カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

〔書き起こし〕児玉龍彦、4/8「自分の酸素マスクをつけなさい」2

https://www.youtube.com/watch?v=RUrC57UZjYk&feature=youtu.be

升味;これあれですよね。慶応病院で研修医の方がたくさん罹患されたのは3月に…

児玉;永寿総合病院というのは院長も呼吸器科の医長も、みんな慶応の人です。そして慶応〔慶応病院〕にいっぱい患者が移る。それで慶応〔慶応病院〕に大感染を持ち込んだ。ところが、永寿の院長は一度も記者会見していない。マスコミが追っかけているのは被害にあった何も知らない若い研修医がみんな悪者として追っかけられている。
 この永寿の〔院内感染の〕実態を見ていただくと、ボロボロボロボロ、すごい数です。この内実はマスコミは最近3~4日、全く報道されていない。
 それで永寿で断られた患者が今、台東区や東大病院や順天〔順天堂病院〕にわっと来て、たいへんなことになっています。
 
升味;永寿総合病院というのは地域のかなり大きな病院なんですね。この中で感染者が出ました。先生のお話ですと看護師さんの病欠日数がふだんより多くて変だなっていうような状況になって、感染がわかったんだけれども、全件検査もやってないと。
児玉;検査はやってます。検査でやった結果として、どんどんどんどん、出てきた。
 ところがクルーズ船と一緒で、どんどんどんどん出てきたのを、外来を止めたというそれだけで。そこに通ってた人とか、いろんな問題はほとんど明らかになっていない。

升味;先生がおっしゃっていたのは、ここの中〔永寿総合病院〕で感染が拡大していく中で、 系列の慶応病院に患者さんが転院するとか、そういう中で今度は慶応病院に〔感染が〕移っていき…

児玉:永寿で診療外来を突然閉じました。それで他の病院へ行った方が陽性とされている件がある。そうすると永寿から湧き出して来るのが、東京中に行っているということです。

升味;よく言われるのは、医療はもう崩壊してきているのか?〔4月8日時点〕

児玉;基幹病院の崩壊がなぜ起こるかというと、病院の場合は入っている患者さんが感染してるかどうか分からなければ、内部から崩壊します。
 それで一つ内部から崩壊した病院があると、今の医療と言うなネットワーク医療ですから、ある意味で言うと、永寿総合病院は地域の検査とかリハビリの病院で、入ってきたのが短期に転院するということを一つの売り物にする、いわゆるDPC〔包括医療費支払い制度〕の中心です。
 そうすると〔一般患者を〕どんどん入れてどんどん感染さしてどんどん出したら、大変なことになります。ところが永寿総合病院で、「何科で感染が多かった」とか、「どんなところが問題か」ってのが全くマスコミに出ない。
 人数がああやってダラダラ出るだけで、どこの病院にその人たちが行ってしまうかとか〔が報道されない〕。
 もう一つは、院内感染が起こると膨大な検査が必要になります。
 これは和歌山がどうやって有田済生会を封じ込めたかというと、5人の感染者に対して475人の検査をやりました。大分は大分医療センター24人の感染者に対して612人をやりました。
 ところが永寿総合病院みたいに、これはちょっと前の数値なんですが、128人〔感染〕だとか、検査は1000人。慶応だというと、研修医が10何人(この時点で研修医含め15人)とかなると、職員2696人。そうするとこういう病院がみんな外来新患急遽も中止してしまったら、もう日本がめちゃくちゃになってしまう。

升味;そうすると先生、永寿はこう言われている、慶応はちょっとマスコミに取り上げられている、でも本当はもっと他の病院でも同じような問題が起こっている可能性が…

児玉;次のスライド出してください。
 一般病院の院内感染を防ぐということが一番大事でして。
 一つは地域の開業医さんの外来診療というのが日本の第一線の診療で、普通の皆さんがかかりつけ医で、すごく大事です。
 もう一つは基幹病院を守るということです。
 ところが専門家会議の話を聞いてると、発熱外来、それからホテル、ECMOの話で、この一番大事な一般病院への対策がゼロ。これではですね、皆さんが熱を出した時にどこへ行ってかかるかということが全くできない。そうすると、唯一の手は、発熱外来より検査に移して、検査が入院前にみんなできるようにするのが一番、リソースの上では、一番現実的です。

金子;病院の体制を分業化した時の、ど真ん中に院内感染を起きている。地域の中核病院、有田済生会病院もそうだけど、大分の国立の医療センターもそうだし、永寿も慶応もそうですよね。そこを守るって事がいかに大事か。そこが逝っちゃうと全部飛び散っちゃうということなんですよ。それを児玉氏は危機感をもって訴えていると思うんですよね。

児玉;そしたら全部抑え込み出来ないかって言うと、世界では「東アジア型」という抑え込みの格好が出ています。
 昨日(4月7日)、武漢は77日ぶりに部分解除。まだ居住地ごとの移動制限はありますが、かなり患者数が減ってきたという。
 それで、いま世界でやってる対策はどういうのかと言うと、徹底隔離して、感染集積地には医療人材を投入する。千のベッドを10日間でふたつ作ったり、5万4000人の看護師さんや医師を武漢市に投入する。
 隔離というのは、感染集積地と感染非集積地を分けて、感染集積地に医療人材を投入してこれを制圧するという格好です。
 それから2番目に、それをやるにはもともと膨大検査がないといけない。膨大検査の後で、ビッグデータではないんですね。ビッグデータではなくて、我々プレシジョンメディスン精密医療というんですが…。今、日本の政府がやっているのは、全く関係ない、ただのNTTドコモのデータを見て、誰が何人なんてバカなことをやってますが、こんなのは全く時代遅れ。
 今やるのは、感染者が何人いて、感染者がどこを移動して、どこに集まった人が感染したかということ見なくちゃいけないのに。
 ですから今の政府のやり方って全部一括、全部何とかって実は何にも細かいことをやっていない。
 戦艦大和でやるみたいなもので、飛行機の時代に、ドローンの時代になっているのに、まだ戦艦大和でやっているというようなバカな政府のことばっかりです。
 ただこれで制圧できる可能性がないわけではなくて、緊急事態宣言が出される中で愛知がない。これはですね、PCR 検査の4月5日までのを見みますと、東京が一番酷いって言ったのは、発見者の3.6倍しか〔検査を〕やってないけど、愛知県は12.8倍までやってまして。そうすると、福岡なんかはどんどん増えてきちゃうのに、愛知は一定に抑えられている。dからきちんと検査をやれば、和歌山や大分のように抑え込める可能性がまだないわけではない。そこに全力を挙げないといけないわけです。

