中学受験用の歴史/序
「塾」のタグを熱心に見てくれる人がいるらしい。受験生の親御さんかな。もう「塾」のタグを使うことはないと思っていたけど、中学受験用の歴史のテキストをついうっかり購入してしまったので、これを種本としてブログで模擬授業をしてみようと思う。四谷大塚のテキストだと小学4年生から小学5年生1学期までが地理の授業、小学5年生2学期3学期が歴史の授業になる。
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さて、本日から歴史の授業を始めます。歴史の勉強を始める前にざっと見取り図を記します。
年代の表し方には3種類あります。「西暦」と「世紀」と「元号(年号)」です。
「西暦」はイエス・キリストの生まれた年を西暦元年としています。西暦元年の次の年は西暦2年。現在は西暦2010年。西暦元年の前の年は紀元前1年。その前の年は紀元前2年。(イエスが生まれたのは本当は紀元前5〜6年らしいけど)
西暦を100ごとに区切って、これを「世紀」と呼びます。西暦1年から西暦100年までが1世紀。西暦101年から西暦200年までが2世紀。2010年は何世紀? 21世紀ですね。では20世紀は何年から何年までですか? 答えられる人は? 正解は1901年から2000年までですね。21世紀は2001年から2100年までですね。なんとなくしっくり感じないのは、西暦0年も0世紀も存在しないからなんですね。
「元号・年号」は、「平成22年」これですね。平成の前は昭和、その前は大正、その前は明治。明治の前は慶応です。慶応の前は早稲田、ではなく、元治、さらにその前は文久です。慶応大学や明治大学は年号にちなんで名前をつけられたんですね。
「一世一元の制」、といいまして、一人の天皇の時に一つの年号、という制度になったのは、日本では明治時代からです。それ以前は日本では事件があるたびコロコロ年号を変えていました。この「一世一元の制」は、中国では明帝国のとき始まりました。日本では室町時代に当たります。これは中学受験に出ません。
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次に日本史の時代区分を見ましょう。古いほうから見ていきましょうか。
一番古い時代を「旧石器時代」と言います。人類の最も古い道具は石です。石を割って道具にしていた時代を旧石器時代と言います。旧石器は打製石器とも言います。だいたい12000年位前までが旧石器時代です。
その次に「縄文時代」が来ます。「縄文土器」という土器が作られます。器を作るというのはこれはすごいことでありまして、これで初めて人間は水を汲んで湯を沸かし、食べ物を煮ることができるようになりました。土で作った器の表面に縄の模様があるので「縄文」と言います。「文」とは「模様」という意味です。縄文時代は12000年前から紀元前5世紀ごろまで続きます。
次に「弥生時代」が始まります。「弥生土器」が作られた時代です。「弥生」は弥生土器が始めて発掘された地名です。東京都文京区弥生町で発掘されたから弥生土器と言います。紀元前5世紀から紀元後3世紀くらいまでが弥生時代です。西暦3世紀というのは、ちょうど中国の三国志の頃です。
次が「古墳時代」です。巨大な墓を作るのがブームになる時期というのが色んな民族でありまして、ピラミッドなんかがそうですね。日本でもそういう時期がありました。「大仙古墳」なんかが作られました。3世紀から7世紀までが古墳時代です。
6世紀頃からは文字で書かれた記録があります。聖徳太子なんかの時代を「飛鳥時代」と言います。奈良の「飛鳥」に都がありました。聖徳太子が摂政になったのは593年。「聖徳太子はコックさん」と覚えます。聖徳太子は子供の頃、厩戸皇子という名でした。馬小屋で生まれたからだと言われます。もう一人馬小屋で生まれた有名人がいますね、そう、イエス・キリストですね。偉い人というのは馬小屋で生まれるみたいですね。
