「良いマンガと悪いマンガ」という区別は成立しない
以下メモする。以下は「慎重な「児童ポルノ禁止法の改正論議」を求める院内集会」のときの森川 嘉一郎さんの発言。
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/6d54a411e17f2a69a0997361e10d7b84
.森川 嘉一郎氏(明治大学国際日本学部准教授) 13:33-13:50
講演内容 創作物規制がもたらす危険性について
創作物規制がなされるとどのような危険があるのか、規制の範囲をきわめて狭めても壊滅的な悪影響は避けられない。 出版社もそれは分かっているが児童ポルノという名称もあり、大手であればあるほど口を出せない状況になっている。
私は「アニメの観光資源化」などで役人と話すと、役人は いいマンガ・アニメと悪いマンガ・アニメがあると思っている らしい。 そして、いいマンガ・アニメは健全な漫画家やメーカーが作り健全な国民が見るもので、悪いマンガ・アニメは不健全な漫画家やメーカーが作り一部の男性が見るものだと思っている 。 そして「悪いアニメやマンガだけを排除するにはどうしたらいいのでしょうか?」と聞いてくる。(会場で笑いの声が上がる)
しかし実際はいいマンガ・悪いマンガなどと分かれているものではなく、あらゆるクリエイターが渾然一体となっていいマンガ・悪いマンガなどの作品をつくり、消費者もいいマンガ悪いマンガわけ隔てなく消費している。 そしてアマやセミプロで腕を上げていった人が上に上がってプロになったりしている。このクリエイター層の桁違いな膨大さが日本のアニメやマンガを支えている。このような構図は欧米にはなく、欧米はプロであるクリエイターと消費者が断絶している。
(ここでアマ・セミプロの例としてコミケが紹介される)
これは有明で行われているコミックマーケットで、一般参加者は3日で55万人、参加サークルは3万人にも上る。一般にそういうものを扱ってるのは男性だというイメージがあるが参加の7割は女性だ(本当なのか?と思ったw)そしてその中でいわゆるエロを扱うサークルはサークル数ベースで3割、売り上げベースで5割くらいだといわれている。
次、いいマンガと悪いマンガに境目などないことの例として、幾人かの漫画家やクリエイターの例を挙げていく。例えば、文化庁の主催するメディア芸術祭というイベントで優秀賞や対象をとった漫画家がエロ同人書いてたり、ロリコン漫画家の先駆け的存在だったりする。また賞をもらったアニメのキャラデザをやっている人はエロゲ製作もしているし、マンガ版を書いてる人はエロ漫画家である。
結論
このように 日本のマンガ・アニメ文化や社会は渾然一体となっているので、外科手術のように悪い部分だけを取り除くのは不可能であり、もしそんなことを行えば日本のマンガ・アニメ文化を支える基盤は簡単に崩壊してしまう。
感じるところのある同志は をクリックされたし。
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