升味;大量の検査をしなきゃいけないということになるわけですが、巷で言われているのは、PCR検査を増やすべきではないかとか、あるいは、それをすると医療が崩壊するのではないかという意見が出てますけど。

児玉;PCR検査を増やすことができるかというと、簡単です。

升味;そうなんですか?
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〔書き起こし〕児玉龍彦、4/8「自分の酸素マスクをつけなさい」1

〔書き起こし〕自分で考えいのちを守れ! 新型コロナと闘う その先の未来へ200408 
https://www.youtube.com/watch?v=RUrC57UZjYk&feature=youtu.be 書き起こし


〔「デモクラシータイムス」紹介文〕
 児玉龍彦先生(内科医、東大先端研がん・代謝プロジェクトリーダー)と金子勝先生にうかがいます。
 緊急事態宣言は出されましが、中身は外出の自粛。東京では、すでに病院の中に感染が入り込み、中核病院が崩壊しようとしています。感染の広がり調査し、感染が集中する地域を確定して封じ込めそこに周辺から医療資源を大量に投入する、今こそ正しい感染症対策に立ち戻らなければ、なすすべもなく東京は崩壊します。「大量検査、徹底追跡、隔離徹底」を当初から訴えてきた児玉龍彦先生に現状を聞きます。
 新型コロナは、「軽症」に分類されている人でも高熱が長く続き、痛みも強く、消耗しています。その実態を広く共有し、東京の医療資源の有効活用を図るリーダーがまずは必要です。
 金子勝先生の緊急経済対策批判とともに、ぜひ。
収録は、2020年4月8日

〔以下書き起こし〕

升味(司会);こんにちは。今回は「新型コロナと闘う その先の世界へ」という新しいシリーズをお送りいたします。
 皆さんご存知の通り緊急事態宣言が出ました。テレビで見ると、質問がちょっと面白かったですが、はっきり言って中身がほとんどないんじゃないかと思うほどのものでした。
 今日はお客様にあちらから、まず立教大学特任教授の金子勝先生。
 それから、ここのところデモクラシータイムスで爆発的人気を博しておられます、児玉龍彦先生。
 今日は前半で感染症対策について。この緊急事態宣言の中で感染症対策って言葉が出てきていますが、感染症対策ってこんなもんでいいのかっていうことについて児玉先生にお話を 伺い、後半ちょっと緊急経済対策が全然なってないじゃないかということを金子先生に伺いたいと思います。
 ではまず児玉先生。緊急事態宣言が出たわけですけれども、報道を見てましてどうですか?

児玉;これは「慇懃無礼に『何もしない』と言った」、ということです。「我々富裕層はおうちにこもるから、貧乏な人は我々に食事は配達して髪を切りお店は開けてなさい」ということです。

升味;いくつも質問をいただいてるんですけれども、ここに至ったについては、今までやっていた感染症対策はそれなりに上手く行ってたんだけれども追跡できない患者さんがすごく増えてきて、オーバーシュート(感染爆発)になる直前であるということで宣言が出たという理解なんですが、児玉先生これオーバーシュートって本当に起こるんですか?

児玉;オーバーシュート(感染爆発)が起こる可能性がものすごく増してきています。
 一番怖いのはですね、「データがない」。世界で一番データが少ない国になってしまいまして、その中で感染が二次三次となっている。
 それでその中で、しかももう一方でですね、テレワークとかしきりと言われて、政府とか大学とか大企業がどんどんテレワークと。自発的にやめますよと。
 ところが弱者は慇懃に働かされる。強制的に止めさせないから、中小の企業・コンビニ・スーパー・配送業・理髪業は、社会的富裕層のニーズに応じて禁止されないから働きなさい、保証はしませんと。こういうものが出てきた。これではもうオーバーシュートは全く止まらないです。

升味;このコロナウィルスっていうのが、すごく「しつこいウイルス」として特徴を持っていて、はびこっていくとなかなか退治が難しいって先生おっしゃってるんですけど、具体的にはどういうところが?

児玉;賀来〔かく〕先生〔賀来満夫・東北大名誉教授〕という人がいて、その人が「このウイルスはしつこいですよ」と。それから「このウイルスは突然人の体に入って消えるまでかなり長い時間かかりますよ」と。
 賀来先生っていうのはですね、こんにち問題になっている、鼻の〔鼻から検体をとる動作〕スワブっていうPCR検査する、あれを臨床検査技師さんやなんかでもできるようにしたという、ずっと前からやっている、そういう方だったんですよ。だから感染症対策の、日本で唯一「ソーシャルデザインの父」と言われてるが、その人が「しつこくて大変だ」と言ってます。
 それでそれは何故かっていうとで、コロナウイルスはですね、今まで呼吸器で入るというのと、消化器で入るのというのがあるんですが、その両方で感染しています。それで今回は武漢の食品市場・屋形船・クルーズ船の食事係。かなり食事から入ってる特徴もあると。

升味;なんか私たち、報道を見ていると、「マスクをしましょう」「咳エチケットをしましょう」みたいな、咳をして空中に舞って、それを吸ってしまって肺炎になるって言う印象がすごい強いんですが。そうじゃなく?

児玉;クルーズ船で2週間後に検査をしまして、消毒していたところはみんなウイルスが出ないんですが、居室、人がいた部屋に入って消毒していないところは、2週間経ってもウイルスがいっぱい出てきて。
 ですからこの「ヒト・ヒト感染」でのモデルではダメで、「ヒト・モノ・ヒト」という感染ですね。
 それからもう一つはですね、このウィルスは非常に細胞に強い親和性を持ってますから、少ない数でも〔人体に?〕残ってるとまた出てくる。
 それからもう一つは、このウイルスは免疫の反応を過剰にしたり弱くしたり色々動かすから突然重症化する。

升味;免疫が過剰になるとか、その抑制されるって例えば具体的にはどういう形になるんですか?

