ベンジャミン・フルフォード
ベンジャミン・フルフォードの『日本マスコミ〈臆病〉の構造』*1読んでいる途中なのだけど。フルフォードの本は、1冊目『日本がアルゼンチンタンゴを踊る日』*2と2冊目『ヤクザ・リセッション』*3は文句なく面白かったが、三冊目『泥棒国家の完成』*4からは密度がずいぶん薄い。三冊目から「あれ? これ、webで同じ文章見たぞ。フルフォードって、日本人のフリー記者が外人のフリして書いてんじゃないの? 併記している英語も、別に英文併記する必要なんかないじゃん。外人のフリをするために併記しているんちゃうんか?」と思うようになった。四冊目の中で独自取材っぽいのは、今読んでいるかぎりでは武富士の社長に面会した場面と、寺沢有へのインタビューくらいかな? あとは私が読んでいるのと似たような本や雑誌からの引用がほとんどなように思う。まあ、小泉純一郎と稲川会の関係記事とか、平沢勝英がジャーナリスト寺澤有に無言電話していやがらせした件(47-55p)なんかを収録していることなんかはありがたいから、リンク集程度には役に立つけど…。私は読み方が辛辣にすぎるだろうか。まあ四冊目は三冊目よりは面白い、かな。
で、今のところ中曾根康弘と暴力団、といった件にはフルフォードは触れてないのね。後ろに、「ヤクザ不況」を言い出した宮脇磊介(中曾根康弘や瀬島龍三のブレーン)がいるのかなあ。訳者あとがきを深読みすると、セックススキャンダルでも掴まれて、フルフォードも物が言えなくなったのかなあ。私はこういうことを神経症的に猜疑する悪癖があるから、私の文は割り引いて読んでくださいね。
〔22:50〕いや、フルフォード役の人がときどきテレビに出ていることは知っているよ。テレビタックルとかに出ているんだっけ? 元・稲川会系組長の浜田幸一と共演しているわけだよね。そのことをフルフォードは書いていたっけ? 書いていないよね、浜田幸一が元・稲川会系組長だったこと。カプラン&デュプロ『ヤクザが消滅しない理由。』*5には書いてあるわけなのだが。(ところで、「はまぞう」…「はてなダイアリー」からamazonを検索するツール…では、「カプラン」「デュブロ」で検索しても『ヤクザが消滅しない理由。』がヒットしないのな。Eカプラン、アレックデュブロ、という登録になってるのな。それ、変じゃない? …あれ、フルフォードも「はまぞう」だと変な登録になっているなあ。)
分かっていて物言わぬはメディアの「罪」であり、国民への裏切りである。
出典;ベンジャミン・フルフォード『日本マスコミ「臆病」の構造―なぜ真実が書けないのか』宝島社、2004年。90p。
と、フルフォードは言っているわけだが。まあフルフォードに全てを期待するのも卑怯な話だけど。
[2007,03,09 03:30]
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日本マスコミ「臆病」の構造―なぜ真実が書けないのか (宝島社文庫)
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*1:
*2: 日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日 (光文社ペーパーバックス)
*3: ヤクザ・リセッション さらに失われる10年 (光文社ペーパーバックス)
*4:
*5: