団たる民進党は、「全力の悪意で誹謗されるとしたら、突っ込まれどころはどこか」と代表戦前に検討しておくべきであり、「二重国籍」問題についてある程度の共通見解を事前に用意しておくのがベストであり、とはいえ事前に用意できないのなら緊急ホットライン的に共通見解を急遽作り上げ党末端まで伝達する仕組みがあってしかるべきだ。

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党首選代表戦にはどうしても「遠心力」が働く。「遠心力」が働くことは事前にわかっているのだから、「遠心力の限界はここ」と事前協議したうえで党首選代表戦を打つべきであり、事前協議の限界を超えて「遠心力」がマスコミ的に煽られだしたら緊急ホットライン的に会合を持ち、党としての統一見解というか、議論枠の限界を示すべきだ。別な言い方をすると「その件については我が党はこう考える、あるいはここからここまでの枠の中で考える、あとは国民の方々の意見を聞きたい」と表明する仕組みを作っておき、そういう表向き表明とは別に「子飼いの」信用できる記者(新聞記者はまったく頼りにならないから雑誌記者を子飼いにすべきである)に「君にだけ本当の気持ちを伝えるのだが、もちろん我が党は本当のところはこういう方向へ世論誘導したい」と伝え、世論を誘導しつつ喚起させるべきである。*1

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国家元首の交代期に他国が戦争を仕掛けようとするのは中世近世社会では当然のことであり、「野党を誹謗し野党を潰すことこそ国益」と信じる日本国内中世主義者の人々にとって野党代表戦とは野党を潰す好機であると捉えられているのだから、それへの対処は民進党は代表戦前にちゃんとしておけと思うし、今からでもちゃんとしろ。

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二重国籍を悪と考えるのは国籍血統主義な東アジア後進近代国家主義・東アジア中世国家主義による偏見だ。この偏見により得られるメリットはない。この際、国籍血統主義から国籍出生地主義に切り替えを図るほうが、経済政策的には有利ではないか。もちろん民進党はそこまで踏み込めないだろうが、「有利かもしれない」という提示をするところまでなら「民進党らしい」と言える。

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余計な話だが、イギリス元首はドイツ人の子孫だ。名誉革命後王政復古したイギリス王はオランダ人だ(その結果、意図せざる偶然によるが、ヨーロッパ経済中心部はオランダからイギリスに変わった)。ロシア帝国エカテリーナ女帝はドイツ出身だ。フランス皇帝ナポレオンの出生地はイタリアだ。

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*1:残念ながらこういうメディア世論喚起戦術・メディア世論誘導戦術については枝野幸男さんと全然意見の一致を見ない。残念ながら俺は枝野幸男さんを説得できるほどのメディア経験値・メディア内ヒエラルキーを獲得しなかった。だから俺の提言はメディア戦術論に関してまったく枝野幸男さんに届かない。