児玉;サイトカインストームと言って、いっぺんに重症化するとか、逆に「日和見感染」って言って、いっぺんにいろんな他の感染が動き出すとか。

升味;「日和見感染」は随分昔ですがエイズが最初に流行ったときに言われてました。免疫が弱ってそのちょっとしたことですぐ肺炎になったり炎症を起こしやすくなったり。

児玉;このウイルスでこんな薬が効く、あんな薬が効くってよく出てきますが、ほんとうにウイルス自体に効いているのではない場合もかなりあるかと。

金子;アビガンが効くとか言って…

児玉;アビガンは抗ウイルス剤です。ですからこれは〔効く〕可能性があります。次を出していただけますか。

升味;東京の状況なんですが…

児玉;もうちょっと分かりやすくすると、小池〔百合子〕都知事と大曲氏〔大曲貴夫・国立国際医療研究センター・国際感染症センター長https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/747134/〕のですね、「検査制限」というですね、とんでもない、世界でこんな議論は聞いたことがないものが、日本中のもっととんでもないことは、マスコミが流し続けました。
 それで東京は、世界一酷い日本の中で、日本一酷い検査制限をやってきました。
 これはですね、「専門家会議」の大曲さんが言ってたのは、感染症外来に患者がいっぱい来たら困ると。感染症外来で待ってる間に伝染るじゃないかと。
 ところがですね。日本の医療の中で感染症外来ってのはほんの小さい部分であって。それ以外みんな検査しない格好にしちゃったわけです。だから大曲さん達の自己利害だけ自己中の議論があたかも正論のように感染症の専門家の議論として広められた。検査制限の結果として、今一番東京中に感染を湧き出させているのは、「永寿総合病院」という病院です。
 この病院は屋形船とフランス帰国者から、感染者を預かりながら、病院中に感染させまして、それを慶応病院他周りの地域医療に延々とまき散らし続けています。
 もう一つ問題は、東京都は一貫して院内感染を隠そうとしてきました。
 例えば和歌山であるとか大分は、県知事を中心に、「厚生省の制限なんか問題にしない」と言ってやってきたのに、東京都だけはもう酷い事をやっている。
 それで東京都からこの病院の中の感染の実態が明らかになることがほとんどない。ところがほんどないのに研修医が失敗したりすると、研修医がとんでもない奴だという記者会見が起こって被害にあった研修医があたかも罪人であるかのように後ろから鉄砲を打つことをマスコミがみんなしてやっている。
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〔書き起こし〕「自粛で東京は救えるか」2

https://www.youtube.com/watch?v=7EtDPtKd4L0 の書き起こし

金子;あの、大学病院はかなりPCR検査機もっているはずでしょう? 研究機関を含めて大学にはかなりあるはずなのに、なぜそれが進まないのかっていう。何が壁なのかっていうことを。

児玉;それはですね、文科省の政策です。文科省はですね、今、大学なんかに 指示を出して、全部閉鎖してオンラインにしなさいって指導しています。
 実はオンラインで大学が機能できるかというと、教育機能なんかはオンラインでもだいたいできますが、できないのは、コロナウィルスに対する科学者を結集する、要するに遺伝子工学であるとか、検査手法であるとか、新しい機械の開発であるとか、情報を駆使してやるというそういうところものがオンラインできません。たとえば色んな情報機械動かしてサーバやなんかそういうところを含めてですね、遺伝子のPCR検査を改良したりとか、抗体の迅速化とかキットの供給だとか、鼻のソワベルなんかもアメリカでは自主採集なんてのが出てますが、そういうのが安全に行えるかだとか、そういう作業を大学で基礎の部分をやんなくてはいけない。

金子;聞いてみると厚労省だけじゃないね。文科省がけっこう大きい。一斉休校をやった時もすげえ曖昧な指示だったし。研究体制も。大学で全くしてないわけ?

児玉;一番問題は、こういう時には、厚労省が叩かれているときは、文科省のお役人は不作為に徹します。〔音声乱れ〕感染症に対して一番向き合わなくてはいけないのは、基礎医学の人たちや、機械開発の人たちでして、陽性と偽陽性、陰性・偽陰性というのを分けていったりというようなオフラインの作業をしなくてはいけません。このオフラインの検査オフラインの治療、そういう作業が今次々とシャットダウンしている。
 今は「レベル3」というのがあって、もうみんなやめなさい、それで「レベル4」になったら「コロナの研究もやめなさい」ってのが、今の萩生田文部科学相から出てきている。

升味;どうしてやめないといけないんですか?

児玉;基本的には今の日本のお役所、厚労省加藤さんの厚労省、それから萩生田さんの文科省もそうなんですが、今までと違うことをやって非難されるよりは、何もやらないで行った方が安全という、そういう、何もやらないで引きこもってしまえば一番安全というのが、今の解釈。

升味;緊急事態宣言を出すというのは普通の時のやり方だと対応できないから緊急事態を宣言するわけですよね。その際には、例えば日常であれば縦割り行政になっているところをとにかく誰か緊急に対応するリーダーを決めて、あれだけの国家の資源を、どれだけ有効に使うかっていうことを、誰かが決めて、もうごちゃごちゃ言うなと、みんなの命を守るためにはこういうシステムにしなきゃいけないんだから、みんな協力してよっていうふうになるのが、本来の緊急事態を宣言する意味だと思うんですけれども。そうはなってないんですか?