次が「奈良時代」です。奈良に「平城京」という都が作られ、奈良で政治が行なわれました。710年のことです。「なっとう美味しい平城京」と覚えます。 え? その覚え方は嫌だ? 「なんと素敵な平城京」という覚え方もあります。平城京は平安京から見ると南にあるので「南都」ととも呼ばれました。
次が「平安時代」です。京都に「平安京」という都が作られ、そこで政治が行なわれました。平安京が作られたのは794年。「鳴くよウグイス平安京」と覚えます。余計な話ですが、平安京を作った天皇は桓武天皇と言います。平安時代を終わらせるのは平清盛という人です。平清盛たちを「平家」と言いますが、平清盛は特に「桓武平氏」と言って、自分たちは桓武天皇の子孫だ、と名乗っていました。ですから平安時代は桓武天皇が始めて、桓武天皇の子孫で終わります。物凄く余計な話ですが、私の遠い先祖は桓武平氏だと聞いています。
次が「鎌倉時代」です。鎌倉幕府を開いたのは源頼朝。牛若丸こと義経のお兄さんですね。源頼朝が征夷大将軍になった年は1192年。「いいくに作ろう鎌倉幕府」ですね。
次が「室町時代」です。日本史には幕府は3つしかありません。鎌倉幕府と室町幕府と江戸幕府です。室町幕府を開いたのは足利尊氏。足利尊氏が征夷大将軍になった年は1338年です。「ひとみさわやか足利尊氏」と覚えます。
室町幕府は8代将軍足利義政の頃、「応仁の乱」という戦争で、京都が火の海になりました。それ以降を「戦国時代」と言います。「応仁の乱」で片方の陣、軍事基地みたいなものですが、それが置かれた場所が後に地名となり、「西陣」と言います。「西陣織」の「西陣」ですね。「応仁の乱」は1467年に起きました。「人の世空しい応仁の乱」と覚えます。
戦国時代を統一するのが織田信長と豊臣秀吉です。「安土桃山時代」と言います。織田信長が死んだ年と、太閤検地があった年、同じ1582年です。これは日本史上たいへん重要な年です。必ず覚えなさい。「イチゴパンツの本能寺、イチゴパンツの太閤検地」と覚えます。
次が江戸時代。徳川家康が江戸幕府を開いたのが1603年。「いろおっさん徳川家康」と覚えます。
次が明治時代。大正時代、昭和時代、平成時代。
と、このようになります。
旧石器時代から弥生時代までを「原始」とも言います。
古墳時代から平安時代までを「古代」とも言います。大雑把に言って、一つの国としてまとまるまでの時代を「古代」と言います。
鎌倉時代から戦国時代までを「中世」とも言います。大雑把に言って、戦乱と分裂の時代が「中世」です。
安土桃山時代と江戸時代を「近世」とも言います。
「中世」と「近世」を併せて、「封建時代」とも言います。「封建制」と言いまして、小さな領地がそれぞれ独立国みたいになって殿様に忠誠を尽くす、というのが「封建時代」です。
江戸時代の終わりにペリーが来航します。1853年に「開国シテクダサーイ」と言って神奈川の浦賀に来ます。これ以降世界経済と日本経済が直結します。1853年以降を「近代」と言います。
1941年から1945年まで、日本はアメリカやイギリス、ソ連、中国など、ほぼ全世界を敵に回して戦争します。そして負けます。第二次世界大戦・アジア太平洋戦争の終了以降を「現代」と呼びます。
では、次回は旧石器時代から扱いましょう。
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ここまで授業ではだいたい1時間強かかる。何せ生徒が板書するスピードが遅い。5年の地理の最後の授業の時にここまで授業していた。
感じるところのある同志は をクリックされたし。
画像は http://piapro.jp/content/ojat4vz78rq99gmb から。
本日の動画↓ 派生動画を巡りまわって、やっとモーション元の動画を見つけた。このモーションは体重を感じさせるとても良いモーションなのだが、カメラや背景やモデルなどをちょっと変に懲りすぎてしまってモーション自体を楽しみにくいつくりになってしまったのが残念。しかしモーションは良い。派生動画は刻々生まれている。
本日の一曲↓ 「猫村いろは」はキャラが中森明菜とか山口百恵とかそーゆー傾向に向いている気がする。「いろは姐さん」と呼びたい。
もう一曲↓「いろは姐さん」らしさを生かしている曲。