カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

老母に右翼思想を薦めないでほしい

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老母が、「法人会の知り合いのすごく立派な人から、本を紹介してもらった。この人を知っているか?」と、安岡正篤の本を私に見せた。
…中学校しか卒業していない我が老母に、右翼思想家の本を推薦しないでくれ。安岡正篤について私がそんなに知っているわけでもないけど。
学のない人が触れることのできる「教養のフリをしたバッタモン」は、少なくとも我が老母に関しては、新興宗教とオカルトと偽科学と右翼思想にだいたい限定されている。なぜなんだろうなあ。「草の根保守」って、こういう風に伝播しているんだろうなあ。丸山眞男の言う「擬似インテリ」の擬似教養だよな。
そのわりには我が老母はまだガチ右翼にもならずカルトにも嵌っていないのは、それは幸運なのかなあ。「擬似教養」をすら蓄積していないからなんだが。「擬似教養」を変な形で蓄積すると、「教養」を憎悪したり、ネットウヨクと思考形式が近似したりする。我が老母は「生長の家」にもうちょっとで入信するんだか入信していたんだかな人なので、まあ、あまり深入りしないでいてくれて助かった。カルトにとって、教養のない、ヒステリー気質な、社会との繋がりに乏しい自営業者って、餌食だよね。
丸山眞男は教養のない人にはぜーんぜん伝播しないみたいだなあ、悲しいなあ。これは物凄い数いるはずの、丸山眞男読者のせいだよなあ、俺を含めて。

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それとは別な話なんだが、老母が最終的に嵌り、老父につき合わせている、某わりと無害な新興宗教の法人向けの集会(上記法人会とは別)に、色々あって私一人で今日参加した。思うにここの教義って、典型的な「擬似教養」だよな。偽科学のバリエーションだし。一人で冷静に観察すると、ゲンナリせざるを得ない。ここは生活道徳を文面として繰り返し反復学習させるので、没社会生活者な老母が通うぶんには有益なとこもあるんだが、私が一人で参加すると辛い。

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[2012/11/24 11:30追記]後日譚的なもの⇒ http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20110306/1299420341

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画像は http://piapro.jp/content/kazuxbqi67j99jms から。