児玉;それは専門家委員会の中に結局失敗した人ばっかりがいて、責任を取らない。それで今の遺伝子工学とか情報科学を知っている人がいないせいです。
 一つの例を示しますと、次に検査を何のために増やすかということで、私どもドライブスルー検査というものを提起している。ドライブスルー検査して陽性者がたくさん出てきたらどうするという提案は国からではなく民間から出てきています。驚くべきことに日本財団はコロナウィルス緊急対策で大幅に不足する病床確保に向けて「船の科学館」お台場など2か所に1万床を目指す提案をやっています。
 それで船の科学館みたいな動きは非常に大事でして。ドライブスルー検査をやるとしたら、船の科学館の前で、船の科学館の辺りって駐車場もいっぱいありますし、ここでやって、すぐには結果が出ないんでいろんなとこでやってもいいんですが、もし軽い、自覚症状のない方でしたらまずこちらへ来ていただいて、ここでスクリーニングして、しかも猩々のない方でしたらこちらで2週間過ごしていただくことができて、そういうことが民間から出てきていて、専門家会議や厚生労働省からは出ていない。そしてこういうところを一万床維持するとしたら、自衛隊医官、ボランティア、色んな移動式のX線の写真機やCTの検査施設なども非常に急いで集めないといけないですし。
 こういうところにアビガンの治験やなにか集中する。抗インフル薬のアビガンが有効かもしれないという話が出てきてまして、それを治験するために日本政府が世界へ輸出を始めていますが、なぜそういう治験を希望している人を日本でやれないのか、アビガンは軽傷な方の治療法ですから、ここにそういうことも集中するという専門的なリーダーが必須であり。

升味;この日本財団の試みというのはなたかがリーダーシップをとって医療体制を構築していらっしゃるのですか?

児玉;いや、まだ日本財団がこういうものを作ろうと言い始めて、色んなお金を出します、寄付金を集めます、というのが進んでいる段階であって、国がこういうのを支えるといったリーダーがいないと、さまざまな要請を統合していくというのが一番難しい。

升味;検査に関しては大量にやることが必要だとなってきていると思いますし、NHKの特集なんかを見てもWHOの専門家の方がやっぱり日本はとても少なすぎるというようなことをおっしゃっていて、検査拡大の方向にはもう社会的にそういう要請になっていると思うんですが、その政府の方は全然動いてる気配が先生から見るとないんですか?

児玉;イニシアチブをとって問題を解くのに、今まで検査を抑えて状況が判らなくなってますから、何回やっても2週間先に判るからひたすらクラスター理論でやれということで、今のデータサイエンスのもういっぺん〔聞き取れず〕元に戻って。
 それからもう一つ、今のデータサイエンスで必要なのは、旧式のビッグデータという言い方ではなしに、今は、精密追跡、面倒な言い方をします。
 今日本で、政府が出てくると、GPSやなんかを使ってやると言っても、NTTドコモだとか楽天だとかそういうのを使って、まとまったデータを見るという。
 でも「感染していない人の動き」を見てもしょうがないわけです。
  GPS追跡で世界でやってるのは「感染した人の追跡」です。

金子;彼らの理屈としては、8割接触削減するために「三蜜」とかそういう話、「クラスター」もそうなんですけど、ビッグデータで分析すればなんかさっきのことをやってるように言ってるんだけど。

児玉;これはですね、今回のコロナウィルスの性質を取り違えているんですよ。
 今回のコロナウィルスは最初に武漢の食品市場から始まって、屋形船だとか、クルーズ船も食事係が。いわゆる「接触感染」のルート、要するに一番多いのは消化管から入るやつなんですが、吐物とか便とかにいっぱい出てきます。
 冬の北海道で見られましたように、インフルエンザ型の飛沫やなんかの空気の感染、換気の悪い寒冷地の狭い部屋で起こるという。 両方の感染を持っています。
 ところがこの旧来のインフルエンザ型の感染経路の防止だけでそれをやってしまったという。
 それで今、中国なんかで行われているのは「コロナ GPS追跡」というのを行っています。
 その一例を、マレーシアとかで行われているやり方をやりますと、「活動制限令」というのが出てますが、陽性者は「パンデミック番号」というのを付けます。それからお店や学校や会社なんかは「匿名化番号」というのを付けます。これで集積地を同定して開示する。
 この一人一人が分からないようにして、カルテを預かる医師の責任リーダーをはっきりして、マイナンバーみたいなものと紐付けない。安倍総理でも枝野党首でも陽性になったら匿名化して追跡されますよと。そういう 例外のない追跡をやらなくちゃいけない。
 ここは日本のマスコミに出てきますと、マレーシアでジョギングで日本人逮捕が起こったと。これは外国人への人種差別だとか、こんなのしか出てこない。こんな見当違いなマスコミが出てしまっています。

金子;個人の医療情報がいろんなものにリンクしないように匿名化するっていうことを厳格にやるって事だね。

児玉;それからもう一つはですね。そうは言っても責任者は見られちゃいますから、カルテを預かるということと同じですので、責任者ははっきりしないといけない。

金子;法律的には時限立法みたいなので縛りをかけていくことなんかも大事なんでしょう?

児玉;パンデミック番号をつけて、責任者と、従来のマイナンバーと紐付けしない、というのがとても大事です。
 もう一つ、支援が必要な人たちがいます。これは今から出てくる社会インフラ、社会を支える人の全面支援。おそらくこのあれ〔移動自粛要請〕が3ヶ月以上続くことになりますから、病院、介護、交通機関、食品・生活必需品、ガス・水道・電気、警察消防、低所得者の保護に当たる人、これらの人のための保育園・学童。
 こういうところで一つだけちょっと追加したいのは、抗体検査という。早期の人でPCR 陰性の人がわかる。それからしばらく時間経った人で免疫パスポートという免疫力の指標になる、そういうことがコロナウィルスに対する抗体が出てくるとわかるようになってくる。ですから社会を支える人を支援すると同時に抗体検査を徹底していく必要があると思う。

升味;抗体検査というと、新聞を見ますと、ドイツとかイギリスとかヨーロッパで目標にして進めようとしていて、PCR検査とどう違うんですか?

児玉;抗体検査は血液でできます。血液にはウイルスが入っておりませんので、どこの検査室でもできます。実はですね、武漢ヨーロッパで一番使われているのは、日本製のJSRというビーズです。日本の技術をベースに作られている物が世界で使われて世界中のスタンダードになっています。
JSRのビーズを使って中国のメーカーがこれを機械化して、それが世界中のスタンダードになっている。
それで最初のIGM〔抗体〕というのはまだ早期ですから、これはPCRと併せて検査に使う。IGG〔抗体〕というのが増えてくるとかなり感染を抑える力が出てくる。ただこれはまだ証明されていませんから、研究が必要です。
 ところが大学を閉じてしまっていることで、研究できなくしてしまっています。日本発の技術が世界で使われているのに、日本の文科省ではこういうところが全く応援されていない。むしろ閉鎖するということで妨害されているというのが深刻な事態です。

升味;日本でも抗体検査に取り組んで実現化ようという動きはあるってことですよね?

