カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

「90年代版ハルヒ」

http://d.hatena.ne.jp/yasudayasuhiro/20080321#p1 リンク先のハルヒ、ものすげえ面白いんだが。で、90年代を生きていた者として言わせていただくなら
「たぶん今描くほうが、時代に合っている」
90年代は社会全体としてはバブルの余波がまだ残り、こういうヒリつくようなものは山本直樹みたいな一部の漫画家の作品としてのみ存在し、それを読むのも70年代サブカルの記憶をなんらかのかたちで持つ人たちだったと思われる。(と書いてから気づいたが、この「90年代版ハルヒ」は山本直樹的だ)
「社会の暗さ」を感覚的に知る人の数は90年代よりはむしろ今のほうが数として多いはずだ。だから今描くほうが、時代に合っていると思われる。
ところで「ニコ動」でも「90年代的」という言葉はしばしば聴くんだけど(そしてその指し示すところがイマイチピンと来ないんだが)、人間は20年くらい前の時点に郷愁を抱くものなんだろうか。というより自分が生まれて間もない頃の時代に郷愁と幻想があるのかな。
…まあハルヒはコテコテに「90年代的」な(?)エヴァンゲリオンへの次世代的アンサーの成功例だから、エヴァ的なところへ帰るとリンク先みたいになる…かな? 90年代頃の作家は「社会」を描くのを苦手としていたように思うから、「背景」としての社会という発想が出てくる時点で、「今」風だと言えるんじゃないかな。

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