児玉;以上の四つの課題。もう一度まとめますと、
1;膨大検査で病院を守る
2;ドライブスルー型の検査は船の科学館型の大量収容できる施設の整備と合わせる。
3;GPS 検査の匿名化と個別追跡
4;ライフラインを守る人の支援を非常に強化する
これが四つの課題です。

升味;PCRの検査とともに抗体の検査もして、崩壊の危機に来ている病院をなんとか持ちこたえさせてやっていくしかない。

児玉;もう一つ重要な問題があります。
 昨日、鍾南山先生が世界会議を開催されておりまして、そこで世界中のデータを集めて恐るべき報告をされていまして。私これはですね、大学の研究者を全部動員しないと駄目だと思っています。それはウイルスが進化して、ウイルスの変異のスピードが速くなっていく。それが悪い方向へ進化していまして、実は色んな薬が投与を試みられたりしまして、抗生剤の時もよく言われるんですが、そうすると変位のスピードが速くなります。それで中国型と違うヨーロッパアメリカ型というのが非常に増えている。それでこの第2の波が来ますと、さっき言った PCR 検査という簡易検査で終わんないで、シークエンスという一つずつ遺伝子配列を全部読んでいく、ウイルスを細かく分析することができないといけません。
 それで日本はこの PCR 検査の能力もすごくありますし、シークエンスの能力もものすごくあります。情報科学のサイエンティストもいっぱいます。こういう人たちがみんな閉鎖されてオンラインしかできない、オフラインの実験とか研究ができないというと、これは本当に日本が死んでしまいます。
 そこへ向けての国を挙げた体制を作る。鍾南山のようなリーダーを選んで早く変えないとどうしようもないことになってしまいます。

〔以下、升味と金子の発言略〕
https://www.youtube.com/watch?v=7EtDPtKd4L0

〔書き起こし〕「自粛で東京は救えるか」1

〔書き起こし〕新型コロナと戦う その先の世界へ 自粛で東京は救えるか 膨大検査は、医療崩壊を防ぐ
https://www.youtube.com/watch?v=7EtDPtKd4L0 の書き起こし

升味(司会) 新しいシリーズを始めましたけれども、新型コロナをめぐる状況は日々刻々と変わってきています。それで無理を申し上げて、また金子先生と児玉先生に参加していただき、緊急版をお送りいたします。
 今日のお題は「自粛で東京は救えるか 膨大検査は、医療崩壊を防ぐ」ということです。
皆さん身近なところの病院で身に染みてお感じになっているかもしれませんが、拠点病院・中核病院が、外来が非常に難しくなってきている状況もあり、また救急医療の学会がふたつあるんですけれども、こちらから救急医療が崩壊の瀬戸際に来ていると。一部の病院では防護服も足りなくなりそうになっているという声明を出されています。
 こういう状況下でいったい今何をしたら良いのかということを児玉先生に伺いたいと思います。この中には新しい抗体検査の未来のような話もありますし、民間が率先してこの危機に対応しようとしている者に対して政府が必ずしもをきちんとしたリーダーシップをとっていないということの話もあります。
 それではご出席者は、東大先端研がん・代謝プロジェクトリーダーの児玉龍彦先生と、それから立教大学特任教授の金子勝先生です。よろしくお願いいたします。
 では児玉先生。東京はすごく感染者が増えているという報道はありますが、本当のところどうなっていると見たらいいんでしょうか。

児玉 はい。今、日本全体で感染者が増え続けて、それから日本全体で、地域の基幹病院と言われる市民病院だとか医療センターだとか大手の民間病院だとか、そういうところで次々院内感染が おこってしまっています。
 それからさらに いろんなスポーツ界なんかでも、柔道界なんかでも、どんどんコロナが広がってきていて、とてもオリンピックどころではない。まったくそういうものが現実的でなかったということが分かってきたということがおこっている。
 その中でも特に注目されます医療崩壊の心配というものは、どういうことが起こってるかと言って、東京で一番中心的にこの感染者が出ているのは、上野永寿総合病院というところです。ここは実は2月の屋形船の感染者と、フランスから帰国した感染者が入院していたわけですが、そこで3月23日に入院者2名に PCR 検査で、感染が広がってることが分かった。それから3月29日までに一挙に100人近い人が感染してることが。それで病院の中なのに看護師の病欠人数が普段より明らかに多くて、おかしな感じがしていた、という格好で、結局、昨日段階の報告では20人死亡160人感染ですかね。そういうところまで行ってしまった。
 それでこの病院の非常に困ってしまうところは、1日100人以上外来患者を見ておりましたから、2月の屋形船から感染が広がっているとすると、3000人以上の方を追跡調査しなくてはならない。
 そしてこの病院からさらにまた転院されている方がいらっしゃいます。永寿総合病院は400床で、救急車が毎晩10台来る病院ですから、そうするとそこから次々転院していくという、たとえば慶応病院に転出された方が、そこから18名の集団感染を起こすというような格好で次々と色んな所へ感染が広がってしまっている、ということが起こっている状態です。

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今どうなっているか
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東大病院
 
升味;他の病院でも例えば墨東病院で一時、救急対応を止めていたり。あるいは私たちですと噂の域を出ませんけれども東大病院とかそういうところでもかなり大変になってるとは聞いてるんですけど、それは本当なんですか?

児玉;今ですね、すごく難しいのはですね、色々な病院で院内に来ている患者をもう一度検査し直さなくちゃいけない。永寿総合病階から外来で患者さんが来られますと、すぐコロナの検査をしたり、その患者さんを別な部屋へ案内しなくちゃならないけれども、そういう方がたくさんいらっしゃいます。この写真に出ていますのは、いつもピーク時の10時30分の東大病院の外来受付4月9日の写真ですが、それを見ますともうほとんど患者さんがいない。
 それでお医者さんは一生懸命 FAX で処方箋送ったり、患者さんに「今日は外来非常に難しいから来ないでください」ってことを切り替えて。これだけじゃなくて、病院はコロナの患者さんを引き受けたり、重症の患者さんの対応を準備するために病床を開けるなどの社会的責任を持ってきます。
 そこにどういう患者さんが感染して出てくるかってのは。実は東大病院って永寿総合病院からすぐなんですよね。近いんです。

升味;そうしますと先生、〔この画像は〕誰も座っていないような受付ですけれども、これは患者さんを受け入れていないからこうなってるって事なんですか? 

児玉;ですから非常に難しいです。院内でも入っているかもしれないということになりますと、院内感染を防ぐには全部検査しない限り無理になってしまいますので 。手術の停止であるとか。急激に衣料が萎縮していくと言うか。
外からは医療放棄に見えるんですが、そうではなくて、防護体制を作り直さなくてはならないということに今なっています。
 
升味;お医者さんの側としてはこの患者さん、弱った患者さんが病院に来て、そこにある医療関係者とかそういう人たちが感染してるかどうかわからない状況で診察をしたら、手術をしたり検査をしたりすると、そこでまた広がってしまうかもしれないという心配もあるからその形になってるって事ですか。

児玉;それでですね。武漢で起こったことを紹介します。武漢では鍾南山さんという、SARSの火消し役と言われる方が実際に武漢に入って、83歳のご老人のお医者さんなんですが、非常に素晴らしいリーダーでして。いつも感染が起こると火消し役として出てくる経験をお持ちの方がいらっしゃいます。
 1月18日、鍾南山氏のチームが武漢に入って、それまで地元政府が公にしていなかった事実を発見します。
 それは第1番目に十数名の医療従事者の感染。それから濃厚接触者の追跡ができなくなっている。それから1月16日以降、病院での検査が一件も行われていなかったことを発見しました。

金子;これって今の〔日本の〕状況とそっくりじゃないですか?

児玉;そっくりでしたが、ここからが全く違うのは、鍾南山氏を中心とする専門家は、北京に翌日戻りまして、視察で得られた知見を、中国の健康保険政策を策定する国家衛生健康委員会に報告しました。そしてこの時、鍾南山氏が武漢のロックダウンと、それからの千人の病床増設ということを提案されます。

升味;〔そこまでは〕東京のさらに初期の状況に入っていますよね。医療従事者の感染が問題になり、その濃厚接触者の追跡の形はできなくなり、検査が非常に少ないという。

児玉;そこへ専門家が入ってリーダーの専門医師が1日で状況を変えます。そして23日には武漢のロックダウンと千床の火神山病院と雷神山病院の二つの病院の建設が始まって、これが2月3日に完成して、人民解放軍の医師とか看護師とか5万4000人が投入されるという驚くべきことが行われました。
これは一応、ロイターの「封鎖の内幕」というところに書かれていて、今ご報告します。https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-wuhan-scientists-idJPKCN21R1E6

金子;今の話を言いて、今我々は岐路にあると思うんですよ。専門家委員会は接触を8割減らせば1か月で減るとか7割だと2か月になるとか言ったらこういうの話ばっかりやってるんだけど、休業をして、夜をねなんとなく検査をしてないまま夜が感染源だみたいな、茫漠とした話をやってるんだけど、ちょうどこの状態で起きた時、中国で起きたのは、児玉氏がずっと言っているんだけど、院内感染と家庭内感染。これが異様に広がっちゃって後で収拾がつかなくなるっていう。同じような道をたどってるんじゃないか。

升味;ここで転換をしないとどうしようもないところにきているというのが児玉先生のご意見ですよね?

児玉;ここ一番大事なのはですね。この時に、この後に、WHOが中国と共同調査をします。それで日本の感染研の先生も参加されていらっしゃいます。そこで膨大な検査をやって膨大な追跡をやって、感染集積地に医療を集中的に入れると。感染が集積していないところは個別の追跡に切り替えて、感染集積地を救済するように向かう。 precision medicine 精密医療に切り替えるわけです。
それをWHO の報告が言っているのに、世界がこの WHO 報告の意味をよく受け止められなかった。その WHO 報告に従っているのは、韓国・台湾・香港・シンガポール・マレーシアなど東アジアの国は一定の抑え込みを示して、すでに中国と韓国は ピークアウトを示しつつあります。

升味;現状すごく大変になっている、だけど政府から出ている方針は「外出するな」それから「おうちにこもれ」「人との接触を避ける」これだけですが、これだけで東京が助けられるかって言うと全然そうじゃないって、みんななんとなくわかっていると思うんですよ。もっと方針転換をきちんとしてもらわないといけないということで。先生のご提案というのはこういうことになるんですか?

児玉;膨大検査をやるということはもうだんだん異論がなくなってきたと思う。だけれどもただ検査をやるということではなしに、膨大検査っていうのは一体何のためにやるかって言うと、膨大検査に二通りの議論が混同されています。
 一つ目。膨大検査でどこを守るかというと、守ってほしいのは基幹病院。ですから地域の中心になるような病院で、色んな一般医療の中心でもありますよね。
 今までいろんな感染がおこって、〔和歌山の〕有田済生会病院から、大分医療センター、門司の新小文字病院、色んな所がありますが、基幹病院って言われる地域で最も大事な病院、ここの外来に来る人。入院してる人。医療従事者。そういう方は、基本的に全部検査をしなくてはならない。
 たくさん検査をやってサンプリングをする。こういう病院のそれぞれの地域の、何人外来が来て何人陽性であったかっていうのが分かると、実はその地域にどの程度深刻な問題があるかということがすぐわかります。これが一つですね。
 それで、この検査をやることによって病院の中のお医者さん達が疑心暗鬼になったり、救急を止めるっていうことをやらなくて済むように、病院前にテントを張って、普通の外来の方は1日前に来て検査をやって、翌日診察を受けると。そういう格好にせざるを得ないと。
 病院内ではお医者さん看護師さんなんかをかなり広範に検査しないといけない。慶応大学病院のような例ですね。


自粛で東京は救えるか~ウイルスは変異した!PCRと抗体検査【新型コロナと闘う 児玉龍彦×金子勝】20200412

バリ島で気づいたこと

1;俺の移動範囲はご当地高級ホテルとインドネシアが威信をかけた観光施設だけという制限があるが、トイレは見た限り全てTOTO製品だった。
2;ウォシュレット機能が日本とは違い、トイレ便器横に風呂のシャワーのミニチュア版みたいな小さい細いシャワーが併設してあり、それで手動でお尻を洗いなさい、という仕組みだった。
初めはこの便器用シャワーの存在に気づかなかった。気づいて使ったのは一度だけだった。
使用時には違和感があったが、日本に戻ってから考え直すと、あの便器用シャワーはあれはあれで合理的だ。インドネシア文化圏だとインド風にお尻を手で拭く習慣があっただろうからその発展型だろうなとか思う。
どこの国だったか記憶があいまいだが(イタリアのホテルだったような気がする)女性のビデ用に専用便器がホテルにあったのを見たことがあるが、それよりずっと合理的だ。
3;渋滞が多い。スクーターの交通量が多い。対向車線から大量にスクーターが来てビビらされる。交通マナーは日本の感覚だと悪い。
4;パトカーは青い。パトカーの点燈も青い。パトカーのサイレンはゲームの効果音、マリオの効果音みたいな感じで、サイレンだとは初め気づかなかった。
パトカーは有料で先導をしてくれるそうだ。たとえば結婚式の移動の際などにパトカー先導をお願いするそうだ。日本では考えられないことだが、あの渋滞を考えると合理的ではある。公共交通機関が貧弱でたぶん電車は存在しない。バスもどれだけ遅れるか判らない。なのでたとえば結婚式の時の移動は集団で各自自動車で移動するわけだが渋滞を考えると有料でパトカーに先導してもらう方が合理的だ。お国違えばいろいろ違う。
以上書きかけだけど、今日はここまで投稿する。
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バリ島へ行ってきた

1;
年末年始は我が観光業はほぼ一週間満室が続いた。
その最終日である1月5日(日)発、1月11日(土)帰還、のスケジュールで、妻と娘とバリ島へ行った。
このスケジュールは妻が決めたが、ちょっと無理があった。1月11日は土曜なので我が宿泊施設は満室だ。正確には少し空室が残っていたがこれ以上客を取らないよう予約サイトを設定して出かけた。
1月10日(金)に日本に戻り、我が宿泊施設の準備を1月11日(土)の午前中に行う方が順当だった。
昨年は老父の死後なので旅行は地味目だったので、妻の憂さを晴らすことをメインの目的として、少し無理目のスケジュールとなった。
このスケジュールに老母は不満を表明した。金曜日帰宅が順当だ、という。そのこと自体は妥当な意見だ。
だが、老母の不満の裏側には、いつも老母抜きで旅行していることもあると感じた。老父が生きていればともかく、老母一人で留守番というのはたしかに心細いものもあるだろうし、常に老母抜きで旅行しているというのはちょっと不自然感がある。
とはいえ、老母と一緒に連泊旅行というのは、俺も精神的に無理だが、妻も精神的に無理だ。正直言って、老母の顔を見ない時間が欲しくて連泊旅行しているからだ。老母を乗せて長時間自動車運転するだけでストレスで俺も死にそうになるし、妻も死にそうになる。
妻と相談した。来年は、鳩バスのような旅行で、老母を含め1泊くらいの旅行をしよう。「いつも老母抜きで旅行しやがって」という老母の不満を解消させる必要がある。また老母とは一度も旅行しなかった、と、娘に記憶させるのは宜しくない。鳩バスのような旅行なら、車中の老母の錯乱で運転事故起こす可能性もなく、どうにか俺と妻の精神も耐えるだろう。
老母連れの旅行では全く休息にならないので、老母接待の1泊旅行という「仕事」を終えたら、妻は娘と妻の妹夫妻とで何泊かどこかへ旅行してリフレッシュしてもらうこととしよう。
という来年の旅行計画を決めた上で、出発した。
1月4日(土)の夜のうちに成田まで公共交通機関で行って、前泊して、11(土)も公共交通機関で戻る方が楽かな、と調べたが、4日(土)の高速バスが満席でその計画は頓挫した。また4日より5日のほうが道路が空いているようなので、5日朝、家を発った。
ガルーダ空港で往復した。直行便で片道約7時間かかる。バリ島へ行った後現地ガイドの方から聞いたところ、フィリピン空港乗り換えのほうが楽で安かったらしい。もしも次回があればそうしよう。
2;
1/5から1/8まではVILLA AILへ宿泊した。趣味の良いコテージ型のホテルだ。
https://www.villaairbali.jp/
バリ島は赤道に近いので、気候は夏だ。おととし行った同じ時期のハワイはもっと肌寒い感じがあった。バリ島の空気は湿気が多い。ハワイの空気はもっと乾燥していた。
バリ島の1月は雨期だそうだ。現地ガイドさんによるとベストシーズンは6月だそうだ。雨季と言っても長時間の雨は降らない。特に滞在中は早朝にスコールのような雨が2時間弱降った程度で、ずっと晴天だった。俺たちは運が良い。
ハワイはアメリカの一部なので物価が高かった。日本は貧乏になったんだなあ、とハワイでは感じた。ハワイでは同時期に日本人客はほとんど見なかった。
バリ島はインドネシアなので物価は安い。現地民の一か月の収入は3万円ほどだそうだ。バリ島では日本の貧乏感を覚えることはなかった。バリ島には日本人客は少しはいた。
1/6から現地ガイドさんが運転するタクシーで移動した。現地ガイドさんは20年間ほど日本の水道工事関係で働いていた方だそうだ。日本へ働きに行ったのは水道工事会社社長とバリ島のサーファー仲間だったのがきっかけだったという。日本在住時に日本の漫才番組で日本語を覚えたそうだ。奥さんは日本人だそうだ。
バリ島には公共料金の自動引き落としサービスがなく、その点が日本での生活より不便だそうだ。
逆に公共料金自動引き落としサービスを実施する銀行があったらバリ島で老後生活する金持ちが増えると思うんだが、どうなんだろうね。
なお、旅行中、白人の姿が多かった。観光客も多いが住んでいる人も多いそうだ。ロシア人、フランス人、イタリア人、韓国人が多いそうだ。
バリ島は自動車交通量が多くバイクが多く、日本とは運転マナーがだいぶ違ってウィンカーをあまり点滅させない。日本と同じく右ハンドル車道左側だとはしばらく気づかなかった。
1/6はケチャを見た。バリ島についてはケチャしか俺は知らず、ケチャを見に行ったと言ってもいい。ケチャは中学生頃音楽の授業で聴いて「なんだこれは」と感じ、一度見たいと思っていた。
ケチャは現地舞踊を1930年代にドイツ人の提案で改変し観光用舞踊として発展したものなので、想像していた以上に観光用だった。
ただ衣装とメイクに萩尾望都テイストを感じたのは個人的発見だった。萩尾望都はたぶん『百億の昼千億の夜』執筆時頃にインドネシアヒンドゥー衣装やメイクをだいぶ参考にしたのだろうと想像する。
ケチャはたしかウルワツ寺院で見たが、予定より早く着いたので、ざっくりと寺院を見た後、ケチャが始まるまでの間、寺院境内のお茶屋さん的なところでわりと長い時間ガイドさんと話しして、ガイドさんの波乱な半生を聞けたのは良かった。
ケチャも雨天だと中止になって見れないことがあるそうなので、ずっと晴天が続いて幸運だった。
1/7はモンキーフォレストへ行った。ここも寺院だそうで、寺院のお参りもした。我が娘は「けものフレンズ」教育の結果動物好きに育っているのでオナガザルたちをずいぶん喜んだ。
モンキーフォレストの中に橋が2か所あったが、どちらも猿のトイレらしくて、猿のおしっこや糞の臭いがした。特に石造りの橋は手すりがあるのだが、その手すりに糞がしてあって、妻に手すりに触らないよう注意した。
その後は、棚田を見に行った。棚田で娘と有名なブランコをしたが、記念撮影時、手を放して後ろを見て、と現地の撮影者に言われたが、いやいやいや、この高所でそれは無理。無理やり後ろを見ようとして、頭に血が上って貧血起こしそうになった。
 こういうブランコ→ http://blog.livedoor.jp/balichili/archives/52100085.html 
1/8はバリ・サファリへ行った。オランウータンと記念撮影した。ゾウに乗って園内を回った。ここのショーは動物を使った本格的なものだけど、サーカスの動物ショー的な感じがしてそれが気になった。
ここまでで力尽きたので、以上投稿する。
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自分へかけた呪いが自分に返ってきている感覚

1;
俺は本来、良運を持って生まれてきたと思う。
15歳までの環境は酷かったが、それでも幼少期に祖父母から愛情を受けていたので、祖父母からの愛情がなかった場合よりはずっとマシだった。
母はいつも混乱して狂乱していたが、祖父母がなくなった頃から狂乱の度合いが桁外れになった。母は元々自己中心的で愛情薄い人で情緒不安定だったがあの頃からブレーキがなくなり、狂乱して過干渉が酷くなっていた。
19歳の夏以降秋ごろから、俺は母親からの仕打ちで心が壊れ、自分に呪いをかけてしまった。
それ以降、自分で自分にかけた呪いに囚われ、幸運を自分でドブに捨てるようになった。バブル期と俺の大学時代は時期が重なっているので、あの頃の浮かれた「空気」には違和感と疎外感があったが、大学や学問をあの頃信頼できたら、知的職業に進むことができただろう。実家のへっぽこで欠点だらけで規模だけバカみたいに大きい自営業は妹2号にはわりと相性が良かったので俺が継がないことを俺のほうで確定させて妹2号に継いでもらうのが順当だった。自分で自分に呪いをかけ、その選択肢を捨ててしまった。
その呪いが、今も自分に返ってきている。
東京で、「田舎」や母親と無縁で生活している頃は、自分にエネルギーを補充することができた。自己評価もエロマンガを描くようになって以降、表現規制反対活動したり、塾講師をしていた間は、自分へエネルギーを補充できた。他人は道理が通じる。自己評価も適切なラインになった。社会というものもある程度わかるようになった。
「田舎」へ戻って以降、自分へエネルギーを補充できない。社会からは隔絶している。僻地の自営業で地元に人間関係が俺は絶無なため、混乱して狂乱している老母と過ごす時間が長すぎる。
田舎に戻って、今年で10年目になる。だいたい7年目くらいから鬱症状になった。
2019年秋以降、大学の聴講をして、鬱症状が少し緩和した。
鬱症状緩和させるタイミングが少し遅かった。あと2年早く、せめて1年早く聴講を始めていたら、いろいろ違った。
2;
混乱して狂乱している老母からの過干渉の悪影響と、15歳までの悪環境で、俺は学校文化に本来馴染む性質を持ちながら、学校文化を軽視軽蔑する価値観を育ててしまった。ブラック企業そのままで老母の好きなヤンキー客ばかりの自営業と学校文化との乖離に挟まれ、自分の家庭・自営業と、学校文化は相性が悪かった。
思春期の頃からのオカルト趣味は、老母からの悪影響の一つだ。
で、姓名判断という悪趣味を俺は持っている。
俺の本名の運勢はそんなに悪くない。一人で何事かをなすというよりは、だれかと何事かをなす、というタイプの運勢で、対人関係が不得意であることと若いころ性格が尖っている相がある以外は悪くない。中年期からは運勢が伸びる相だ。
俺が筆名に使っていた「鎌倉圭悟」の運勢はもっと良い。悪運も幸運に転化させるという相だ。
ところで俺が地元の観光協会長になったとき、先代観光協会長が各種関連機関に俺の名前を誤字で報告した。
この観光協会長時代の俺の公式関係に出てくる名前は、姓名判断すると、悪相も悪相。精神障害系の悪相がてんこ盛りになっている。中年期運も晩年運も対人運も総運も全て悪い。
鬱症状になったのと、俺がその悪相まみれな名前で呼称されていた時期は重なる。ただの偶然なのだろうが、オカルト的にはつじつまが合う。
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